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夢の中の僕は
夢を見ていた。
誰かになったような不思議な夢。
夢の中の僕はただ欲望のためだけに"ソレ"をおこなう。
パン!!
甲高い音。
どこかで聞いたことがある音だ。
パン!!
破裂音?
"風船"が割れるような音だ。
パン!!
この町に来てすぐに聞いた音。
確かスキルのことを考えていた早朝のこと。
パン!!
……。
音は繰り返される……。
◇◆◇◆◇
夢の中の僕は……いや、私は欲望のために"ソレ"をおこなう。
私はただ標的を目前にして『手を叩く』。
パン!!
この行為によって標的たちは一瞬のうちに消え去る。
意味なんて何もない。
私は目の前の人間を殺したいから殺す。
食欲や性欲と大差ない。
ただ、この町での標的は限定的だ。
どこからともなくやってくる"冒険者たち"。
彼らは欲に群がる虫だ。
数は多く、少し潰したところで騒ぎが大きくなることなんてない。
私に与えられた力、選ばし者のスキル。
これで気に食わない虫を潰し続ける。
夢の中の私は……いや僕はただ無意味に人を殺し続けていた。
世界でも最強クラスのスキル。
勇者のスキルで。




