12/34
12
倒れて動かなくなった化け物の脇を通って道を進む。どうやら拳銃は効くらしい。
「撃った。撃ってしまった」
宇崎さんはしきりに呟いている。ハンドルを握る手が震えていた。
「撃っちゃまずかったんですか?」
「生き物に向けて撃つのは初めてだったんだ」
「生き物……。なんだったんだろう。あれ」
考えれば考えるほどに奇妙な生物だ。
顔らしきものがなかった。つまり目も耳も鼻も口もあるようには見えなかった。あの触手が触覚の役割でも果たしているのかな。
「あの生物については上に任せるしかない。俺たちはあんな変な生物の対処の仕方を習っていないからな」




