179. K 今更ながら
バリーの安否確認。それが岡本さんが決めた次の行動。マリアを操作し、移動先のコマンドから北の城を選ぶ。
王様に挨拶をし、バリーの部屋へ向かうも会えずじまいだったが、無事を確認出来たので西に戻るらしい。
西に戻り、本土へ移動するはずなのだが、何故か竜王が呼んだ大量の竜に出会い、久々のミニゲームが始まる。
えぇ? ここで?? 何のミニゲーム?? と、ハルさんとプロデューサーが後ろから声をかけてくる。
「あ、これの魔王城に行くときにやるミニゲームだ。えーなんでー??」
「…え、ってことは終盤のミニゲームですよね?? って、記憶力ゲーム?」
「そうそう、リズムにあわせて出てくる指示通りにボタンだったりスティックを動かすの。成功する度に指示が増えていくわ。クリア条件が干支に合わせて12回だったかな?」
あぁ、それ系は得意だ。リズムに乗ってって所が気になるがなんとかなるだろう……と思ったのだが、
「ハイハイ! やってみたい!!」
プロデューサーがやる気モードなので場所を代わる。
ピッ、A ・ピッ『A』、ピッ、A、Y・ピッ『A』『Y』
画面では、ピッピッという音とボタンを押すタイミングでドラゴンの羽が上下する。少しでもタイミングが違ったり、間違えたボタンを押すとドラゴンがガクンと降下してしまう。どうやらある程度の高度でドラゴンを飛ばし続けないといけないらしい……
残念ながらプロデューサーは途中でドラゴン墜落でゲームオーバー。次にハルさんも参戦するがやはり失敗。最後、なんとか俺が渡りきり、着いた先はどこかの港街だった。
「港……ですね。船があるってことは申の領地??」
「そうっぽいねぇ……竜が運んでくれたって事なのかな??」
マリアで画面内をウロウロする。岡本さんキャラを見つけ、話しかける。
『竜王! 船を戌の港まで運んでくれるの? 助かる!』
次の展開を岡本さんが説明してくれるから俺も助かる!! って思いつつ、そのまま船に乗り込む。と、こんどは船を使った迷路。またミニゲームだ……
珊瑚で出来た迷路には所々に渦があり、1つの渦に入ると迷路がひっくり返り、裏面の迷路に出る。そして、また渦にはいると迷路自身がひっくり返る。これを繰り返してゴールを目指すらしい。これも得意分やといえば得意なのだが、ぶっちゃけめんどくせ……スッと先に進めないものか……
「おぉ、今度は海王のミニゲームだね。」
「海王ですか? あれ? 攻略本には……」
「あぁ、クリア特典の追加ダウンロードの方に入ってる話。」
「え、そんな方のシナリオも絡んで来るんですか?? そうなると凄く膨大な量の資料がいりますね……」
「いや、そっちはハロウィンとかクリスマスとかの季節のイベント用のガチャでドレスや武器や防具のプレゼントの設定資料とミニゲームの資料だけだから今まで程量は無いかな……でも、何で今ここで出てきたのかホント謎だねぇ……」
苦笑いのハルさんと話ながらも頭の中では着々と頭の中で裏表の迷路を組み立て、淡々と手を動かしゴールする。クリア条件のタイムより大分早くゴール出来た。
「おぉ、さすがに頭を使うゲームは早いね。あまりに早くクリアしたから向こうに影響あったりしてねぇ」
「アハッ、あったら今頃タイラは文句タラタラでしょうね!! はい、どうぞ!」
プロデューサーがコーヒーを入れてくれたので少し休憩する。
「にしても、本来のゲームとは大分内容が変わってるじゃないですか。もともとは魔王倒すために一緒に行動して、魔王倒して、イケメンと付き合えれば終わりって事なんですよね?」
「そうね。誰を選んでもRPGの方は魔王倒して、友達を救出したら終了。ただ、乙ゲーとしては、各対象者につき、ハッピーエンドとバットエンドの2種ルートがある、ハッピーの方はもちろんマリアと仲良く生きていきましよう! なんだけど、バッドの方は、相手側が家の事情で別の婚約者を宛がわれて結婚しちゃったり、病んで壊れていったり、実は魔王との戦いで負傷してて傷が悪化して死んじゃったり……ってのがあるからどれが終わりかって言うと明確な答えは出せないけどね……」
「そ、そうなんですか……ところで、今はマリアは誰狙いなんでしょう??」
「それがねぇー、前に話せた時に聞いたんだけど、特別そういう感情を持ってる相手は居ないって言うのよ……」
「そういうのが分かるパラメーターみたいのは無いんですか?」
「あ、説明してなかったね。あるよ! マリアのステータス出して、ZR……そうそう、それがそれぞれの好感度!」
おっふ……見事に平均……、一番良くて羊のディアンが62%。これは個別ルートだかで解決するはずの問題を既に解決済みだからか??
酉のモズ、午のアハルテ、巳のニシキについてはまだ出会っていないからか数値は0、
「寅のアモイって何でこんなに低いんでしょう??」
「えー? あ、ほんとだぁ……って、マリアってアモイと絡んだこと会った??」
「たぶん東の城に行ったときと、帝国で王達が集まったときに顔を会わせてると思うけど……」
「じゃあ17%は妥当ですかね……」
「そうね。にしても、ドゥクランが地味に好感度高くない?? 敵として出てきたくせに、55%って2番目に高いわよ??」
「見た目が好みとか……??」
「そりゃ主人公だもの、見た目は皆ドンピシャなはず……え、でも、そうか……この好感度じゃそうでもないのかしら??」
「どうなんでしょう??」
そんなやり取りの後、ゲームに戻ると各地の戦況が伝えられた。
「この大型ってのが人造魔王? にしては、少ない人数でも対応出来てるみたいですね??」
「そうだねぇ……チュートリアル要員のリベルと人獣騎士達だけで食い止められるようじゃ、勇者や対象者達が相手にしたら直ぐにカタがついちゃうねぇ……」
「まだ別に人造魔王がいるんでしょうか??」
岡本さんに話しかけ、戦況に合わせて各人をマリアの移動魔法で運ぶ。全部運び終わると、もう一度岡本さんに指示を仰ぐ。マリアを何処に応援として送るのか……と、テロップが勝手に流れ誰かと勝手に会話が始まる。セリフの横には『タイラ神』と『ドゥクラン』の文字が。どうやらドゥクランが戻ってきて、岡本さんを連れていこうとしているようだ。と、こんどはマリアにも声がかかる。
そして、そこで入手したアイテム『手紙』でマリアが探していた商人の娘、ローナの所在を知ることになる。
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