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【第4部】勇者参上!!~勇者マストダイ! 不適格勇者を直ちに排除せよ!!~  作者: Bonzaebon
第3章 勇者マストダイ!!【聖都、燃ゆ。】
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第238話 このオジサン、変なんです!!


「アー!! またシても、勇者に邪魔サれたですヨ!! いっつモ、イっつも!!」


「邪魔した憶えはないが……?」



 見た目骸骨なガリガリのオッサンは見苦しく喚き散らしている。俺たちと遭遇したのがよっぽど気に入らないらしい。それはお互い様だ! 近付いただけで屍臭がするような変態には近付きたくないんです!


 さて、どうする? 思わぬところで敵勢力の幹部に出くわしてしまった。あの新人を追いかけないといけないが、コイツを無視して素通りすることもできない。ここがアジトに通じているなら尚更だった。



「アの被験者四号が逃げたときノことを思えバ、歯軋り地団駄、あーんど貧乏ゆすりが止まらないこと火のごとし! しかも研究中の秘薬が無駄遣いされたノモ忘れてましぇーん!」


「エルを四号呼ばわりするのは許さん! あの娘はお前の所にいた時のことがトラウマになってるんだからな! それにあの薬は邪竜(レギン)が勝手に使っただけだろう? 俺のせいにするな!」


「あー! エルしゃんにイケナイことし放題だったんでヤンすね? これは無期懲役、シチュー引き回しの刑は免れないでヤンすよ!」


「アナタがたの方が許しガタしですーヨ!! アー、もうプンプンがプンですよ!!」



 オプティマは恨み言をつらつらと並べ立てヒステリックに俺を罵り始めた。あの日エルと出会ったときの事はヤツにとって大いなる損失だったと考えているようだ。俺のせいで奪還に失敗したとは言えるが、少なくとも原因ではないよな? アレはヴァルが生死不明になった混乱に乗じてエピオンがエルの脱走を企てた事に起因していたはず。エピオンの証言や記憶の世界を見たから、それは間違いない。



「あのおじさん、大丈夫なのかい? なんだか心を病んでいるようにおいらは思えるけど?」


「ああ、気にするな! アイツはこれがデフォだから、気にしたら敗けだ。」


「何がでふぉデスかっ! この悩み多き中年を小馬鹿にスルのは許せナいですよ!」


「でも、あのおじさんを見ていると不安になってくるよ。何とかしてあげないと!」



 あのオッサンと初対面なウィンダムは少々引きぎみになっている。無理もない。あんな情緒不安定な発狂オジサンなんか見ているだけでこっちも発狂しそうになるしな。とりあえず、こんなオッサンの相手をするのは時間の無駄なのでさっさと蹴散らして先に進むとしよう。昔はともかく今の俺からしたらこんなヤツは相手にもなりゃしない。



「不安になるのはみんなおんなじだから。みんなで仲良くフルボッコにしてやれば解決するから!」


「アア~! 結局、ワタシを痛め付けるつもりデスネーっ! カタコンベのみなさん、私にご協力くださイーナ!」


「また骸骨軍団が出てきたでヤンしゅう!」



 再び骸骨軍団が俺たちの周囲に結集し始めていた。今度は武装込みな個体もチラホラいる。オマケに幽霊、霊体のモンスターも混じっている。やはりただの暗闇で澱んだ気が巻き起こした怪現象とは違うな。今度はガチの死霊術師(ネクロマンサー)が召喚した代物だからこそ多少の尾ヒレ背ヒレが付いているようだ。



「気を付けろ! さっきのヤツらよりも手強いぞ!」


「今度は幽霊も混じってるでヤンス!」


「こういうときは妖刀食い意地丸にお任せ!!」


「みなさん、遠慮はいりマせんヨ! ボコボコ若しくは八つ裂きにシてやっテください!」



 今度は武器持ちがいるので怪我には要注意ってぐらいで基本的にはそこまで強くない。タニシならともかく、俺やウィンダムからしたら雑魚でしかない。つい最近、ガチの魔族、魔神将(アーク・デーモン)級の連中を相手にしたのだから、比較するまでもなく格下の魔物である。やはり、オプティマの方が運が悪かったとしか言いようがないな。瞬時に軍団を蹴散らし圧倒して見せてやった。



「ば、バかな!? 皆さんのチカラを借りてモ、勝てないなんテ!?」


「もうアンタじゃ、俺の相手にもならないって事さ! 俺を倒したかったら、ヴァル本人を連れてくるんだな!」


「きィ~~~~っ!!!」


「初対面だけど、おいらの相手にはならないな。出直してゆっくり休養するといいよ?」



 あれからさほど時が経った訳じゃないが、かつての難敵がここまで弱く思えてしまうなんてな。昔は相手の死霊術に戸惑うばかりで、戦々恐々としていたのを思い出す。随分と差が出来てしまったのを実感するが、そもそも、コイツの術は戦闘向きではないからお門違いな気もする。コイツは術師・研究者としては並外れた実力の持ち主なのだ。あのエピオンのデーモン・アーマーを作り出したのはコイツだということを忘れてはいけない。



「グワッグワッグワッ!! おもしれえな! 俺も混ぜてくれよ!!」


「なっ!? なんだアイツは!? 真っ黒なガチョウの化物!?」


「しょわわ!? もっとおっかないのが出てきたでヤンしゅう!!」



 そいつの姿を見たウィンダムとタニシが恐れおののいていた。聞き覚えのないドスの効いた声が聞こえてきたと思ったら、オプティマの後ろ、通路の奥から巨大な影が姿を現したのだ! 見た目はやたら筋肉質で黒い羽毛持つガチョウの顔をした鳥人間。そのどす黒い気配からわかるように明らかに魔族! コイツは確か……学院の迷宮にかつて封印されていたという魔神なのでは……?

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