21.戦争
その日、バグナール帝国がペルジュ王国に宣戦布告した。
ペルジュ王国の主な戦力は
剣聖エリセオ(四天王)
剛弓グレンド(四天王)
鋭水のアクレア(四天王 女性)
暴風のテレーサ(四天王 女性)
転移者 佐藤明莉
転移者 神崎蓮
バグナール帝国の主な戦力は
剣聖エンゾ(2軍神)
土葬のサムエル(2軍神)
転移者 笹本春樹
転移者 神崎蓮
転移者 後藤隼人
マールスからの転移者100人
バグナール帝国がペルジュ王国の王都に攻め入るためには、2つの城を突破しなければならない。
バグナール帝国はすでに1つ目の城が落とし、現在2つ目の城の前で野戦となっている。
【剣聖エリセオ VS 剣聖エンゾ】
2人の剣聖が向かい合っている。
「私はペルジュ王国の剣聖エリセオ」
刃の細い双剣を持った剣士が名乗る。
「我はバグナール帝国剣聖エンゾ」
両手で剛剣を持った剣士が名乗る。
「お前ら、手出しはするな」
エンゾが自軍のバグナール帝国の兵に向かって叫ぶ。
「同じく手出しは無用」
エリセオが自軍のペルジュ王国の兵に向かって叫ぶ。
エンゾの豪剣がエリセオを襲う。エリセオが舞うような剣で対応する。
「セイ」
エリセオが攻める
「フン」
エンゾが力を込めて振り払う。
エリセオの左手の剣が弾かれた。剣が弾かれた勢いを利用して右手の剣を振るう。
エンゾの左腕を斬り裂いた。
エンゾが上段から剣を振り下ろす。剣の速度が少し落ちている。
エリセオがそれを左手の剣で受け流し、右手の剣でエンゾの首を突く。
エリセオの剣がエンゾの首に深く突き刺さった。
首を突かれたエンゾが、一歩前に踏み出し、剣を振り上げ。
自分の首に突き刺った剣がさらに深く突き刺さり、首を貫通する。
相手の首に刺さった剣が抜けずエリセオが焦る。
その瞬間、エンゾが剣を振り下ろした。
エリセオが、左手の剣でエンゾの剣を受け止めるも抑えきれず、そのまま一刀両断にされしまった。
その光景を満足そうに見ながら、エンゾがゆっくりと横に倒れていった。
………
……
…
【鋭水のアクレア VS 土葬のサムエル】
「《精霊の力を我に》《ウォーターカッター》
アクレアの放った水刀がサムエルに迫る。
「《精霊の力を我に》《ソリッドウォール》」
サムエルが自分の前に土壁を作り水刀を防ぐ。
「《精霊の力を我に》《ロックランス》」
サムエルが放った岩の槍がアクレアを襲う。
「《精霊の力を我に》《ウォーターウォール》
高速回転した水の壁が岩の槍を砕いた。
「《精霊の力を我に》《ソリッドウォール》」
サムエルがアクレアを囲むように土壁を作る。
「《精霊の力を我に》《ウォーターカッター》
「《精霊の力を我に》《ウォーターカッター》
「《精霊の力を我に》《ウォーターカッター》
アクレアが水刀を連発して土壁を破壊した。
「《精霊の力を我に》《ソリッドウォール》」
再度サムエルがアクレアを囲むように土壁を作る。
「《精霊の力を我に》《ソリッドボム》」
サムエルが土壁を爆発させた。
血まみれのアクレアがそこに倒れていた。
………
……
…
【暴風のテレーサ VS 笹本春樹】
笹本がテレーサ向け、歩を進める。
「《精霊の力を我に》《トルネード》」
笹本が竜巻に飲まれこまれる。
その竜巻を笹本の剣が縦に切り裂く。
「シュン」
竜巻が消えた。
笹本の歩みが止まらない。
「《精霊の力を我に》《ウィンドカッター》」
「《精霊の力を我に》《ウィンドカッター》」
「《精霊の力を我に》《ウィンドカッター》」
笹本は自分に向かった風刀その全てを、剣で斬って吹き飛ばす。
「無駄ですよ」
「《精霊の力を我に》《スリップ》」
笹本が魔法を発動する。
テレーサが転ぶ。立ち上がろうとするが再び転ぶ。
「《精霊の力を我に》《ウィンドフライ》」
テレーサが自分の体を風で飛ばし、摩擦軽減エリアから脱出する。
「《精霊の力を我に》《ボッグ》」
笹本が魔法を発動する。
テレーサが泥沼に足をとられた。
「《精霊の力を我に》《ウィンドフライ》」
テレーサが自分体を風で飛ばそうとしたが足が抜けなかった。
「《精霊の力を我に》《サンドプレス》」
テレーサが砂に押しつぶされる。
笹本が剣先をテレーサの顔に突きつけた。
「降伏してください」
………
……
…
【友利紬 VS 神崎蓮】
友利紬は両手で杖を、神崎蓮は槍を握って対峙している。
「私は神崎蓮、異世界人です。あなたに勝ち目はありません」
「もしかして日本人ですか?私は友利紬、同じ日本人です」
「日本ですか!?
バグナール帝国には私達日本人の他に、マールスという世界から100人余りの兵が転移してきています。ペルジュ王国に勝ち目はありません」
「ペルジュ王国にはお世話になった恩があります。最後まで戦います」
「ではあなたを倒して、私の奴隷にしてあげます」
「《精霊の力を我に》《ストーンバレット》」
「《精霊の力を我に》《ストーンバレット》」
友利紬と神崎蓮が同時に魔法を放つ。
石弾の打ち合いになったが、お互い自分に向かってくる石弾を武器で弾き落とす。
そのままお互い歩み寄る。
接近戦になった。
神崎蓮が槍をついてくる。
「《精霊の力を我に》」
友利紬が杖で槍を躱しながら魔法を唱える。
「《スタン》」
魔法の発動と同時に杖を振り下ろしてきた。
神崎蓮は槍で杖を受け流そうとした。
「ビシッ」
槍から体全体にビリビリと衝撃が走るが、耐えられない衝撃ではないが、体が痺れている。
その隙に友利紬が杖を振るい神崎蓮を追い詰める。
「へー、面白いですね」
神崎蓮が友利紬の攻撃を受けながら魔法を唱えだした。
「こうですか…《精霊の力を我に》」
(接近魔法が来る)
友利紬は一瞬の判断で後方に飛んだ。
神崎蓮もそれに合わせて飛んでくる。
「《スタン》」
神崎蓮の槍が友利紬の杖を叩く。
スタンの衝撃で友利紬が崩れ落ちた。と思った瞬間下から杖を振り上げてきた。
神崎蓮それを槍で摺り上げ、そのまま突きを放った。
「うっ」
神崎蓮の槍が友利紬の左目に突き刺さっている。
友利紬が蹲る。
「私の負けです」
「そうですね。これからあなたは私の奴隷です」
友利紬がそのまま崩れ落ちていった。
………
……
…
【佐藤明莉 VS 後藤隼人】
「《精霊の力を我に》《ヘルファイア》」
「《精霊の力を我に》《ヘルファイア》」
それは、ヘルファイアの打ち合いから始まった。
周りの人間が次々と倒れていく中、2人だけが平然と歩みを進め、近づいていく。
「おい、おれは女には優しんだ。なんたって異世界から来た勇者だからな」
「私も異世界人よ。地球というところから来たわ」
「ん、地球からだって?こいつは面白れー、おれは後藤隼人、日本人だ!」
「私は佐藤明莉、同じく日本人よ」
「バグナール帝国側に付く気はないか?おれがいろいろ世話をしてやるぞ」
「ペルジュ王国に土足で踏み込むような国に、付く気はないわ」
「なら力ずくで従わせてやる」
佐藤明莉は軽い両手剣、後藤隼人は両手の剛剣を構える。
佐藤明莉が剣を振るう。
「どうした、軽いぞ」
回転数を上げる。
「スピードと手数で勝負するタイプか!?だがそんなもんじゃおれには通じない」
佐藤明莉が剣を振りながら魔法を唱え始めた。
「《精霊の力を我に》《ライズ》」
大地が盛り上がる。
その上で後藤隼人が平然と構えている。
そのまま剣を振り上げ飛び降りてくる
「《精霊の力を我に》《スリップ》」
着地地点の摩擦係数を軽減させる。
後藤隼人の剣が大地を突き刺す。
「ズサッ」
スリップ面が細かく崩れて行き、周辺の大地を切り裂いた。地割れに足を捕られ佐藤明莉が体勢を崩す。
後藤隼人が佐藤明莉に近づき、剣を振り下ろした。
佐藤明莉が後藤隼人の豪剣を正面から受け止めてしまった。
剣が折れ、右手を肘から斬り飛ばされた。
「イッ」
「そんなもんか?」
右腕を斬られた痛みがどんどん増していく。
「《精霊の力を我に》《ヒール》」
佐藤明莉が回復魔法で血を止める。
「まだまだこれからよ!」
「《精霊の力を我に》《ヘルファイア》」
「《精霊の力を我に》《ヘルファイア》」
「《精霊の力を我に》《ヘルファイア》」
…
接近した相手への範囲魔法である。その攻撃は自分にも及ぶ。
佐藤明莉は薄れゆく意識の中、接近してくる後藤隼人に向けて業火を放ち続けた。
業火が二人を包む。
炎が収まり、そこに立っていたのは後藤隼人だった。
………
……
…
【剛弓グレンド VS エルネスティ】
バグナール帝国 戦陣中央部:
バグナール帝国の陣営が、1人の男により恐怖のどん底に落とされていた。
その名は剛弓グレンド。
ペルジュ王国から飛んでくる矢は、盾も防御魔法も突き抜けてくる。
「こちらも矢を放て」
「駄目です。こちらが放った矢は、ペルジュ王国陣営まで届きません」
「魔法も届きません」
「撤退しますか?」
「まて、我々に任せよ」
「我はイスカンド帝国のエルネスティ、我が魔法に恐れ戦け。
《精霊の力を我に》《ヘルファイア》」
グレンドを中に心、直径20メートルくらいの火柱が上がる。
続いてエルネスティの周りにいた、変わった服を着た99人の兵士が一歩前に出て
「「「「「《精霊の力を我に》《ヘルファイア》」」」」」
ペルジュ王国軍の至る所で大きな火柱が立ち上がった。
この戦いで、ペルジュ王国は多くの兵を失い、バグナール帝国に降伏を申し出た。




