第2話「会敵一倒」
新作です。
霧平は人を避けながら流れの逆方向にひたすら進んでいた。
(なげぇなぁ...こいつらこんな距離無表情で進み続けて頭おかしくなんねぇのか?)
そんなことを思いながら少し進んだ後であった。
「おん?なんかあるぞ?」
ひたすら人以外何もない道を歩かされていた霧平であったが、ようやく何かが見えてきた。
「デカい建物だな...軽く10階はありそうだ」
どんどん近づいて行くにつれて建物の大きさがわかってくる。
そしてとうとう建物の前まで来た。
「建物もデカいが、扉もでかいのか...まぁそうじゃないとこんな人が出れねぇよな」
相変わらず人の波は続いており、動きづらい。
人と人との間を掻い潜って無理矢理扉の奥に入っていく。
霧平が出た先は広い空間になっていた。
ようやく人の波から抜け出すことが出来て、一旦落ち着いた霧平は辺りを見回す。
(相変わらずの人の列と....なんじゃありゃ?テレビかなんかで見た法廷に似てるが)
大量の人の列の横にはどこか法廷に似た施設があり、そこに翼の生えた人影がいくつかあった。
(危険な香りはするが...このまま人の列を辿っていったとしても何があるかわかんねぇ)
「行ってみるか」
霧平はとりあえず近づいていく。
霧平の見る限り、一番奥に少し小さい人影があり、その横に何人かの翼が生えた人間。
そして今挙げた者たちに囲まれて1人、女が地面に座り込んでいる。
(いかにもめんどくさそうな状況だなぁ...)
「ま、やるか」
霧平は法廷のようになっている場所にズカズカと突っ込んでいく。
「待てお前、何者だ!」
「すぐに自分の名前と所属を告げろ!さもなくば拘束する!」
そして、当然のように囲まれた。
(囲まれるのは当然として...)
霧平はおもむろに拳を構える。
「女が困ってるのを見て助けないわけにはいかないよなぁ!」
そう声を上げながら翼がついている男の1人に殴りかかる。
まさかこの状況で襲われるとは思ってなかったのか拳は男の顔にストレートで刺さった。
「ぐがっ....!大人しく話を聞けば、よかったものの...!」
「というかなぜそちらの攻撃がこっちに通じるんだよ、...あぶね!?」
「わからん。が、襲いかかってきたのなら使っていいだろう」
「「「「了解!!」」」」
目の前で会話を繰り広げている間にも拳を撃つが、当たらない。
そうこうしている間に光った槍を持った翼を生やした男×5に囲まれる。
(ダメだなぁ....拳じゃあどうにも火力が足りねぇ。あと何か微妙に効きが悪い。どうしたもんか..........おん?)
どうやって戦おうかと頭を悩ませていると気付かぬうちに右手にバットが握られていた。
「待て貴様、今それをどこから出した!」
どうやらこの男達から見ても突然出てきたらしい。
(どう見ても俺が使ってた愛用の金属バットだが...)
「こまけぇことはいいよな!」
疑問を頭から吹き飛ばし、バットを男に振り下ろす。
「ぶべら!?」
バットで殴られた男は面白いように飛んでいく。
「はっはっはっ!こりゃあ面白くなってきたぜ!」
そう叫びながら霧平が次の男に襲い掛かろうとした時だった。
『ハイ、ストップ』
突然謎の声がかかって霧平の動きが止まるのであった。




