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【第4部】勇者参上!!~勇者マストダイ! 不適格勇者を直ちに排除せよ!!~  作者: Bonzaebon
第2章 勇者マストダイ!!【誕生、勇者2号! ……逃亡中だけど。】
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第211話 話を続けさせてもらってもいいですか?


「何だったんだ、アイツは?」



 魔王は急に現れ、早急に消えていった。俺らに忠告と自らの能力の片鱗を見せた上で。本当に何も害を及ぼすことなく去っていったのは以外とも言えた。何事もなく去っていったのはいいが、ピッグの話と合わせると俺らどころか世界的な危機が迫っている事がわかってしまった。教団の追跡から逃れつつ魔王の侵略にも備えないといけない……。



「なんという大胆不敵なヤツじゃ! 妾達を愚弄するにも程があるわ!」


「何も被害は出なかったことですし、良しとしておいた方がよろしいのでは?」


「何を言うか! レース中に対処できたから良かったものの、妨害行為にあったのは事実であろう!」


「でも、犠牲者を出さずに事態を終息出来たのですよね。それでいいと思いますよ? 彼がわざわざ姿を現したのは負け惜しみを言いに来ただけでしょうに。」


「まあ、よいわ。そなたの言う通りじゃ。そなたの顔を立てるためにもここは溜飲を下げておくとしよう。」


「ありがとうございます。」



 あんな事態が起こったのだ。サヨちゃんの機嫌が悪くなるのも仕方ない。当人が姿を現すなんて大々的な挑発行為に他ならないしな。サヨちゃんの憤慨を宥めたのは以外にもMr.ピッグだった。


 一度火が着いたら火山の噴火のごとく収まる気配が見当たらないことで有名な彼女を理路整然とした物言いで丸く治めてしまうとは……。ピッグのトーク力は只者ではなかった。



「さて、大変ビッグなゲストが飛び入り参加してきましたが、話を続けさせてもらってもいいですか?」


「え? いいけど、まだ何かある?」


「途中割り込みがありましたが、私とあなたの話には特に影響はありませんよ。むしろ、彼の話がいい肉付けになってくれたとも言えますね。」


「へ? あの話と何か関連が? 今後起きる危機的な状況とかの話っすか?」


「そのようなものだと思ってください。」



 魔王が乱入してくる前はどんな話をしてたっけな? ……テンプル騎士団の動向についてだったか? しかも。その情報は死んでしまったはずのあの男からもたらされたんだったっけ?


 生きていたとしても、今まで何をしていたのか気になる所だが、あんな筋骨隆々で大柄な体で諜報活動をしていたのかと想像すると滑稽に思えるのだが? まあ、なんとか内容は思い出したので話を続けてもらおう。



「私と魔王の話を聞いて頂いてもわかるように、あなたには重大な危機が迫っております。」


「うん。それは重く受け止めてるし、今はちょっと動揺してドキドキしている。」


「そして、あなたはレースが始まる前に魔王軍の人達と口論をしていましたね?」


「え? 何で知ってんの? あんな人混みの中で話してた内容とかわかったの? あの時近くにいなかったよね?」


「見たと言うか、リアルタイムでは確認できませんでしたが、映像と音声が記録に残っておりましてね。タニシ君が屋台を出しておりましたでしょう? あそこに実は防犯目的で魔術的監視装置(シーカーアイ)が取り付けられていたのです。それを見たから知っているのですよ。」



 魔王軍との揉め事? もしかして、”ヤンしゅう・ミカン(冷凍ミカン)”についての話? 確かにゴドルフィンとは口論になった。だって、ヤツはミカンを全て買い取り、それらを集まっていた観客に向けて派手にばら蒔いたのだ。宣伝と称して。


 とにかく派手な方が印象に残りやすいからと言って多少ミカンがゴミと化してしまったとしても構わないとして、その様な活動をしていたのだ。あの時の話は結局その場ではつかず、相手も死亡してしまったので永久に解決しなくなってしまったが、それがどうだというのだろう? 世界的な危機とどういう関係が?



「もー! なんか盗撮みたいじゃないか?」


「無礼に当たる行為だったことは謝罪させていただきます。話していた内容がどうしても気になりましてね。」


「食材が無駄になったのが気になるとかそういうこと?」


「いいえ。それに関してはむしろ彼ら魔王軍側の行為に賛成してしまいますね。私も実業家なものですから。」


「……アンタもやっぱ商売人なんだな。」


「気を悪くされたんでしたら申し訳ありません。でも、正直な気持ちを述べておきたかったのですよ。これから話すことにも関係がありますしね。」


「一体何を……?」



 一向に話が見えてこない。それどころか、ゴドルフィンの行いに賛同してしまうとは……。商売人だからとは言うが、儲けるため注目を浴びるためには食べ物を粗末に扱うのは”有り”ってことなのか? 確かに俺は商売に関してはド素人で何の知識もない。商売の鉄則だ、と言われれば反論の余地もない。ただ、勇者として無駄にする……犠牲を生む行為を見逃して良いものかどうか……。



「私から予言、いや、なんだろうな……予見と言い換えた方がいいかもしれません。それをあなたにどうしても話しておきたかったのですよ。あなた自身の身の振り方についてね。」



 予見? 一体何の話を? 俺自身の身の振り方? それと今後起きる危機やミカンの話とどういう関係があるというのだろう? この人は一体、俺の将来に対して何を感じたのだろうか? というか、なんでそこまで知っているのかも疑問である。ただの商売人が勇者の行動に興味を唆られるものなんだろうか……?


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