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【完結済】にんにく大好き、ヴァンパイアちゃん♡  作者: 眠れぬ夜の小鳥


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雌蝙蝠1.普通じゃないヴァンパイア

にんにく好きのヴァンパイア・エリカの姿はこちら♡

挿絵(By みてみん)


「にんにく最高〜♡」


誰もいない部屋で1人、にんにくにかじりつく。

積み上げられていたにんにくの山がなくなっていく。

全て食べ終えると、住処を出た。


にんにくを調達しに外に出ると、周囲の人が一斉に鼻をつまむ。

見慣れた光景だ。仕方ないじゃない、にんにくはウチの栄養補給なのだから。


ウチはヴァンパイアなのだけど、迷走反射神経の為に血が飲めない。普通のヴァンパイアはにんにくが苦手だが、特異体質のウチはにんにくが食べられる。生きる為の神様からのプレゼントかもしれない。ただ、体に染み付いた強烈な匂いは取れず、周囲からは避けられている。


ウチには前世の記憶がある。

小さい頃からおしゃべりで、人を笑わせるのが好きだったり、友達がたくさんいる明るい性格の男性だった。しかし、高校生の時に突然の病であっけなく死んだ。卒業間近の冬の事だった。

気づいた時には、異世界で女性のヴァンパイアになっていた。


この国には人と女性のみのヴァンパイアが暮らしている。ヴァンパイアは貴重な存在で、100万人の人口のうち、1,000人ほどしかいない。


ヴァンパイアには人間の番が必要。たった1人の番を見つけると、人里離れたヴァンパイアの住処で、その人が死ぬまで溺愛して子を為したり、吸血行為をする。

女の子のヴァンパイアしか生まれず、その子供も母親と同じ運命を繰り返す。ちなみに、ヴァンパイアの寿命は200年なので、一生番が見つからずに死ぬ事もある。

まあ、ウチはにんにくさえあれば生きていけるので、番を探す必要はないと思ってる。


ウチは、いつものにんにく畑に辿り着いた。ここのにんにく農家の手伝いをした報酬として、大量のにんにくを受け取るのだ。


「エリカ、調子はどうだ?」

「こんにちは、ルドベキアさん。ウチは変わらず元気だよ!」

「俺のにんにくは、世界一元気が出るんだ!今日もたくさん働いてもらうぞ」

「うん、任せて!」


彼は他の人とは違い、にんにくで激臭を放つウチと普通に接してくれる心優しい人だ。


収穫の仕方は、土を掘ってにんにくを引き抜く。ギャルのように鋭く伸びた爪で素早く掘り起こすので、土まみれになる。

体を動かすのが好きだから、そんなの気にせずに作業を続けるとどんどん収穫できる。成果が出る事に喜びを感じるのだ。


「エリカ、そろそろ休憩しよう。疲れただろう?」

「まだまだいけるけど、持ち帰る事も考えて休んどく」

「どこに住んでんだか知らないが、すごく遠いんだろ」

「人が寄り付かない所よ。来てもつまらないと思う」

「何度聞いても教えてくれないもんな」


彼はいつもウチの住処を知りたがる。敢えて訪れる人間なんかいないのに。


休憩後、収穫作業を続けたウチは、布袋にいっぱいのにんにくをもらった。


「気を付けて帰れよ。女の子なんだから」

「ありがとう。気持ちだけ受け取っとく」


布袋を軽々と担いでいるにも関わらず、ウチを女の子扱いしてくれる優しさに救われて畑を出た。


再び街なかを通ると人々が避けていく。混雑していると歩きにくいので、空いててラッキーだと思って堂々と通る。

ウチの歩くスピードは人間より早く、あっという間に街を抜けて森に辿り着く。ボロ屋敷のドアを開けて、部屋に入り一息ついた…。


蝙蝠2へ続く…

読んでいただきありがとうございます!


小話①作品毎にキャッチコピーがあります。

キャッチコピー:『手っ取り早いのは、にんにくっしよ!』

血が飲めないエリカにとっての手早い栄養源をそのまま採用した感じですw

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― 新着の感想 ―
タイトルのインパクトが強くて見に来ました! 内容もめっちゃ面白いのでこれからも読みに来ます! 頑張ってください!
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