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【第4部】勇者参上!!~勇者マストダイ! 不適格勇者を直ちに排除せよ!!~  作者: Bonzaebon
第2章 勇者マストダイ!!【誕生、勇者2号! ……逃亡中だけど。】
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第108話 一体、誰の差し金だ?


「ククク! キサマらには死よりも耐えがたい屈辱を味あわせてやる! 特にキサマ! 大会の後に引退を決意する程の敗北感を味わうことになるノダ!」


「わしを引退に追い込むだと? 言うじゃないか!」



 死よりも耐えがたいなんて、大袈裟なことを言ってくれるもんだ。親方を名指しでからかうなんて不敵な真似をしてくれたもんだ。この言動からすると、やっぱり親方の失脚を狙っているに違いない。職人派の有力人物を退場に追い込むことで更に自分達の優位性を確保するつもりなのだろう。



「それと、そこのキサマ。フクク、プリプリ、ギャボボベリ!」


「なんだよそれ? 笑ってんの? というかそれ笑いなの?」


「バーカ、バーカ、ニセ勇者! 参加を拒否られてやんの、プヒヒ!!」


「なんかむかつくなぁ。」



 親方をこき下ろしたと思ったら、今度は俺に標的を変えた。商人派のスパイなのはわかるが、俺の事を知っているとは以外だ。関係者に俺の情報をつかんでいるヤツがいるんだろうか? それにしても、俺をピンポイントでバカにしなくてもいいだろうに! そんなに参加を拒否された事が面白いのかよ!



「キサマも引退どころか、一生歴史に残るような屈辱を与えてやるからネ! 覚悟しておくのヨ!」


「くそう! 何者なんだ! お前らの正体は一体?」


「教えてあげないヨ、プリプリ! でも当日はあっと驚くメンバーで出場するから、うっかりチビったりしないように! キサマの友達みたいにお漏らしっ子になっちゃわないようにね!」



 急に途中でオネエ風の口調になったが、どういう事なのか? それはさておき、驚くようなメンバーで出場するとは、どんなメンバーが控えているというのか? やはり俺に何らかの恨みを持っている連中がけしかけているようにしか思えない。でも誰なのかまでは絞りきれない。恨みを持ってるヤツなんて何人もいるだろうからな。しかし、タニシのことについて言及したのが気になるところだ。



「まさか、タニシの行方を知っているとかじゃないだろうな? 拐ったとか?」


「それは言えまシェーン! 合っているようで合っていない! 間違っているようで間違っている!」


「何を言いたいんだ、コイツは!」



 なんだか、タニシ失踪の理由について何か知っているかのような事をほのめかしているな? 怪しい。何とかして情報を引き出さないと! と思っていたら、イツキがいつの間にやら、メタリック猫の後ろ側に回っているのが見えた。ひょっとしたら後ろから取っ捕まえるつもりなのかもしれない。ヤツのテクニックなら余裕で捕まえられるだろう。



「キョポポ! キサマのオツムじゃ真相はわからないだろうネ! いつまでもア……、」


(ガシイッ!!)


「クエっ!?」


「捕まえたぜ! こうなったからには洗いざらい全て吐いてもらうからな!」



 イツキの狙いは功を奏し、メタリック猫を後ろから完全に羽交い締めにして動けなくした。ただ掴んだだけじゃない。猫の足は完全に中に浮いた状態で捕まっているから脱出は困難になったはず。猫はたまらず必死に逃れようとジタバタもがいているがイツキの拘束は揺るぎもしなかった。逃げられないようにしたところで、今度はこちらがコイツらの情報を聞き出す番だ!



「観念しな。お前らのボスは誰だ? 正直に話せ!」


「イヤや! 話しとうない! 死にとうない!」


「死にたくなきゃ、話せよ? そうすりゃ、お前は助かるんだ!」


「キサマこそ離せよ! 話はそれからだ!」


「てめえ、立場わかって言ってんのか、オイ!」



 メタル猫はイツキの拘束にテンパったのか、訳のわからない理屈を展開し始めた。イツキは更に締め付けを強固にすると一層、猫は暴れだした。なんかあまりにも必死すぎて妙な動きになっている。動きがやたら高速だし、間接が逆に曲がっている時さえあった。やはりこれは生身の猫人ではなく、ゴーレムの一種なのではないだろうか?



「むむむー! 離さないのなら、こうするしかない! 緊急脱出モード、起動!!」


(スッ、ポンッ!!!)


「げえっ!? 首が抜けやがった!」


「やっぱ、これ、ゴーレムだったんだ!」



 なんとメタル猫の頭部はスポンと上に飛び上がり抜けてしまった! 胴体はイツキに拘束されたままだが頭部は首の部分から炎の様なものを噴出しながら宙に浮いている! これはもうゴーレムなのが確定したと言わざるを得ない。メタル猫の頭は俺たちを見下ろしながら不敵な笑いを浮かべ、こう言った。



「フハハ! サラダバー、じゃなかった、サラバだ! サバダバダー!!!」


(ヒューン!!!)


「ああっ!? 逃げやがった!!」



 頭部は俺たちをバカにした上で、器用に工場の設備などをすり抜けて外へ飛び出していった! あまりにも突拍子のない出来事にみんなが呆気にとられていた。そのせいで捕まえることすらできなかった。まるで鳥のように自由に飛び回っていたので、普通の状態でも捕まえるのは困難だったかもしれない。



「緊急脱出モードを作動したので、この体はおよそ10秒後に消滅します! 10、9、8……、」


「ダメだ! コイツ自爆するつもりだぞ!」


「どうするんだ! あと10秒じゃ間に合わない!」

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