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月が太陽を絆すまで  作者: ウパ戌


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33/56

仲直りと未詳の事態

「それで話って何ですか」

「ん。謝ろうと思って」

「それは何ででしょうか」

「月が推薦のためじゃなくて別の目的のために一位になりたいって知った。だから」

「なるほど」

「ごめん」


 彗はいつもより肩をまるめてそう言った。


「……分かりました。私も言い過ぎました。ごめんなさい」

「いや、月は悪くない」

「それでもです」

「そう」


 月は軽く微笑んだ。よかった。


「じゃあみんなでパフェでも食べよー!」


 すかさず鈴が場を盛り上げてくれる。


「俺はポテトがいいな」

「仕方ないパフェパーティーからパフェ&ポテトパーティーにしようじゃないか!」

「そこまで頼むの?」

「おうともさ!」

「私そんなに食べられないんですけど……」

「ん。私も」

「えー……」


 鈴は少し不満げだったが、最終的にはミニパフェ二つ(彗と月)と大きめのパフェ(鈴)、そしてみんなでつまむ用のポテトを頼んだ。

 でも無事に解決して良かった。朝の喧噪が嘘のように二人はいつものように話しながらパフェをつついている。


「でも月はなんで一位になりたいの?」

「え? 聞いていないんですか?」

「ん。別の理由があったと聞いただけ」

「そうですか。純粋に自分の力で何かで一位を取ってみたいんです。中学の頃少しいろいろありまして……。なのでそれができたら少しは自分に自信がつくかなって」

「……なるほど」

「だから次から真正面から勝負です」

「ん。分かった」

「負けません」

「やってみるといい」


 雨降って地固まるとはよく言ったもので、以前より仲良くなっている気がする。本当に良かった。これで二人はしっかりライバルになれたのだろう。


 以前よりも仲の良くなった二人とパフェパーティーをした後、家に着くか着かないかぐらいのところで彗から電話がきた。


『あさひ、いまいい?』

『おう。どうした?』

『どうしたらしっかりわかる?』

『なにがだ』

『今回みたいなことはもうなくしたい』

『人とよく関わることじゃないか?』

『なるほど』

『だからそんなに焦らなくてもいいんじゃないか?』

『いや、気になったらしっかりやる』


 すごい向上心だ。


『頑張ってくれ。おれもできる限り協力するよ』

『言質とった。じゃあ、さっそくいい?』

『なんだ?』

『わたしと付き合って』


 えっと、これは遊びとかの付き合うだよな? 危うく勘違いするところだった。


『いいぞ。どこ行く?』

『ありがと。どこかいくの?』

『行かないの?』

『? あさひがどこか行きたいならつきあう』

『え。遊びに付き合うとかの付き合うじゃないの』

『ちがう。だんじょ交際のほう』


 すぐにレスポンスがある。


『ごめん。勘違いしてた』

『そっか。じゃあよろしく』

『え?』

『だんじょ交際よろしく。あ、とと来た。電話切る。またね』

『あ! ちょっ!』


 彗はそう言ってすぐに電話を切ってしまった。これは、どうなるんだ。しっかり話し合わないと。俺はとりあえず現実を逃避するように玄関のドアを開けた。


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