第3話「話を聞かない獣」
(動けねぇ、何かされたのか?)
謎の声が響いた後、霧平の体が突然動かなくなる。
声を出そうにも口も動かず、片足だけが地面についている奇妙な体勢をどうにか直そうとする。
『ありゃ、口も動かせてなくない?というか天使達も止まってるし、やたらと耐性あるから強くしちゃったじゃん。はぁ....顔は動いていいよ』
そんなことをしようとしていると再び知らない声が響き、顔が動かせるようになった。
「おい、テメェ!何しやがった!」
口が動くようになった瞬間、霧平は声の主に向かってそうやって叫ぶ。
『動かなくしただけだよ....ほら君たちも動いていいよ。でもこの男には手を出さないでね』
声の主が疲れた感じで霧平の言葉に返し、その後に翼の生えた男達に声をかける。
その瞬間、霧平と同時に身動きが取れなくなっていた男達は動けるようになった。
「ぶはっ...はぁ、はぁ...」
「情けない所をお見せしました、申し訳ございません」
「私たちはこれからどうすれば?」
比較的すぐに立ち直った男の1人が声の主に判断を仰ぐ。
『う〜ん、まぁ一旦下がっていいよ。どうせこいつもこの子と一緒に僕の管轄に入れるし』
「はっ、了解しました!お前ら一旦戻るぞ!」
「「「「わかった」」」」
その言葉に男達は了承すると、翼をはためかせてどこかに飛んで行った。
「それでこれは一体全体なんなんだ、早く答えやがれ」
流石に空気を読んで、男達がいなくなるまで黙っていた霧平であったが、その我慢も終わってイラつきを言葉に込めながら声をかける。
『はぁ....本当に君なんなの?まぁわかった、一旦動いていいよ』
その言葉が出た瞬間、止まっていた体が動かせるようになり、両足が地面に着く。
そしてその勢いのまま、声がした方に向かって駆け出そうとする。
『あぁもう!大人しく座って!』
しかしそれも声によって止められ、霧平は少し前で座り込んでいる女と同じような状態になった。
『よしこれでいいでしょ、とりあえず話を聞いてもらえる?』
「ぐっ....わかった、とりあえず話は聞いてやる」
どう頑張っても動けないことを悟った霧平は力を抜いて、先ほどから響いていた声の方を向く。
『ふぅ、ようやくか。じゃあ状況を説明してもらうよ』
男の子供のような姿をした人物はそう口にするのであった。
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