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夏輝と恭介と実来
間違いない。
この子は相原くんにとって特別な子だった。
ただの同級生とか、きっとそんなんじゃない。
だから誰に何言われてもあんなに興味がなさそうなんだ。
相原くんはこの子の死を今でも忘れられずにいるんだ。
『黄色』はこの子の色なんだ。
『カレー』はこの子との思い出の一部なんだ。
だから今でもあの場所に行ってる。
それに、峯くんと相原くんは小学校が一緒だって言ってた。
それなのにあの日一緒に学食でごはんを食べたとき、相原くんと中学が同じだった健斗は峯くんと初対面みたいな感じだった。
あの暗黙の空気や目配せ、2人の雰囲気ーーーーーーーー。
理由は分からないけど、峯くんもこの実来ちゃんとはただの同級生じゃない。
きっと2人にとって特別な存在だったんだ。
それに、うちの高校は相原くんたちの中学出身者は少ない。
というより、過去を探られたくなくてあえて少人数になるように偏差値の高い学校を選んだ?
それは考え過ぎかな?
その頃、家にいた夏輝は勉強の合間に背伸びをすると、机の引き出しを開けた。
引き出しの中に入った『黄色』の缶を開け、少し皺がついている【なっちゃんへ】と書かれた手紙を見つめた。
そして1時間前。
あの雑居ビルから出て行く綾花を、恭介は1人壁に寄りかかって見ていた。
いつもの表情で。




