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笑顔でいること
知佳の家を出た後、駅のトイレで唇を洗った。
便器に吐いた。
寮についたらすぐにでもシャワーを浴びよう。
体中に発疹が出て、体中がむず痒い。
頭が痛い。
知佳の身体の感触が自分の手に、唇に、身体に残っている。
何度洗い流しても消えない感触や臭い。
毎回自分を燃やしてしまいたいほどの衝動に駆られる。
こんなに嫌悪感を感じる行為だというのに、身体は素直に反応することが不思議でならない。
俺の両親は、こんなことがしたくて俺を独りにしていた。
1ミリも理解ができない。
この感覚さえ耐えて、笑顔でいればそれでいい。
何もかも上手くいくはずなんだ。
その時、スマホの通知が鳴った。
【今度お茶でもしない?勉強もまた教えてもらいたいし....】
スマホを見ると、《川本 愛実》からメッセージが来ていた。
恭介は目を瞑り、スマホをしまうとまたトイレに吐いた。




