12、従者はもう少しで終わり
投稿が1日遅れてしまい申し訳ありませんでした。
これからは気を付けていきたいと思います。
私はまな板片手に困ってしまった。何を作ればエーリカさんに喜んでもらえるのか分からなかった。せめてエーリカさんに何が好きで、何が嫌いかを聞いていれば、もう少しはマシだった気がした。でも、勉強の後だから甘いものが美味しいに決まってる。
「何を作ろうかなぁ...。」
「どうしようかなぁ。」
パッと見た感じ、主食は3つあった。パスタとジャガイモとパンだ。パスタはソースの作り方が分からないし、ジャガイモは場が合ってないので却下だ。つまり、パンを使って甘いものを作れば良い訳だ。しばらく、木べらをカタカタ、加熱でジュッジュッという音を鳴らしていると完成した。
「できましたよ。」
「これは?」エーリカさんが知らないということは、この世界にはまだ無い料理だったのだろう。でも、作ってしまった以上、どうしようもない。
「まずは一口食べてみてください。」
「分かったわ、百聞は一見に如かずよね。」ナイフできれいに正方形に切ってから、パクッと口に入れた。すると、彼女はフォークを握ったまま黙ってしまった。
「いかかですか?」
「ハルヒ!」
「はい。」
「これは何ッ!」
「すみません、お口に会いませんでしたよね。代わりに、フルーツサンドを作ってくるので、少し待っていてください。」
「ちょっと待━━」
エーリカさんに見捨てられる前に、早くフルーツサンドを作らなくては。階段を1弾飛ばしで降りて、パンをさっきよりも薄く切った。潰れないように丁寧にフルーツを切ったら、それをパンの上にのせてクリームをかけて、その上にパンを被せるだけだ。
「できましたよ。」
「これは?」エーリカさんが知らないということは、フルーツサンドもこの世界に無い料理だったのだろう。でも、言ってしまい作ってしまった以上、どうしようもない。
「まずは一口食べてみてください。」
「分かったわ、百聞は一見に如かずよね。」さっきと同じく、ナイフできれいに正方形に切ってから、パクッと口に入れた。すると、彼女はフォークを握ったまま黙ってしまった。さっきと違うところといえば、パクパクと口と手が動いていることだった。
「いかかですか?」
「ハルヒ!」
「はい。」
「これは何ッ!」
「フルーツサンドという食べ物です。これは美味しかったでしょうか?」見た感じは美味しそうに夢中に食べていたが、万が一ということがあってはいけない。
「当たり前よ、ハルヒが作ったんだから。それに、さっきの食べ物も美味しかったわよ。他のも食べられそうだったから、キッチンに行くのをあまり止めなかったけど。」エーリカさんがふっと笑った気がした。
「えっ!」
「でも、両方とも美味しかったわよ。ハルヒに頼んで良かった、明日からも頼むわね。」フォークもナイフも置いているということは、もう満足してもらえたのだろう。それなら良かった。
「どういうこと━━」
「私はダンスの練習があるので、先に失礼しますね。では。」
「ちょっと待ってください...。」
肝心のところを詳しくは分からなかったが、エーリカさんが私のフレンチトーストとフルーツサンドに満足してくれたようだった。明日からも彼女に料理を作ることになったが、彼女の笑顔が見られると思うと、何だか自然とやる気が出てきた。
この生活がずっと続けば良いのにと思っている時に限って、それは早く終わってしまうものだ。私がエーリカさんの従者でいるのも、残すところあと数日になった。睡眠時間を30分短くしたのは秘密だ。でも、しっかり寝ているから問題無いはず...。
「おはようございます、エーリカさん。」
「ええ、おはよう、ハルヒ。」いつも通り、私がエーリカさんを起こしに行った時にはもう起きていた。
「相変わらず早いですね。」
「ええ、あなたこそ。そうだ、今日は少し遠出しませんか?」
「でも、お勉強が...。」
「そこは私に任せて。今日は勉強を無くしてもらえるように説得済みだから。」エーリカさんはやっぱりスゴい。先手に先手に打っていて、何かをする時に止まることが無かった。
「分かりました、馬車は任せてください。」
「では、私が道案内をすることにしましょう。」
「どこに行くんですか?」
「それは着いてからのお楽しみです。」窓の外を見ながら、エーリカさんはふっと笑った。
朝食を食べ終えると、すぐ出発だった。私のジョブを従者から御者に変更したら準備完了だ。どこで何をするのだろうか。そんな私の期待に応えるかのように、馬車はぐんぐんとスピードを上げていった。
「さすが、馬車を走らせるのが上手ね。」
「ありがとうございます。」今日も褒めてもらえた。やっぱり、エーリカさんに褒められると、無性に嬉しくなってくる。
「この道沿いに真っ直ぐよ。」
「はい!」
「明後日で、ハルヒともお別れね。この2週間はあっという間だったわね。」
「そうですね、私は楽しかったですよ。」
「あなたにその気があるなら、正式に従者としても良いのよ。」
「...でも、私は。」後ろにいるエーリカさんのことを考えたら、少し言い出しづらかった。まだ対面の方が良かった気がする。
「ええ、分かってる。色々なことを経験したいのでしょう?」
「はい。」
「では、経験が十分に積めたら、もう一度考えてくださいね。」
「分かりました。」
私とエーリカさんを乗せた馬車は草原を駆け抜けていた。まだ昇り切らない太陽に向かって。そこまで早くは無いかもしれないが、少しずつ着実に目的地へと近付いて行った。もちろん、目的地がどんな所かはまだ想像も付かないが。
さて、2人はどこに行くのでしょうか?そして、次の仕事はとは?
まだ初心者で改善点があると思うので、なにかあれば感想で教えていただけると助かります。
もし面白いなと思っていただけたなら、ポイントやリアクションもお願いします。
今後とも八咫烏をよろしくお願いします。




