後悔
現在ーーーーーー。
「オレ、その時はよく分かんなかったけど...実来姉ちゃんはずっとずっと前から夏輝兄ちゃんのことが好きで...結婚するんだとか言ってた。でもそれから半月後に実来姉ちゃんは................」
康太はそこまで言って、堪えていた涙が溢れ出した。
夏輝も目に涙を溜め、袖で拭った。
「.....だからっ、あの日実来姉ちゃんがどこに行ってたのか...何で泣いてたのか...ちゃんと聞けば良かった...!本当は...夏輝兄ちゃんを呼びに行こうかとも思ったんだよ...そしたら実来姉ちゃん、いつもみたいに笑ってくれると思ったから...!でも俺....そのまま寝ちゃって...次の日の夜にはもう...実来姉ちゃんに会えなくなってた.....」
泣きながらそう言う康太を見て、夏輝は静かに康太を抱きしめた。
康太を頭を撫でながら、夏輝の目からも涙が溢れた。
「夏輝兄ちゃん...!ごめんねっ...!オレがちゃんと...あの日夏輝兄ちゃんに知らせてたら...!」
「康太のせいじゃないから....!お前は何も悪くない..!謝んな....!」
夏輝は康太を抱きしめる力を強めた。
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それから1時間ほどして、康太が落ち着いてきた頃、2人は改めて向かい合った。
「...でも、何で今になってそんな話を俺に?」
夏輝がそう言うと、康太は俯いたまま答えた。
「オレ、自信なかったんだ。あの時は実来姉ちゃんが死んだって聞いて、信じられなくて....記憶が曖昧で、警察のおじさんに聞かれた時も、泣いてるだけで何も言えなかったんだよ...自分で忘れようとしてたのかも知れないけど、最近になってこのこと、考え始めたらやっぱり夏輝兄ちゃんに伝えなきゃって思ったんだ...オレの思い込みなんかじゃない。時間は曖昧かも知れないけど、あの日実来姉ちゃんは絶対に部屋にいなかったし、絶対に泣いてた。夏輝兄ちゃんへの手紙も、あの日にはもうランドセルに入れてたはずなんだよ...!」
康太は真剣な表情で夏輝を見て言った。
夏輝は「..そっか。話してくれてありがとな」と微笑んだ。




