第15章 旅
アレクセイは家に座っていた。
静寂が重くのしかかっていた。
両親はまだ、あの出来事から完全には立ち直っていなかった。
「お前は部屋を火事にしたんだぞ!」
父親が叱った。
アレクセイは視線を落として立っていた。
何と言えばいいのか分からなかった。
「突然、火の玉が出てきたんだ」
そんな説明は、黙っているよりもさらに悪く聞こえた。
彼はただ小さな声で答えた。
「わざとじゃない……」
その後、彼は父親と一緒に壁紙を貼り直し、焦げた跡を消していた。
部屋は少しずつ元の状態に戻っていった。
まるで何も起きなかったかのように。
「もうふざけたことはしないで」
母親は厳しく言った。
アレクセイは何も答えなかった。
夜になり、メッセージが届いた。
ダニルからだった。
「キャンプに行く。2〜3日。余計な質問なし。お前も来るか?」
彼らはわざと「ポータル」という言葉を書かなかった。
危険すぎる。
目立ちすぎる。
アレクセイは長い間、画面を見つめていた。
すぐには返事をしなかった。
その夜、彼は眠れなかった。
考えていた。
自分自身について。
魔法について。
自分の身に起きていることについて。
彼は手を上げた。
すると空中から小さな水滴が現れ始めた。
水滴は宙に浮いていた。
まるで彼の思考に従っているかのようだった。
彼が指を握る。
すると水は突然凍った。
細い氷の欠片へと変化した。
アレクセイはゆっくり息を吐いた。
「炎だけじゃない」
彼は長い間、自分の手を見つめていた。
朝になり、彼は返事を書いた。
「行く」
数時間後、彼らは再び集まっていた。
全員が揃っていた。
マキシムの車。
装備。
食料。
テント。
缶詰、水、基本的な道具――数日間の遠出に必要なものはすべて揃っていた。
彼らは森へ到着した。
まずキャンプを設営した。
テント。
焚き火。
車は近くに置き、予備の拠点として使えるようにした。
マキシムは焚き火のそばまで倒れた木を運んできた。
太い幹。
直径十五センチほどのものだった。
「みんな、見てくれ」
彼は落ち着いた声で言った。
全員が振り向いた。
彼は剣を持ち上げた。
普通の鉄の刃。
そして木に向かって振り下ろした。
乾いた音が響いた。
丸太は二つに割れた。
静寂が訪れた。
「……どうやったんだ?」
最初に耐えられず声を出したのはダニルだった。
「その剣で?」
ニキータが近づいてきた。
「普通なら曲がるはずだ」
彼は付け加えた。
マキシムは刃を見た。
指でなぞる。
「昨日から気づいていた」
彼は少し間を置いた。
「ほとんど耐久力を失っていない」
ドミトリーは眉をひそめた。
「つまり……」
マキシムはうなずいた。
「そうだ。これも魔法だ」
彼は再び剣を持ち上げた。
別の動きで振るった。
すると今度は金属が震えた。
刃が少し曲がった。
「正しく力を込めなければ」
マキシムは言った。
「これは弱くなる」
彼は皆を見た。
「でも、この状態を“発動”させれば……普通の金属より強くなる」
ダニルは笑った。
「つまり、お前がそれを理解したのは……」
彼は少し間を置いた。
「二十本の剣を曲げた後ってことか?」
マキシムは答えなかった。
ニキータが静かに付け加えた。
「鍛冶屋の父親がいるのはいいな」
彼はマキシムを見る。
「新しい剣を毎日でも作れる」
彼らは再び戦闘へ向かった。
スケルトンは一体、また一体と現れた。
まるでダンジョンそのものが彼らの力を試しているようだった。
普通の攻撃は、すでに効果が薄くなっていた。
骨に金属を叩きつけても結果は出る。
しかし時間がかかる。
スケルトンには「痛み」はない。
あるのはただ、破壊されるということだけだった。
だからこそ、技術がすべてを決め始めた。
マキシムとダニルは連携し、敵の動きを崩した。
ニキータは正確に攻撃し、関節とバランスを奪った。
アレクセイは後方に立っていた。
そして初めて、意識して力を使った。
「今だ!」
彼は叫んだ。
空気の中で冷気が輝いた。
周囲の水が一瞬で集まる。
そして一瞬のうちに、氷の閃光へ変わった。
スケルトンは凍りついた。
完全に。
「動けない!」
アレクセイが叫んだ。
「斬って!」
彼はドミトリーへ声をかけた。
ドミトリーは迷わなかった。
一歩前へ。
剣を振るう。
スケルトンは砕け散った。
彼は一瞬立ち止まった。
アレクセイを見る。
「これはもう援護じゃない……」
彼は言った。
「完全な魔法だ」
「うん」
アレクセイはうなずいた。
「たぶん、僕はこれを制御できる」
戦闘は続いた。
そして今、すべてが変わっていた。
氷。
炎。
剣。
それぞれが互いを補っていた。
最後の戦闘の後、彼らは立ち止まった。
静寂。
ドミトリーが近づいた。
「どうやってその魔法を覚えた?」
アレクセイは一瞬黙った。
そして慎重に話し始めた。
「炎は偶然出た」
間。
「他にも種類があるんじゃないかって思った」
彼は自分の手を見る。
「それから、水を感じた」
「そして集めることができた」
彼は指を握った。
「その後は……ただ状態を変えられるか試した」
彼は息を吐いた。
「そして、氷になった」




