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予期せぬ別行動

 たまに重い空気になる場面があるが本社での営業会議は日程通り順調に進んでいった。

 会議に出席している重役達の頭上に灯る炎の色が緑であることから会社にいる間は恐らく何事も起こらないであろう、、、そうは思っていても気を緩めることは出来ない。休憩時間ですら鈴木と榎本にピタリと張り付き様子を伺い続けるというミッションを遂行していた。

 しかそ他の社員とは違った緊張感をずっと持ち続けている聡介の心配をよそに二日目、三日目も何事もなく過ぎて行った。


 二人に灯る炎が赤色になって三日目にあたる出張四日目の朝、これまで同様ロビーで落ち合った鈴木から思ってもいなかったことが告げられる。

「如月、それじゃあ今日と明日は頑張れよ。」

「え?何かありましたっけ?」

「おいおい、今回は営業会議に合わせて中堅社員の交流会をやるって言ってただろ?」

「え?」

「それがあるからお前も連れて来てもらえたんだろうが!本当は俺が出席したいくらいなのに。」

「あ、あぁ、そうでしたね。ちょっといろいろとテンパっていて。」

「大丈夫かよぉ。」

「まぁ、人事が準備した題材でグループワークをすると言った内容だから問題ないだろ。色々と人脈を広げるチャンスだからしっかりな。」

 実際の所、同行することが主目的であり今回の会議に向けた資料作成やらなんやらであまりその辺の日程が頭に入っていなかった。最初にそんなことを言われたような気がする、、、、そんなレベルであった。

 日中は行動が別となってしまうが二人も本社の中で会議をしている訳だし、周囲の人間の炎からしても業務時間中は何もないはずだと自分に言い聞かせ聡介は交流会の会場へと向かった。


 中堅社員の交流会には他の営業所であったり、本社の他部門の人間だったり40人程が参加していた。普段接する機会が少ない職種の人間も多数集まっていて更に皆年齢が近いこともあり想像していた以上に刺激的な内容の会合となっていたため、グループワークで色々と意見を交換している間は二人への心配が薄らいでしまうくらいそれに没頭してしまった。

 休憩時間には流石に急ぎ二人の元へと向かおうと立ち上がったのであるが同じグループの面々に引きとめられ、何だかんだと立ち話に花を咲かせてしまっていた。

 昼休みは昼休みで社員食堂へと向かったのだがそこで二人の姿を確認することが出来なかった。社内がざわついていないことからして事件は発生していないと信じるしかないのだが、この運命の日にほとんど二人のそばにいることが出来ていないこととなる。

 何のためにこの出張に同行したのか、、、焦る聡介だったがそんなことは関係なく交流会は午後も続くのであった。


 充実した一日が終了した。本日同じグループで活動した面々にお礼を言いようやく二人と合流できると部屋を出ようとした時、進行役から聞きたくないアナウンスがされた。

「本日交流会に参加頂いた皆さんでこれから懇親会を開催いたします。18:00開始となりますのでそれまでに社員食堂にお集まりください。」

 マジか、、、そう来るわけね、、、、

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