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33. 強くなりてぇ

続けてリン視点回です。

(リン視点)


その後も探索は続いた。


罠は見つけられる。

隠し通路も見つけられた。

索敵だってそれなりにできる。


――だが、戦闘になると全部あいつらが片付けてしまう。


コボルトの群れ。

巨大なムカデ型の魔物。

岩を投げてくる猿みたいなやつ。


何が出ても、マコトとレーヴァがあっさり倒す。


リンの出番なんて、ほとんどなかった。


(……なんだよこれ)


ついてきた意味あるのか、と思い始めた頃だった。


横穴から飛び出した小型魔物が、一直線にリンへ飛びかかってきた。


「っ!?」


反応が遅れた。

避けきれない。


そう思った瞬間――閃光。


目の前で魔物が両断された。


「大丈夫か?」


振り返れば、マコトがいた。


「……っ」


情けない。


今のくらい、本来なら自分でどうにかしなきゃならない。


「……悪い」


「気にすんな。最初はそんなもんだろ」


軽く言う。

だが、それが余計に悔しかった。


――最初は。


つまり、今の自分は足手まといだと言われているのと同じだ。


探索を終え、迷宮を出た帰り道。

リンはぽつりと呟いた。


「……守られてばっかじゃ、格好つかねえな」


マコトが隣を見る。


「……強くなりてぇ」


少しの沈黙の後、マコトはあっさりと言った。


「いいじゃん。強くなりたいなら、強くなればいい」


「……簡単に言うなよ」


「簡単じゃないけどな」


笑いながら返す。


すると、レーヴァが静かに口を開いた。


「でしたら、訓練計画を立案します」


「は?」


「リンの現状戦力では、継戦能力に大きな課題があります。基礎体力、筋力、戦闘技術、反応速度――」


「待て待て待て待て」


嫌な予感しかしない。


レーヴァはにこりと微笑んだ。


「ご安心ください。死なない程度には調整します」


「安心できねえよ!?」


マコトが笑った。

レーヴァも微笑んでいる。


(……こいつらについていくのも、

 悪くないかもしれない)


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ここまでお読みいただきありがとうございました。


才能だけではどうにもならないこともあります。


次回はリンの強化回……になるかもしれません。


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