2話
20XX年8月5日
昨日は日記を書くのを忘れた。
取り立てて書くことも無いような日は、これからも書かない日はあると思う。
ワットなんとかというお寺を見学したけど、どうやら私には、お寺の良さを理解できる感性は持ち合わせてなかったみたいだ。
やたらとタイのお寺がキンキラキンなのも、私の美意識とはかけ離れているから、その良さが理解できなかったのだと、そう思っておくことにした。
というか、ワットがお寺という意味なんだっけ?
あと、タイのスコールは凄かった!
ああいうのを、バケツをひっくり返したような豪雨って言うんだろうね。
日本で言うところの、線状降水帯の集中豪雨?
それで、今日の予選一回戦Q1はByeだったので、私の試合は明日からだったよ。
気合を入れていた分、なんだか肩透かしを食らった気分だけど、こういった事を最初に経験できたとポジティブに考えよう。
初戦がByeだと、不戦勝でQ1を突破したのと同じで、なんとなく得した感じもするしね。
試合の代わりに、一時間ばかり軽めのポイント練習と、試合本番前の練習手順を練習して、今日は切り上げることにした。
試合前の練習は、ITFジュニアの大会も日本国内の大会と、ほぼ変わりはなかったので助かったよ。
練習相手は、Malee Kongyotマレー・コンヨットちゃんという、15才のタイ人の女の子でした。
一瞬、タイなのにマレー? とか思ったけど、マレーの綴りが違った!
マレーちゃんのMaleeは、ジャスミンとか言ってましたので、私のまはりはヘーゼルだと教えておきました。
そういえば、ホテルの冷蔵庫の中にもMaleeとかいう銘柄のフルーツジュースが入ってたな。
マレーちゃんの実力は、私とほぼ同じぐらいに感じたから、いい練習になって良かったよ。
ちなみに、我が家の男連中はアユタヤに行ったけど、お母さんは過去にアユタヤを観光したことがあるということで、私の付き添いをしています。
お母さんは、私が心配だったのかな?
まあ、私もまだ中学一年生の子供だし、お母さんからしてみれば心配なんだろうなぁ。
龍馬はアユタヤでゾウに乗れると聞いて興奮していました。
ゾウさんだったら、私も乗ってみたかったかな?
今回は無理だとしても、いつかはきっとゾウさんに乗ってやるぞう!
パオーン。
それと、タイのお米は日本の米と品種が違うので、私には合わなかったよ。
なんて言うのかな? 白米の炊いた臭いがキツイんだよね……
妊娠したらお米を炊く時の臭いがダメになるとか聞いたことがあるけど、それに似ているのかも知れない。
チャーハンみたいに味を付けて炒めたご飯だったら、まだ食べられるんだけど、白米は完全に無理だったよ。
あと、私は辛いのもダメだから、全体的にタイ料理は私の口には合わない感じかな。
残念!
あ、でも、ラーメンもどきやパッタイとかいう焼きそばは、普通に美味しかったよ。
20XX年8月6日
ノンタブリーJ30大会の予選は、見事に突破したよ!
スコアも6-1 6-0と圧勝することができました。
ちょっと拍子抜けするぐらい、相手が弱かったよ。
これなら、U14選抜ジュニアで対戦した選手の方が強かったわ。
特に私がQFで負けた、早生まれの中三の選手は強かったし。
テニスで早生まれの子は、少しズルいと思うの。
というか、早生まれの子に罪はなかったよ。
それに、今日の予選を楽して勝てたのだから、結果オーライとしておきましょう。
ついでに、マレーちゃんも予選を突破していたよ! おめでとう!
だけど、本戦でぶつかることがあれば、敵だからね。
明日からの本戦も、初戦突破を目指して頑張るぞ!
あと、アユタヤから帰ってきた龍馬が、ゾウさんは臭かったとか言ってたから、私がゾウさんに乗るのを躊躇うことになりました。
でも、笑顔で嬉しそうにゾウに乗っている龍馬の動画を見ちゃうと、私も一度は乗ってみたいかな?
体験してみてから判断しないことには、良し悪しも分からないからね。
ちなみに、龍馬のゾウさんも臭かったぞ☆
だから、皮をむいて洗ってあげようとしたのに、龍馬のヤツ逃げやがって。
20XX年8月7日
ノンタブリーJ30大会の本戦は48ドローで行われる。
つまり、16シードまでの選手は、R64の一回戦はByeされるということだ。
初戦からシード選手と当たらない組み合わせで助かったのかな?
もっとも、サーキット最底辺であるJ30程度の大会のシード選手の実力は、そんなに強くなさそうな気もするんだけどね。
それで、私の初戦はといいますと、シンガポールの選手を相手にして、6-2 6-1のストレートで完勝することができました!
いぇい! やったね!
でもさ、もしかしなくても、この大会のレベルって低くない?
絶対に日本の全国大会の方がレベル高いよね?
だけど、結果だけを見れば、私も初戦を突破できたんだし、48ドローの大会で良かったのかも知れない。
夏休みだからなのか、私以外にも日本人の選手が5人本戦に出場していたんだけど、一人を除いて私が名前を知らない選手ばかりだったよ。
私が名前を知らないということは、全国大会でも上位の実績を残せてない選手ということになります。
そんな無名に近い日本人選手でも4人は初戦を突破しているのだから、やはりというかこの大会のレベルは低そうだね。
あ、二人はシードされていて、初戦はByeだったか。
ちなみに、マレーちゃんも無事に初戦を突破して二回戦に進出できたんだけど、ドローが私とは反対の山に入ったから、決勝まで当たることはありません。
だから、今大会でマレーちゃんと対戦するのは、ちょっと厳しそうな感じでしょうか?
私かマレーちゃん、どっちかが途中でコケる可能性が高いですしね。
両方ともコケる可能性が一番高いのかも知れないけど。
あと、我が家の男連中も観光するのをパスして、私の応援に来てくれたんだけど、「お姉ちゃん頑張れー!」とか、恥ずかしかったよ。
まあ、恥ずかしくもあったけど、嬉しかったけどね。
明日の試合はシード選手が相手だけど、勝てるように頑張るぞ!
お姉ちゃんとしては、弟に良いところを見せてあげたいしね。
それとどうでもいいけど、ウンチが真っ黒になっていてビックリした!
思わずお母さんを呼んで、ウンチを見せちゃったよ。
イカ墨パッタイが原因だとは思うけど、別にお腹を壊したりはしていないので、一度だけなら心配しないでも大丈夫みたい。




