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【第4部】勇者参上!!~勇者マストダイ! 不適格勇者を直ちに排除せよ!!~  作者: Bonzaebon
第3章 勇者マストダイ!!【聖都、燃ゆ。】
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第230話 買っちゃった!


「あれ? タニシ君どこに行ってたの? しばらく姿が見えないと思ったら……、」


「なんでもないでヤンスよ。」


「怪しい……。」



 猫人にゴッツン奢らされた挙げ句、持ち逃げされている間にタニシは別行動を取っていたようだ。なんかホクホクの笑顔でやってきたので怪しんだキョウナが質問しても、その理由を語ろうとはしなかった。あんな顔をしているからには何か良いことがあったに違いない。


 キョウナにはその返答でより一層怪しまれている。女の勘はなんとやらと言うヤツかもしれない。さては何かエロハプニングに遭遇したか、それともぱふぱ……いやいや、それはないか? 比較的短時間だったしな。何か良いものでも買ったのだろうか?



「アニキ、何があったんでヤンス?」


「え? ああ、俺はヒドい目にあったんだよ。トホホ……、」


「ヒドいのはお前の頭だろうが。間抜けだから易々と騙されるんだよ!」


「なんか騙されたんでヤンスね……。」



 あの猫人とウッカリ目が合ってしまったばっかりにゴッツンの支払いをさせられるなんてな。ちょっとでも憐れにに思ってしまった俺が悪いのか? いやいや、そういう精神性で動かないと果たして勇者として勤まるのか、という問題に当たってしまう。深く考えればMr.ピッグに言われた事にも関係してくる話だ。これは今後の課題でもあるのだ……。



「何をやられたんでヤンスか?」


「ああ、物乞いの猫人に怪しいゴッツンを奢らされてしまった。一ダース分も買わされた挙げ句に持ち逃げされちまったんだよ……。」


「何ィ!? ゴッツンんでヤンスとぉ!? それは許しがたいでヤンしゅ!!」


「言うと思ったぜ。どうせお前も飛びつくだろうとは思ってたがヤッパリか。」


「なんかイツキ君、あっしの心を読んでるんでヤンスか?」


「読むまでもねーよ! いつもいつもゴッツンばっかり飲んでやがるくせに。」


「てへへ、でヤンス!」


「褒めてねぇよ!」



 ヤッパリ、ゴッツンの話ともなるとタニシは飛びついてきた。新フレーバーとかプレゼントキャンペーンとかになるとすかさず買い占めに走ろうとするからな。でも、それは正規品に対しての話なので、さっきの如何にも非正規な香りのする物に手を出すのだろうか?


 絶対偽物だし、中身の液体が虹色に耀いていたしな……。虹色の泉といえばダンジョン定番の罠でもあるし、水を飲んだり、入ったりしたら毒とか麻痺に体が冒されたり、最悪、石化、即死みたいなのがあるらしいから警戒した方がいいはず。



「どうせあんなもんは偽物だ。虹色の液体なんて飲んでいい色してないぜ。」


「に、虹色!? 見てみたい、手に取ってみたいでヤンス!」


「だから、止めとけと言ってるだろうが!」


「やあ? 一体何を止めるって言うんだい、イツキ?」


「あぁ? もう一人、行方をくらましていたヤツが帰ってきた……ぜ?」



 イツキが戻ってきたウィンダムを見て驚いた。て言うかみんなも二度見するくらいにはビックリしている。そういえば、タニシと共にウィンダムまで姿を消していたのを忘れていた。まさかとは思うが何か揉め事に……って何か色々ヘンな物を持っている!


 何か長いポールのような物を背中に背負ってるし、どこかで見たような武器を手にしている……。それはお前の武器ではないだろ。それはゲンコツのオッチャン御用達の必殺武器じゃないか? 他にもよくわからん箱を持ち歩いている。ブラサガリーノとか書いてある……。



「お前、それどうした?」


「買っちゃった!」


「いや、買っちゃった、じゃねーよ! そんな短時間で大がかりな物三つも買うヤツがどこにいるんだ!」


「いやぁ、買っちゃうじゃない? お得な物があったら買ってしまうと思うよ? 誰でもさ? おいらだけじゃないと思うんだ!」



 コイツ……記憶喪失で素朴な性格してるから、物欲なんて無きに等しいと思っていたが、それは俺の幻想でしかなかったらしい……。こんな訳のわからん物を買ってしま……いや、買わされたと言うべきか?


 こんな勇者の活動に必要なさそうな物ばっかり買いやがって。ていうか、オッチャンのアレは実用性は実証されてはいるが、お前の戦闘スタイルには合わないだろう? といか普通に売られていた事にビックリだよ!



「お前、何、にこやかに語ってるんだ! そんなの俺らの活動に必要ないだろ!」


「そうかなぁ? 高いところの枝を切ったり、デーモンを微塵切りにしたりとか出来るじゃない?」


「これだって体を鍛えるにはもってこいなんだ!」


「お前、それ以上にマッチョになってどうするんだ!」


「筋力維持にはいいかなと、思って。というかコレ、身長を伸ばす健康効果もあるらしいんだな、これが!」


「お前、それ、本気で言ってる? 俺に……?」


「え? でも、この前、身長が低いことを気にしてるって言ってたじゃないか? 丁度良いかなと思って……って、なんで泣いてるの?」


「それを聞いて泣かずにいられるかよ……。」


 泣きっ面に蜂、とはこの事だ。トラブルに巻き込まれてショックだっていうのに、まさかの低身長イジりをされてしまうとは……涙が止まりません! それにな、そんなしょうもないもんで身長が伸びると思うか?


 無理ですよ。俺も過去にあらゆる方法を試したのに……このザマですよ。エルにも身長(※彼女は推定170cm、ロアは169……)負けてる位なんですよ。これが泣かずにいられるかよ。おろろろーん!

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