死神:安藤紫音 その3
死因を知ることは出来たが最悪の結果となってしまった。事故等であらればここで得られた情報から死を遠ざけることが出来たかもしれない、しかし病となるとその術を紫音は持ち合わせていない、、、、、とそこで一つの可能性に気付く。
姉もその術は持っていなかったが雪村崇を救ったではないか、運命を変える方法があるはずだ。霊界を去ってからの話はいろいろと聞いていたがどのようにして雪村崇を救ったのかについては何となく聞きにくくて突っ込んだ話は出来ないでいたが今はそうも言っていられない。すぐに姉に電話を掛ける。
「紫音!どうだった?予言の書は見つかった?」
「うん、、、、二人とも病気で亡くなると書いてあった。」
「、、、、そう。」
「お姉ちゃん!お姉ちゃんが死神を捨てた時のことって覚えてる?」
「えぇ、良子に教えてもらって御堂さんに運命を変えてもらったの。」
「良子?御堂?」
残念ながらかなえから得られた情報は断片的で現状過去に御堂がゲートを開いた場所に行ってみる位のことしか思いつかなかった。
「今はどこに居るの?特別資料庫ならその辺の資料もあるかも、、、」
「確かに!探してみるから電話切るね。」
そう言うと再び資料庫の探索を始めた。
先ほど慌てて出て行った死神が戻ってこないことを祈りながら探すこと10分、運命変更事例についての調査結果という名前の書類に行き当たった。
急ぎページをめくっていくと霊界が掴んでいる御堂巌関係の情報が多数記載されており、これなら何とか彼の元に辿り着けるかもと思った矢先に全身の血の気が引くのを感じ取った。
御堂巌に繋がるであろう人物でかなえを除き現時点で生存している人間、その名前が如月聡介だったのである。
あいつ、、、、もうすぐ亡くなるはずだな。
再び予言の書の前に向かい口を開く。
「如月聡介の運命は?」
文字が消えていた予言の書に文字が浮かびあがる。
『如月聡介 明日刺殺 自宅にて』
「生きてる?良かった、家に居るんだったら今すぐそこを出て!」
予言の書からより詳しい情報を読み取れた紫音はとりあえず如月聡介を呼び出しその運命を変えることに成功した、、、はずだった。
かなえに会わせ協力をお願いしようと考えていたのだが新たに彼を殺そうとする存在が現れそれどころではなくなってしまった。
一緒になって逃げ回った。自分は霊体だけなので刺されて死ぬことはないが如月聡介も死んでもらっては困る。このようなトラブルに現世で巻き込まれないためにいろいろな技を学校で習っていたがサボりがちですぐに思い出せず、その時ばかりは過去の自分を呪った。
何とか記憶から絞りだせた実体にダメージを与える技でナイフを持った男を退けられたもののそれ以上の危機が二人に迫っていた。
「死神までが故意にその運命を変えるとは、世も末ですね。」




