第11話「面倒臭い歓迎パーティー」
バットで適度に女をビビらせながら霧平はエレベーターに乗って降りていく。
「よ〜し、そろそろ着くよ!今日は君たちが主役だから存分に楽しんでいってね!」
昌幸がそう言った後、エレベーターが開いて景色が目に飛び込んでくる。
結婚式の際の食事会場のような感じで机と椅子が置かれており、その各々に職員達が座っている。
そして、エレベーターから出てきて入ってきたこちらに気づいて拍手をし始めるのであった。
◇ ◇ ◇ ◇
霧平はゲストの席に女と一緒につく。
(にしても随分と豪華だな?見てる感じこの女と俺以外の職員は10人ぐらいしかいねぇし、それぐらいなら用意できんのか?)
霧平はこちらをチラチラ見ている職員達を目だけ動かして見回す。
(...2席空いてるな、1人は今前に立ってるおっさんの席だとしてもう1人は誰だ?)
そんなことを考えていると昌幸が口を開く。
「え〜と、まだ局長が仕事から帰ってきてないけど彼女はまぁすぐ帰ってくると思うからもう始めちゃうよ!」
昌幸の言葉に霧平と女以外の職員の歓声が上がる。
「今日からそこの館山霧平くんと伊原沙羅ちゃんが新しく入ってきます!」
再び歓声が上がる。
霧平はすでに机に突っ伏して寝そうになっている女、伊原沙羅を見る。
(こいつそんな名前だったのか、...というかいつの間にか寝そうじゃねぇか)
「それじゃあパーティー開始!」
霧平の呆れをよそに昌幸の言葉でそのままパーティーが始まった。
別の席に座っていた職員達がこちらに向かって集まってくる。
「よう、面白そうな面してんなぁ!」
「どこから来たんだ?」
「そのバットは君の武器かい?」
職員達はこちらに向かって矢継ぎ早に質問してくる。
なんとか注目を伊原の方にずらしたかったが、肝心の相手はすでに寝入っていた。
(チッ、....どのみち強くなるためにも偉くなるためにもこいつらと仲良くやることは必要か)
霧平としては面倒臭いことこの上なかったが、自分の目的を達成するためには目の前の職員との交流が必要なのは確実。
霧平は職員達の質問に対して、一つずつ答えていくのであった。
◇ ◇ ◇ ◇
大体の質問に答え終わり、ようやく目の前の食事にありつけたところであった。
エレベーターが開いて、銀髪の女が入ってくる。
「おぉ、エリザちゃん!帰ってきたの?ちょうど歓迎パーティーやってるよ〜」
昌幸が女に気づいてそう呼びかける。
「....そうか、そこの2人が新入の人間か?」
「そうだよ〜、館山霧平くんと 伊原沙羅ちゃんだよ!」
女はこちらを値踏みするように見つめてくる。
霧平は怪訝な目で女の方を見る。
転生者管理局局長、エリザ・ドミクレイとの最初の邂逅だった。
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