第18章 先へ進むという決断
ダンジョン三日目。
キャンプはすでに日常になっていた。
動きも洗練されている。
スケルトンももう怖くはなかった。
「さてと」ドミトリーが刃を拭きながら言った。「ボスに行くか?」
沈黙が落ちた。
「なんでだ?」最初に口を開いたのはダニルだった。「あとで新しいポータル探すの面倒だし。」
ドミトリーは肩をすくめた。
「もうここには飽きた。」
彼は通路の奥を見た。
「最初はきつかった。」
「でも今は……ゴブリンみたいなもんだ。」
マクシムがうなずく。
「わかる。」
ニキータが付け加えた。
「適応が早すぎたな。」
その通りだった。
ついこの前まで危険に思えたものが……
今ではウォーミングアップにすぎない。
「またポータルは見つかるさ」ドミトリーは落ち着いて言った。「心配するな。」
再び沈黙。
短いが、決定的なものだった。
「わかった」ダニルが言った。「行こう。」
「どうせこの先も気になるしな。」
ドミトリーはアレクセイに視線を向けた。
「お前も来るか?」
アレクセイは固まった。
頭にすぐ言葉が浮かぶ。
「ボスは通常のモンスターの数倍強い。」
彼は唾を飲み込んだ。
「自分たちで言ってただろ……ボスはかなり強いって。」
ドミトリーはうなずく。
「ああ。」
間。
「でも俺たちがカバーする。」
アレクセイは彼らを見た。
一人ひとり。
もう新人には見えなかった。
チームに見えた。
彼はゆっくり息を吐く。
「……わかった。」
ダンジョンボス
彼らは大きな広間に入った。
中央で……巨大な何かがうごめいている。
巨大な蜘蛛。
その体は車ほどの大きさ。
脚は長く、槍のように鋭い。
「一人一本ずつだ」ドミトリーが落ち着いて言った。
ダニルが笑う。
「足りなかったやつは残りをもらえ。」
だが次の瞬間、戦闘が始まった。
蜘蛛が先に動く。
脚が恐ろしい速さで振り下ろされる。
「散開!」
全員が散った。
攻撃は速く正確。
ミスは許されない。
アレクセイは後方にいた。
近づこうともしない。
ボスの脚は貫通する威力があった。
ドミトリーが斬る。
マクシムも続く。
金属音。
しかし――
「通らない!」
通常攻撃はほとんど効いていない。
アレクセイは歯を食いしばる。
「やってみる……」
氷の弾を放つ。
直撃。
だが――
何も起きない。
魔法は弾かれた。
「効かない!」
その瞬間、ボスが急に動いた。
何かを投げつける。
卵。
砕け、中から小さな蜘蛛が這い出す。
「くそっ!」
「アレクセイ、下がれ!」
仲間たちは壁のように前に立ち、
小型の敵を防ぐ。
だが一体が突破した。
まっすぐアレクセイへ。
一瞬、彼は動けなかった。
近すぎる。
手が燃え上がる。
炎の一撃。
蜘蛛は瞬時に焼け落ちた。
その時――
ボスが震えた。
動揺したように。
アレクセイは目を細める。
すぐにもう一つの火球を作る。
そして放つ。
蜘蛛の本体へ。
爆発。
はっきり見えた。
苦しんでいる。
「火だ!」アレクセイが叫ぶ。「火に弱い!」
ドミトリーはすぐ理解した。
剣が燃え上がる。
一撃。
今度は――
刃が通った。
「効いてる!」彼が叫ぶ。「弱点だ!」
戦況が変わる。
マクシムとダニルがボスを引きつけ、
ニキータが小型を抑える。
そしてドミトリーとアレクセイが――
炎で攻める。
何度も。
蜘蛛は弱っていく。
震え、暴れ、
必死に反撃する。
だがもう遅かった。
最後の一撃。
巨大な体が崩れ落ちる。
全員がその場に立ち尽くす。
息をしていた。
「……すげえな」ダニルが吐き出すように言った。
誰もすぐに球体を取りに行こうとはしなかった。
疲労困憊だった。
「このボス……」マクシムが言う。「前のよりずっと強い。」
ドミトリーはうなずく。
「運がよかった。」
アレクセイが静かに言った。
「弱点を見つけられてよかった。」
ニキータがボスを見つめながら言う。
「この先、もっと強くなるなら……」
マクシムが引き継ぐ。
「俺たちも成長しないとな。」
「新しい技を覚える必要がある。」
静寂。
今は全員がそれを理解していた。




