第18話:「ライバル登場なのに黒瀬くんが気づかない」
烏丸レンが黒瀬くんを意識し始めた。
ミレイにもそれはわかった。
烏丸くんは以前から親切にしてくれる同級生だったが、最近は明らかに黒瀬くんをライバル視している。
しかし問題は、黒瀬くんがまったく気づいていないことだった。
烏丸が言う。
「黒瀬くん、君には白鳥さんの隣はまだ早い」
アキラは真剣に返す。
「隣ですか? 座席配置の話なら、生徒会長の判断に従います」
烏丸が言う。
「僕は君に宣戦布告しているんだ」
アキラは驚く。
「戦闘イベントですか? 校内PvPは禁止では?」
烏丸は言葉を失う。
リコは笑いをこらえている。
ミレイは少し困る。
烏丸くんに悪意はない。
ただ、空回りしている。
そして黒瀬くんは、別方向に全力で空回りしている。
ミレイはアキラに聞く。
「黒瀬くん、烏丸くんのことをどう思う?」
アキラは考える。
「イベント発生頻度の高い先輩です」
「それだけ?」
「あと、髪型が常に整っていてすごいです。僕には維持コストが高すぎます」
ミレイは思わず笑ってしまう。
その笑顔を見た烏丸が、さらに悔しそうにする。
「白鳥さん、なぜ彼にはそんなに自然に笑うんだ」
ミレイは固まる。
「え?」
自分では気づいていなかった。
黒瀬くんと話している時、自然に笑っているらしい。
そのことに気づいて、急に恥ずかしくなる。
アキラは首を傾げる。
「生徒会長、顔が赤いです。デバフですか?」
ミレイは慌てて言う。
「違うわ。室温よ」
リコが冷静に言う。
「今日も冷房入ってます」
◆オチ
烏丸が去り際に言う。
「黒瀬くん、次は負けない」
アキラは真剣に頷く。
「次回イベント告知ありがとうございます」
烏丸は叫ぶ。
「なぜ伝わらない!」




