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【完結済】にんにく大好き、ヴァンパイアちゃん♡  作者: 眠れぬ夜の小鳥


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2/12

雌蝙蝠2.にんにくに出会ったヴァンパイア

話はウチがヴァンパイアに転生した日に遡る。


前世で病により亡くなり、目を覚ますと知らない世界の路上で倒れていた。


(ここはどこだ?僕は病で苦しんでいたはず…)


「お嬢さん、大丈夫かい?」


(お嬢さん?僕は男なのに)


「あの、ここはどこですか?」

「ヒエッ!その牙は…」

「え…」


自分の声が女性らしい事と、声かけた男性から避けられた事に驚く。


(牙って何?)


そう思って、おもむろに手で歯に触れてみる。鋭い牙に指が刺さって軽く血が出た感覚がした。


「ヴァンパイアめ!にんにくをお見舞いしてやる!!」


自分に向かってにんにくが投げつけられる。だが、撃退されるどころかむしろ力が湧く気がした。


「そんなバカな。弱点が効かないなんて!皆、逃げろ!!」


人々が走って逃げていく。もう、誰もいなかった。近くに落ちたにんにくをかじってみると、すぐに効果を感じて不適な笑みが浮かんでくる。気付けば完食していた。


「にんにく食べたら力が出るヴァンパイアなんて、最強じゃん!」


立ち上がると走り出したくなった。本能のままに街を駆け抜け、森へと向かう。空き家っぽいボロ屋敷を見つけたのでそこに入ってみた。


「ここならゆっくり休めそう」


椅子に座ってみると、なんだかなじみがある気がした。


(今の自分の家なのかな)


そう思って、家の中を探検してみる。椅子のあるこの部屋は恐らくリビングだろう。シンプルな作りだが、広さがある。隣の部屋は簡易的なキッチンがある。足下には水がめがあり、のどの渇きを潤そうと手ですくって飲むと心地よい冷たさを感じた。それと同時にかすかに指の痛みを感じた。傷口にしみたのだと患部を見た直後、ふらついた。


(もしかして、迷走反射神経って奴?)


前世で聞いた事のある症状を思い出した。にんにくは食べられるけど、血がだめなヴァンパイアもいるんだなと自嘲する。


気を取り直してさらに進むと、お風呂やトイレの類は見つからなかったが、ベッドやクローゼットがある部屋を見つけた。どうやらここが寝室のようだ。そこには身支度をする為の鏡があり、今の姿を見るのに近づいてみた。鏡には、痩せながらもスタイルの良い美人が写っていた。


(胸はデカいけど、お腹はくびれてる。漫画に出てきそうな美女だな)


調子に乗って、様々なポーズを取ってみる。映えそうだと思ったが、SNSやスマホもないこの世界では無意味であるのでポージングをやめた。


(てか、走ったから汗臭いし汚れてるな。お風呂に入りたいけど、ないんだよな…)


どうしたものかと考えていたが、ふとひらめいたので外へ出てみる。


(川があった!これなら水浴びできる)


キッチンの水がめはどこからか汲んできたものなので、近くに水辺があるはずだと思い至った。

考えが当たったので、自室に戻ってクローゼットから着替えの服と体を拭く布を出した。今着ているのと似たようなシンプルな服装しかなかったが、着替えがあった事に安堵した。


川に戻り、服を脱いで水を浴びた。川の中で体をこすると、汚れや匂いが少し取れてスッキリする。ついでに汚れた服も洗おうと手を伸ばした所で、声をかけられた…。


蝙蝠3へ続く…

読んでいただきありがとうございます!


小話②エリカはヴァンパイアで鋭い牙がありますが、私は歯並びが悪く、1本1本が小さくて硬い肉が噛み切れませんw

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