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【第4部】勇者参上!!~勇者マストダイ! 不適格勇者を直ちに排除せよ!!~  作者: Bonzaebon
第3章 勇者マストダイ!!【聖都、燃ゆ。】
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第229話 ダンジョン攻略のお供に欠かせない逸品だ!


「紳士淑女のみなさん! 寄っておいで、見ておいで!」



 スラム街に入ったと思ったらそこはいきなり闇市だった。いろんな物が売られているが、前にいた町ヴェスパとまるっきり違う。あっちは最先端の実用品・正規品ばかりが売られていたが、こっちはなんだか古道具屋みたいなラインナップになっているような気がする。


 本来売ってはいけないモノまで並んでいるような……。でも、おいら的にはこういう場所の方が懐かしいと感じる。昔、こういうところで活動したことがあったような……、



「そこのお兄さん、うちの商品を見ていかんかね?」


「え? まあ、見るだけなら……、」


「じゃあ、一見さんにはまずこれを一つお勧めしたい!」


「これは……何? 槍かな?」



 店のオヤジさんが出してきたそれは一見すると槍のようだった。長さは大体おいらの身長(※ウィンダムの身長は180cm半ば程度)よりちょっと長めかな? 槍といっても末端にも何か付いている。なんだかハンドルのようなグリップが。護拳のようなものまで付いているな? それと先端も二股に分かれている。内側が刃になっているようだが……?



「オヤジさん、これは何に使うものなんだい?」


「これはな、”高枝バサッリン”だ! ここをこうやって持って握ると先端のハサミが動くんだ。高いところの木の枝を切ったり、木の実とかをとったりするのに便利なんだぜ!」


「うわぁ、スゴい! 便利だ!」


「それだけじゃない、ここをはずして追加分のポールをつけると最大5mまで伸びる代物よ!」


「すっごい! すっごい!」



 槍じゃなくてハサミだった! とっても長いハサミだったんだ! 末端部分の護拳はハサミを動かすときのレバーだったとは。誤解していた。しかも長いから高いところのモノもスイスイ切れる!


 ポールを取り外して予備のと連結すれば5mまで伸びるなんて、木の実とか取り放題になっちゃうじゃないか! あのパーシィモンだって木に登らずに取れるなんて夢のようだ!



「まだまだこれで驚いてたら、後々持たないよ、お兄さん!」


「ええ? これでも十分スゴいじゃないか? まだ何かあるの?」


「お次はコレだ! ”妖刀・食い意地丸”! ダンジョン攻略のお供に欠かせない逸品だ!」


「妖刀? ただのこん棒にしか見えないけど?」



 それはどう見たって剣には見えなかった。でもオヤジさんが”妖刀”と言うからには”?けん”と呼ばざるを得ないだろう。グリップの先に円柱状のモノが付いていて、周りに鋭い突起物がいくつも付いている。先端部分は特に鋭利な刃物が集中して付いているので物騒な見た目だ。


 これで殴られたら打撲傷に加えて多数の切り傷・刺し傷も同時にできてしまいそうな感じではある。でも、切れ味はどうかな? さっきの”高枝バサッリン”の方が切れ味が良さそうな気がするが……? こっちは枝を切るどころかへし折るだけで終わりそう。



「これで妖刀って、どういうこと?」


「甘いな、お兄さん? これはさっきの高枝バサッリンとは違って武器だから切れ味は相当なモノだよ。グレーター・デーモンすら微塵切りにしてしまえる程の逸品さ! 試しにこの木材を切ってみようか?」


「ええーっ! これを切るなんてムリだよ! せいぜい表面に傷が付くだけじゃない

の?」


「見てな。そいや!!」


(ギュイーーーン!! ズバババババッ!!!!)


「うわーーっ!? あっという間に木切れが木っ端微塵に!?」



 そのまま殴るだけなのかと思ったら……グリップから上の部分が高速で回転し始めた! それをゆっくり木切れに近づけただけで瞬く間に粉々になっていく! これはビックリだ!


 グレーター・デーモンというクリーチャーがどんなヤツかは知らないが、こんなのを目にしてしまったら一目散に逃げ出すに違いない! 誰だって挽き肉のミンチにされるなんて嫌だしね。これは実際使わなくても脅しになるんじゃないか? ホラ、あの、クマ避けの鈴みたいにさ?



「スゴい、スゴいよ、オヤジさん! 他にもっとスゴいのがあるんじゃないかい?」


「おお? 乗ってきたね、お兄さん? 実は……他にもいいものがるんだな、コレが! よっしゃ、特別にお兄さんに良いものを紹介してあげよう!」


「おおっ! 今度は何が出てくるんだ?」


「これは屈強戦士育成器具”ブラサガリーノ”だっ!!」


「い、育成器具だって!?」



 オヤジさんはなんだか大がかりな器具を取り出してきた。それの見た目は洗濯物を干すための物干し台みたいな外見をしている。でも物を干すには狭すぎるし精々一枚くらいしか掛けれないような? いやいや、違う、そうじゃない!


 コレは育成器具と言ってるんだから、そんなことを気にしても仕方ない。これをトレーニング器具と言うんだからきっとスゴい機能が付いているに違いない! なんか回転したり、伸びたりするに違いないんだ!



「これなら……ってお兄さんはムキムキだから必要ないかもしれないが、日々の体力・筋力維持には欠かせないはずだよ? こうやってぶら下がるだけでも毎日欠かさず繰り返せばマッスルマンの出来上がりさ! 筋力だけじゃなく身長だって伸びるぜ!! ダイエットにもいいぜ!!」


「す、す、すっごーーーい!! 最強戦士の出来上がりだ!!」



 確かに筋力トレーニングに使えるかもしれない! 腕立ては毎日欠かさないが、それに加えて懸垂も出来れば言うことなしだ! おいらだけじゃなくてロアだって使えるかもしれない。なんだか身長が低いことを気にしているみたいだから、是非ともお勧めしてあげよう! 天下無敵のマッスルボディーの完成だ!

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