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【第4部】勇者参上!!~勇者マストダイ! 不適格勇者を直ちに排除せよ!!~  作者: Bonzaebon
第2章 勇者マストダイ!!【誕生、勇者2号! ……逃亡中だけど。】
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第187話 激写? 情弱?(※赤射、蒸着)


「あっしの名前はウゾー・ムゾーさんではないでヤス! あっしは世界刑事ギョリバンでヤンしゅ! 激写(※赤射)!!」


「タニシ君、また、なんか呼び名が変わってるよ……。」


「所詮、犬畜生の言うことだから、気にする必要はないよ。さっきは怪傑ギョバットを名乗ってたらしいし。」



 掃除屋一味の絶体絶命危機から救ったのは巨大カラクリ猫だった。レースは続行されていた故、いずれは追い付かれると思っていたが案外早かったな? 一時は最下位に甘んじておったにも関わらず、犬の魔王の一味を追い抜かしてここまでくるとは。とはいえ戦力としては不安がある。ここは何がなんでも手を尽くさねばならん。



「フ……。誰かと思えば、ダーレーを可愛がってくれた犬人風情ではないか。」


「うんもぅ! 可愛かったでヤンしゅよ! 思わずペロッとしたくなってしまうぐらいには!」


「ああ、そうか。やっぱそういうことしてたんだ。」


「え? 何が? ノーラ、ちゃんと説明して!」


「聞かない方がいいよ。多分気分が悪くなるから。」



 ダーレー? たしかナイト・メアーズの一人であったか? あのワン公ごときが倒したとでもいうのか? にわかには信じがたいが、スレイブの口ぶりからするとゴドルフィンともども葬られたのだろう。ワン公の手柄……とは考えにくいが、大方、チームメイトのドワーフ娘と錬金術師野手によるものだと思いたい。



「フフ! 知りたいだろう? ダーレーがどれ程の屈辱を受けたかを? 貴様らの仲間がどれ程の蛮行を働いたか見せてやろうじゃないか!」


「イヤーん、でヤンしゅう!」


「見せてやろう、ってどういうこと? 映像記録でも取ってあるの?」


「当たり前だ。このカラクリ馬には映像を取る機能も付いている。しかも事故での破損に備えるため、五台それぞれのカラクリ馬で情報を共有出来るようになっているのだ。本来はレースの勝敗の判定用に備わっていたのだがな。」



 映像記録が残っている? そのような魔導器まで仕込んでおったとは、魔王軍も用意周到だな。まあ、たしかに奴らの参加していた馬術競技の性質から考えれば当然ではあるかもしれない。


 特に競馬であれば、勝敗の判定に馬の体長を単位として利用しておるくらいだからな。目だけの判定に頼らず魔導器の瞬間撮影によって、その写し絵で判定をする方法がとられていると聞いたことがある。



「さて、その犬人の狼藉の記録を、もう一度見てみよう(※そのプロセスを……)、じゃないか!」


(パッ!!)


「空中に映像が浮かび上がった! なかなかの高機能だね……。」


「ああっ! あれはタニシ君! 私たちが氷漬けになってたときじゃない?」



 あのドワーフ娘でさえも驚くほど高機能な魔導器を備えているようだ。人型に変形したほどであるから、それなりに魔王軍も技術力を持っているということか。さて問題の映像だが……ワン公めが悪魔相手に立ち回っているように見えるが、いつもと同じではないか……。


 要するに、女性に対してのセクハラ三昧に耽っておる……。悪魔相手にあんなことが出来るのは中々大物といえるかもしれん。いや、ただ単に変態が過ぎておるのだろう……。



「イヤーん! みんな見ないでぇ、でヤンしゅう!! はずかしぃでヤンしゅ!!」


(チラッ!!)


「タニシ君……サイテー。」


「なんか敵だからって好き勝手し過ぎてない?」


「ああっ! なんかみんなから蔑みの視線を感じるでヤンしゅう! ……ていうか、もっとそういう目で見て欲しいでヤンしゅ! なんか興奮してきたでヤンしゅよ!!」



 見るに耐えんな……。思い付くばかりの恥態を演じておるわ……。触ったり、抱きついたり、果ては嘗め回し、裸で襲いかかるような真似をしよるとは……。果てに股間を相手に殴り付けられる始末。身内の恥じゃ。見ているこっちが恥ずかしゅうなるわ。これは一度、折檻してやらんといかんかもな。



「見たか? 聞いたか? これが奴の晒した醜態の一部始終だ。私の部下はこうした屈辱の末に生き絶える結果になったのだ!」


「なんか、敵の人がかわいそうになってきたよ。」


「ひどいよ! 裸になってたのも自分から脱いだだけだったなんて! サイテー!!」


「この世全ての女性を敵に回してしまったでヤンしゅう! これであっしもモッコし一番でヤンしゅ!!」


「……あぁ? なにやってんだ、テメエら?」



 悪魔によってワン公の悪事は全て白日のもとに曝されてしまった。これであやつはもう、ただではすまされる事態ではなくなったが、この間にこちらへ迫ってきた者達がいた。犬の魔王の一味だ。あの狼のような男を先頭にこちらへやってくる。他のチームが停止している異常事態を見て、レース続行できぬと判断したのだろう。



「フン! 犬の魔王の下僕どものお出ましか。来たところで対して状況は変わらんがな。」


「アイツ……馬の魔王(ギャロ)の手先か? しかも、カラクリ風情が襲いかかるなんてどういう事態なんだ、ノーラ?」


「そりゃ、あたしらだって聞きたいよ。馬に乗ってたのは全滅したのにカラクリが本命だったなんて、誰が想像できるんだい?」



 以外と狼の男とドワーフ娘は旧知の仲であるようだ。ともかく図らずしも、こちらの手勢は増えたと思って良さそうだ。あのスレイブを圧倒できるほどの人材がいるとは思えぬが、掃除屋とプリメーラが加わればそれなりに肉薄出来るのではないか? それならばロアが来るまでの時間稼ぎは出来よう。


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