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「大丈夫なんですか?」
「倒れたのはこいつの爪が服に引っ掛かって引っ張られたからだ。実際はかすり傷で済んだ」
言う宇崎さんの顔は汗でびっしょり。
当然だ。文字通り一歩間違えれば太い爪で身体を串刺しにされていたんだから。
「田中さんが早く来いって」
「彼女は?」
「戻ってきました」
「そうか、なら行こう」
パトカーへ戻る際、倒れた化け物に目をやった。深海生物や微生物にならいるかも知れない不快なフォルム。アスファルトにズリズリと体や触手をこすりつけている。
俺と宇崎さんが後部座席に、三上が助手席に乗り込むやいなや田中さんはホイルスピンさせる勢いでパトカーを急発進させた。
後ろを向くと田んぼの中の一匹が触手を振り回して乱暴に稲をなぎ倒していた。




