僕と三人の女幹部
ギルドの地下洞窟。
薄暗い洞窟は天井に吊るされた巨大なアヴァロ魔鉱石の青白い光に照らされている。
中央には小さな椅子が1つだけ置かれ、僕はその前に立つ。
そして僕の前には3人の魔王軍の女幹部が跪いていた。
「まずはイヴさんから」
「はい!」
僕が言うとイヴは立ち上がる。
長い赤髪に黒い2本の角、色白で背の高い女性だ。
その服装は下着だけ。
彼女はいつも"黒ビキニ"を着用しているから、今回は真逆、"純白の下着"を贈呈した。
もし次に漆黒の鎧の力を解放する時があれば、"ビキニアーマー"ではなく"純白のランジェリーアーマー"になるだろう。
「イヴさんは総司令官のお仕事をしてもらいます。まぁ町のトップですね」
「私ごときが、そのような大任を……」
「イヴさんはずっと僕のことを守ってくれてたからさ。これからは僕だけじゃなくてみんなを守って欲しい。みんなの幸せのために戦って欲しいです」
「はい!このイヴ・ガルハート、必ずやお役に立ってみせます!」
「うん。じゃあ、こっちへ」
「はい!」
イヴのゴクリと言う喉の音が聞こえた。
顔を赤らめながら前に出る。
僕は椅子に座って足を開いた。
すると、全てを悟ったかのように彼女は四つん這いになって僕の股へと顔面をあてる。
すると、セシルとディアナが、
「なんという……」
「あのイヴ・ガルハートが……あんなことを……」
唖然とした表情で言った。
だけどイヴにはそんな声は聞こえてはいない。
彼女は自分の欲望のため、必死に深呼吸を繰り返して僕の匂いを嗅いでいる。
白目を剥きながら赤らんだ顔がとても可愛かった。
「主人様……あれを……あれを……お願い致します……」
「もちろん」
僕はイヴの2本の角を持って、思いっきり引き寄せる。
そして顔面を締め付けるようにして太ももを力一杯、閉じた。
「うううー!!」
悲鳴にも似た声を上げ、尻尾をピンと立たせながら勢いよく放水した。
僕が軽く頭を撫でてあげると、彼女はふらつく体で立ち上がって一歩下がる。
「イヴさん、頑張ってね」
「はい、喜んで……」
イヴの顔は完全にとろけていた。
いつものキリッとした勇ましさはどこにもない。
そのまま何歩か下がると項垂れるように跪いた。
「じゃあ、次はセシルさん」
「はい」
緊張のセシルが立ち上がり前へ出る。
青髪ポニーテールに2本の角で眼鏡をかけた女性だ。
やはり、その服装は下着だけ。
いつもは可愛らしいものを着けているので、今回は真っ黒で上品な大人っぽい下着を作らせた。
「セシルさんには参謀総長のお仕事をしてもらいます。まぁ、いつも通りですけど」
「はい。喜んでお受け致します」
「セシルさんは僕が活躍できるようにいろんな作戦を考えてくれました。前にも言いましたが、これからは、みんなが幸せになれるような作戦を考えて下さい」
「はい。このセシル・アクアリュウム、主人様のために尽くさせて頂きます」
「じゃあ、こっちへ」
「はい」
返事をしたセシルは前に出てから振り向く。
そして、やはり四つん這いになると僕の方へ向けてお尻を上げた。
僕は彼女の揺れる尻尾を掴んで口に含む。
アイスキャンディーを舐めるように硬い攻殻の尻尾をいじめた。
「あー、やばぁ、これは、やっばぁい」
セシルの声だ。
こりゃ多分、もうバカになっちゃったな。
これにはディアナも驚く。
「あ、あの……セシル・アクアリュウムが……あんな顔をするなんて……!?」
僕にはセシルの顔が見えないけど、なんとなく想像はできる。
「ぺろぺろ……セシルさん、どう?」
「ああ……幸せ……」
「よかった。''おばかセシル"が喜んでくれて」
「はいぃ、私は"おばか"ですぅ」
彼女がそう言った瞬間、お尻が跳ねて勢いよく放水した。
「も、申し訳、ございません……私は……主人様の前で失礼なことを……」
「いいんだよ。セシルさん、頑張って下さいね」
「はぁい、がんばりまぁす」
セシルは立ち上がるとフラフラと歩き、再び僕の方を向いて力無く跪く。
「最後はディアナさん」
「あ……はい……」
ディアナの顔が引き攣ってるぞ。
彼女はゆっくりと立ち上がり前に出る。
ウルフカットのオレンジ色の髪、2本の黒い角で褐色肌の女性。
筋肉質な体に身につけているのは濃いめの紺色の下着だ。
案の定、その下着の可愛さによりショーツはずぶ濡れで尿の匂いを漂わせる。
「ディアナさんには僕の護衛をしてもらおうと思ってます。常に僕と行動を共にするので仲良くしましょう」
「はい、アタシなんかでよければ」
「ディアナさんはまだ新人ですので、ご褒美は無いです。これからの活躍を期待してます」
「そ、そうなんですね。わかりました、頑張ります」
何か物足りなそうな感じはするけどディアナはまだ功績をあげてないからね。
でも……、
「ディアナさんって、やっぱり可愛いですよね」
「え……?」
「下着、とっても似合ってますよ」
その瞬間、彼女の下半身は決壊した。
勢いよく吹き出した尿が一瞬にして地面に溜まる。
「ア、アタシは……なんで、こんな体になっちゃったの……?」
「ディアナさんの体は最初から、そうなんですよ」
「最初から?」
「はい。もう完璧と言っていいほどの体なんです。イヴさんもセシルさんも見習って下さいね」
僕が言うと、
「はい、かしこまりましたぁ」
「はい、かしこまりましたぁ」
とろけた顔で2人が返事をして頭を下げた。
それを見ていたディアナは息を呑む。
「ディアナさんも2人と仲良くしてあげて下さい。決して仲違いしないように」
「そ、それは……」
「もし、喧嘩なんてしたら罰を与えますので」
「は、はい!承知いたしました!」
ディアナは焦ったように、その場で跪き頭を下げる。
「でも2人の印象は変わったでしょ?イヴさんもセシルさんも完璧じゃない。むしろディアナさんのほうが完成されてる」
「わ、私の方が……?」
「はい。なので、しっかりこの2人を教育してあげて下さいね」
「かしこまりました」
困惑の表情を浮かべるディアナだが、それも当然だろう。
イヴもセシルも強さで言ったら格上なのだから。
ディアナ自身、対抗心を燃やしても勝てないから、"気に食わない"なんて反発感情が生まれるのではないかと思う。
だから敢えて2人の本当の姿を見てもらった。
これに加えて1つでも自分が勝っている部分があるとすれば少しは考えも変わるのではないだろうか。
「じゃあ、みんな、これからもよろしくね!」
僕が言うと女幹部一同、深々と頭を下げた。
こうして重要な役職の任命式が終わり、僕らは新たなスタートを切った。
ディアナ・ボルティクス編 完
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僕は"ある人物"に会うためギルドの中にある牢屋に来た。
ここは2つ牢が並び、そのひとつだけに囚人がいる。
鉄格子の前に立つ僕は"彼女"を見た。
紫色の長い髪、綺麗な白い肌。
服はボロボロの布一枚だけを無造作に着せられている。
石の床に座って壁によりかかり、両手両足が鎖に繋がれ、目隠しされた状態だ。
「エリシアさん……」
僕が呟くと鎖の鉄音がした。
勇者候補"X"ことエリシア・ラバロだ。
「ああ……ようやく来たのですね」
「本当は会うつもりは無かったんですけどね」
「私の力が必要になりましたか?」
「はい。エリシアさんは僕に協力するつもりはありますか?」
実際は聞く必要すらない質問だ。
『従属』してしまえば"複写"はできる。
ただ問題は勇者スキルを"複写"できるかどうかだが、恐らく可能だろう。
でなければ僕はズワーンさんのクエストをクリアできない。
そうなると東部中央の町、レヴォン・バレイズに入れずリリー家を救うことができないからだ。
ランジェリカさんの祖父の予知、『黒竜がリリー家を救う』というのが本当だとすれば僕は必ず町に入れる。
「私はあなた様に仕えます。決して裏切ったりはしません」
「なぜ、そこまで?」
「でなければ私は処刑されるのでしょ?されなかったとしても一生ここから出られない」
「……」
「ならば、この命が尽きるまで"黒竜"様にお仕え致します。もし私が妙な動きを見せたら、その場で殺したらよろしい」
「それで、いいんですか?」
「構いませんよ。私の体を使ってください。あなた様のために、なんだって致します」
「わかりました。でも、条件があります」
「なんでしょうか?」
僕は彼女に"ある条件"を告げた。
正直、これはエリシア・ラバロという存在を完全に否定するのにも等しい。
「いいですよ。私はその条件を受け入れます」
「本当にいいんですか?」
「はい。これをもって忠誠と致します。私は"黒竜"様のために永遠にこの身を捧げることを誓います」
「わかりました。それなら『従属』……これで、あなたは僕のものです」
「……はい、承知致しました」
その瞬間、左の甲に激痛が走る。
そして、
【従属レベルが上がりました】
というアナウンスが脳内に流れる。
「は、早すぎないか?」
さらに続けて、
【新たなスキルを獲得しました】
と、いつもの声が響いた。
ここまで早く従属レベルが上がったことは今まで一度もない。
まさか彼女の望んでいることって"誰かに使われる"ことなのか?
なんにせよ時間がない僕にとっては好都合だ。
これでズワーンさんのクエストをクリアして町へ入ることができるだろう。
僕はランジェリカさんを幸せにするため、東部侵略へと移る。




