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例外
実来ちゃんは例外ではなかった。
女特有の甲高い声と、俺よりも小さい体。
甘えるような目。
初めて会った時、触れられた時、1人になった瞬間にトイレで吐いた。
いや、初めて会った時だけじゃない。
12歳になるまで過ごした4年弱、何回吐いただろう。
ただ俺が実来ちゃんのことを『好き』だと思っていたのは嘘じゃない。
実来ちゃんだけは平気だった。
話している時は楽しいと思ったし、2人きりでも別に嫌じゃなかった。
それは多分、実来ちゃんの心がなっちゃんに向いているお陰だと思った。
かなり早い段階から、実来ちゃんがなっちゃんのことを好きなことは分かっていた。
別に俺が特別鋭いわけではなくて、誰がどう見てもそうとしか思えなかっただろう。
きっと気づいていないのは本人たちだけだった。
だからかな。
あまり女特有の気持ち悪さを感じなかった。
3人で撮った写真は懐かしく感じるし、よく3人で行った場所では思い出したりもする。
だから今でも花やゼリーを供えに行くし、なっちゃんと実来ちゃんの話をする時、嘘はほとんどついていない。




