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第11話:【100日後に嫁になる聖女】史上最大の嫁オーディション!女たちのガチバトルが撮れ高の宝庫すぎて草www

「……はい、皆さんこんにちはー! ツヨシです! 今日はね、俺の配信人生……いや、人生そのものに関わる重大発表があります。ぶっちゃけ、最近配信の規模がデカくなりすぎて、一人でカメラ回しながら物理削除して回るの、限界なんですよ! というわけで……開催しちゃいます! 『最強の配信パートナー兼・ツヨシの嫁オーディション』!! 拍手ーー!!」


ツヨシが【魔導ライブ・カメラ】を華麗にスワイプすると、画面には「全次元同時放送」の文字と、豪華絢爛な特設ステージが映し出された。

場所は天界、魔界、人間界の境界に位置する空中庭園。そこには、各界から選りすぐられた「最強の女性陣」が、殺気と色気をムンムンに漂わせて集結していた。




《魔法学園の女子:えええええ!? ツヨシ様、ついに結婚しちゃうんですか!? ショックだけど見逃せない!》



《辺境のドワーフ:おい見ろよ、メンツがヤバすぎるだろ! 伝説の聖女に魔王の娘、さらには天界の女神までいんぞ!》



《暗黒騎士バラン:……我が主(魔王)の娘様まで参戦されるとは。これはもはや、代理戦争を超えた何かだ……》




「さあ、エントリーNo.1! 人間界代表、ガチ恋勢の筆頭・聖女様! 手に持ってる聖典(物理)で、カメラのピントを合わせてくれるそうです!」

「ツヨシ様! 私こそが、貴方の不浄な私生活を浄化する唯一の存在です! 邪魔な女たちは全員、神の御名において……物理的に排除します!」


「続いてNo.2! 魔界代表、魔王の愛娘・リリスちゃん! 趣味は破壊とツヨシの配信の切り抜き作成です!」

「お父様をラーメン攻めにした恨み……嫁になって一生かけて、夜の配信(意味深)で晴らしてあげるわ!」


「さらにNo.3! 天界代表、智慧の女神・ソフィア様! さっきから最高神が裏で『うちの娘を頼む』って100万Gスパチャ投げてきてまーす!」

「智慧を司る我が、最も効率的な『バズり』を貴方に提供しましょう。……あと、添い寝のオプションも標準装備です」


「最後にNo.4! 裏社会代表、暗殺者ギルドのトップ・くれないさん! 昨日のオフ会でボコボコにされてから、ツヨシのストーカー……じゃなくて熱狂的なファンになったそうです!」

「……影から貴方を支え、邪魔者は……消す。それだけ」


「はい、というわけでこの4人による『100日間・共同生活リアリティショー』、本日よりスタートです! ルールは簡単! 誰が一番『撮れ高』を作れるか! 視聴者の皆さんは、推しにスパチャ(投票)をお願いします!」


企画がスタートした瞬間、空中庭園は「恋の戦場」という名の「地獄」へと変貌した。

朝食の準備一つとっても、聖女が聖水で米を炊こうとすれば、リリスが地獄の業火でキッチンを焼き尽くし、女神が黄金のリンゴを無理やり口に押し込むカオスっぷり。


「あー、いいよいいよー! 今の聖女様がキレて聖典で魔王の娘の頭を叩いた瞬間! スローで再生しまーす! はい、コメント欄も『聖女、今日もキレ芸助かる』で埋まってますねー!」


ツヨシは高級なリクライニングチェアに深く腰掛け、ポップコーンを頬張りながら、3つのカメラを同時に操作していた。彼の目には、自分を巡る争いなど一切「自分事」としては映っていない。あるのは「数字」と「エンターテインメント」だけだ。




《王都の大富豪が【修羅場代(虹スパ 5,000,000G)】を投げました!》



《大富豪:女の戦い、最高だ! 500万Gだ、もっと泥沼の争いを見せてくれ!》




「虹スパ500万Gキター!! ありがとうございます! よーし、じゃあ追加ミッション! 『誰が一番早く、ツヨシの寝顔を無断転載できるか選手権』、スタート!!」


この一言が、さらなる地獄の引き金となった。

夜、ツヨシの寝室(という名のスタジオ)に、四方向から同時に影が忍び寄る。


「……ツヨシ様、私の聖なる抱き枕に……」

「……いや、私の魔導カメラの被写体になるべきよ……」

「……智慧によれば、ここは膝枕が最適解……」

「……(無言で隠し撮り準備)」


四人が鉢合わせた瞬間、寝室で大爆発が起きた。聖なる光と魔力の嵐、そして女神の神威が激突し、ツヨシの豪華なベッドが粉々に粉砕される。


「――おのれ、貴様ら! ツヨシ様の寝顔を拝むのは私です!」

「ふざけないで、この偽善者聖女! 物理で黙らせてあげるわ!」


轟音と閃光の中、ツヨシは崩壊したベッドからひょいと飛び出し、空中でカメラを固定した。


「はい! 寝起きドッキリ大成功ーー!! 皆さん見てください、この四人の形相! もはや鬼か悪魔……あ、一人は本物の魔族でしたね! 同接、ついに4000万人突破です! 夜のライブ配信、盛り上がっていきましょー!!」


「「「「……ツヨシ(様)ぁぁぁ!! 少しはこっちの気持ち(女心)を考えなさいよッ!!」」」」


乙女たちの怒りの咆哮が響き渡るが、ツヨシはどこ吹く風だ。


「え、女心? ああ、それって新しい有料スタンプのネタですか? 検討しときますね! ほら、女神様、今の怒り顔のまま『低評価押さないでね』ってウィンクして! はい、撮影続行!!」


100日間にわたるこのオーディションは、異世界中の人々を寝不足にさせ、経済を完全に停止させた。

最終的に誰が選ばれるのか……。いや、視聴者の誰もが気づき始めていた。


ツヨシにとっての「最愛」とは、特定の女性ではなく、常に自分のカメラの向こう側にいる「数千万人のリスナー」と「増え続ける再生数」なのだということに。


「……というわけで、嫁候補の皆さんが、俺の取り合いで庭園を半分以上破壊したところで、今日の配信は終了です! ちなみに、全壊した庭園の修理費、全部スパチャから引いとくんでよろしくな!」


「「「「……鬼……! 配信の悪鬼がいる……!!」」」」


ツヨシの自撮り棒は、今や純粋な好意さえも「台本」の一部として組み込み、世界の感情すらも収益化する、冷徹かつ最強の「プロデューサーの杖」へと変貌を遂げていた。


異世界転生しちゃったので、ネット配信者になってみた。

ツヨシの「嫁」になるための条件……それは、彼以上の「狂気的な配信者魂」を持つことなのかもしれない。

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