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死神:安藤紫音 その4

急に話しかけて来た死神の胸に付いているバッチからその男が上級でしかも死神たちの犯罪を取り締まる役職であることが分かる。

 その発言から紫音が如月聡介の運命を変えてしまったことは確実に見られてしまっている。何とか言い逃れは出来ないかと頭をフル回転させていると男から意外な言葉を浴びせられる。

「確認ですが、あなたたちはこれまでもいくつかの運命を変えて来ましたよね?」

 はぁ?こいつ全然成績上がらないと思ってたらそんなことやっていたの?

 随分と前から自分たちが霊界から目を付けられていた可能性がある。運命を故意に変えてしまうこと自体が死神規則に違反しているのに、機密文書を勝手に閲覧したことまで把握されていたら、、、、詰みだ。

 紫音の脳裏には自分が霊魂のプールに送り込まれるイメージが繰り返し流れている。

 上級死神の提案で移動したその先で御堂巌の名前が出て来たことにより自分の運命がここで尽きることが確定したと思った。しかしその最悪のシナリオの通りになることはなく今回は警告だけと言い残しその男は去って行った。何故自分たちが生かされたのか、、、そんなことを考える余裕もなく、死なずに済んだことをただただ安堵する。霊体だけなので疲労を感じるはずはないのだが緊張が一気に解けその場にしゃがみ込まずにはいられなかった。人間より長生きな死神とは言え一気に寿命が縮んだような気がした。


 流石に直々に警告をされ、恐らく今後現世ではマークされてしまうだろうから迂闊に行動することが出来ない。姉に電話して以前御堂巌がゲートを出現させた場所に向かってもらったのだが見事な空振りであった。焦ってはいても何も出来ないでいる日々が続いた。

 そんな時だった、霊界で大きな汚職事件が発生し上級死神たちが全て駆り出されるという情報が流れてきた。近年の死神不足が騒がれている最中の出来事で何となく周囲の死神の気配が薄らいだようにも感じられた。

 今しかない!

 紫音は常に周囲に気を配りながら現世へと向かい如月聡介を連れ立って姉の元へと向かった。

 今までの経緯、霊界で調べた過去の事象等を説明し協力をお願いするが肝心の御堂巌の存在について思い当たる節がないらしい、しかも運命を変えるための代償についての納得がいかないらしい。

「分からないって言ってるでしょ!とにかく御堂巌に会ってみないことには!あんたはさっさとどうやって御堂巌に会ったのかを思い出しなさいよ!!」

 思いがけずヒートアップしてしまった。

 あの日以降何度も話し合い姉はもう覚悟が出来ているし、いざとなれば自分の死神の力を使っても良いと思っている。それだけ紫音の中で心太と心音の存在が大きくなっていたのだった。


 姉の家での面会から毎日如月聡介に確認の電話を入れているが良い回答は得られていない。

 既にあれから三日が経っていることから二人に残された時間は10日位しかないはずである。姉からはあんまりしつこく連絡しても迷惑だからと釘を刺されているがそんなことも言っていられず、自分のスマホを手にする。

「どう?御堂巌と会う方法思い出した?」

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