表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
月が太陽を絆すまで  作者: ウパ戌


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

2/4

買い出しの約束

「ねーねー、明日校外学習の買い出しに行かない?」

「買い出し?」


 授業が終わり、放課後になってすぐ、鈴が俺たちのところへ来てそう言い出した。


「何買うの? なんか言ってたっけ」

「んや」

「じゃあ、何買うのさ」

「それは決まってるじゃん。お菓子とかー、お泊りセットとかー。何より私たちの絆ってやつ?」


 上手いこと言ったつもりか。


「買うの? 絆」


 すかさず彗からツッコみが入る。


「……。細かいことは気にしない! ほら月ちゃんは私たちの事あんまり知らないじゃん。そして私たちも知らない。仲良くなるいい機会だと思わない?」

「なら、まずは月夜野さんに聞いてきなよ」

「じゃあ良いってこと!?  ありがと! 聞いてくるね!」

「そうは言って……」


 鈴は行ってしまった。はぁ。


「なぁ、彗。なんであんなに鈴は月夜野さんと仲良くなろうとしているんだ?」

「んー。わかんない。でもああなった鈴は止められない」

「知ってる」


 月夜野さんの席で、鈴はボディランゲージを駆使しながら何やら力説している。月夜野さんは困ってるのか慣れないことに戸惑っているのか分からない顔をしている。まぁ誰だって鈴に話しかけられる時、慣れていないとそうなる。仕方ない。こればっかりは慣れるしかないのだ。


「健吾は来るのか?」

「まだきいてなーい」


 俺は健吾の方へ行く。健吾は別のやつ――確か同じサッカー部だったと思う。と話している。


「健吾、今大丈夫?」

「お、朝日。どうした?」

「なんか鈴が決まった班のメンバーで明日、買い出しへ行きたいんだって。健吾は予定あるか?」

「午前は部活があるから、午後からなら大丈夫だと思うぞ」

「おっけー。聞いてみるよ」

「おう」


 俺は自分の席へ戻った。鈴がすでに戻ってきて、そこには月夜野さんもいた。


「健吾は午後からなら大丈夫だって」

「じゃあ午後からにしよっ! 月ちゃんもそれでいい?」

「えっと、はい」

「具体的にはどこに行くんだ?」

「えー、まずはご飯でしょー。その後に服とか買ってー」

「それ普通の買い物だよね」

「全然違うよ! 全部校外学習仕様だし」

「それって何が違うの?」

「それは、もう色々違うの!」


 俺はこれ以上ツッコむのをやめた。


「月ちゃんは分かるよね!?」

「え!?  えっと……その…………分からないです」

「えー!」

「まーまー」

「彗まで!?」


 慌てる鈴の様子にみんなで笑った。


「じゃあ集合時間と場所は後でグループに送るねー」

「りょー」

「あ、でも月夜野さんがグループにいないか」

「新しく校外学習用のグループ作るか」

「さんせー」

「よろしく!」


 俺はアプリを開く。てか俺、月夜野さんの連絡先知らないじゃん。


「鈴、月夜野さんの連絡先知らないから代わりに作ってくれ」

「そっか。あれ? 月ちゃんってクラスグル入ってるよね」

「あ、いや。実は入ってないんです」

「じゃあ、とりあえず連絡先交換しよ!」


 鈴がスマホを持って、ずいっと月夜野さんに寄る。月夜野さんはその距離感に戸惑った様子だけれど、すぐに自分のスマホを取り出した。そして連絡先を交換し終わったのか、俺のスマホにグループへの招待が届いた。そのグループを開くと同時に鈴から猫が「よろしく!」と手を挙げているスタンプが送られてくる。俺はそれに犬のスタンプで返した。遅れて彗からのウーパールーパーのスタンプも送られてきた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ