死の恐怖、再び
「残念ながらまだ見当もつかないよ、毎日言ってこなくてもちゃんとやるよ!」
姉妹に協力を依頼されてから過去厄介になっていた親戚たちに連絡を取ってみたものの事故当時奇跡的に聡介だけは無傷であり、その後通院したという経緯はないと皆が口を揃える。
「大体、その後発生したゲートってのも俺が関係しているって確証がある訳でもないんだよな?」
「それは、そうだけど、、、、この際、御堂巌に関係しそうにないことでも何でもよいから思い出してみてよ。」
「あのなぁ、、、思い出してやりたい気持ちも山々なんだけど、どうも当時の記憶がかなり抜け落ちてしまってるみたいで。」
「え?そうなの?」
実際に運命を無理に変えた影響なのか事故の後遺症なのかは定かではないがその前後の記憶があまり鮮明ではない。かつて自分が霊魂をみることが出来ていたことを忘れていたのもきっとそのせいであろう。数回発生したゲートに自分が絡んでいれば同じように何かの拍子に思い出すかもしれないが、、、、
「とりあえず事故現場行ってみる?無駄足になる可能性高いけど。」
「遠いよ、それに俺はちょっとトラウマ的な、、、、」
「それもそうね、じゃあ私が行ってみるわよ。」
「日野とかいう死神が目を光らせてるんじゃないのか?お姉さんに行ってもらったら?」
「残念ながらもう悠長なこと言ってられないし、それに二人の具合が急に悪くなってきたみたいでお姉ちゃんは動けないの。」
理不尽が影をひそめてしまう程に切羽詰まっているのだろう、何とか思い出してやりたいのだが現在糸口すら掴めていないことに申し訳なさを感じてしまう。
事故現場に行くのは確かに抵抗があったのだが過去ゲートが発生したとされる場所で比較的近い所があったので聡介は次の休日に立ち寄ってみることにした。確かに事故の数年後から二年間をその町で過ごしており場所によっては懐かしさも覚えたのだがゲートをくぐったという記憶は全く蘇ってこない。
休みだったこともあるので一日周囲をブラブラしてみるが何の収穫も得られず、ここで発生したゲートは関係していなかったんだと自分に言い聞かせ帰路に付こうとしたその時突然声を掛けられた。
「探し物は見つかりましたか?」
聞き覚えのあるその声に振り向く前から背中に冷たいものが走った。ゆっくりと声の方に向き直った聡介が目にしたのは予想を裏切ることなく人の命を奪う術を持つ死神、日野であった。
「せっかく前回は警告までで止めておいたのに、あなたそんなに死にたいんですか?」




