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たまには本を読んでみない?(小説紹介)  作者: ボアの本棚


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63/85

63.『赤と白とロイヤルブルー』

『赤と白とロイヤルブルー』です。

ケイシー・マクイストン作

林啓恵 訳

二見書房 出版




あらすじ

アメリカ初の女性大統領の長男アレックスは、英国のフィリップ王子のロイヤル・ウエディングへの参列を前に憂鬱だった。


フィリップの弟ヘンリーとアレックスは、女性誌に載る回数を競うライバル同士だと言われるが、いつも冷淡なヘンリーがアレックスは苦手だ。


その夜の晩餐会でも、冷ややかな態度をとる王子の肩に思わず手をかけた次の瞬間、一緒にウエディング・ケーキの上に倒れ込んでしまった。


米英戦争勃発かと世間は大騒ぎになり、二人は全世界に向けて仲のよさをアピールすることになるが……

Amazonより引用



感想

最初は顔を合わせれば衝突していた二人ですが、ある出来事をきっかけに距離が縮まり、やがてかけがえのない存在になっていきます。


この作品の魅力は、甘い恋愛だけではありません。


大統領の息子と王子という立場だからこそ、世間の目や政治、王室のしきたりなど、多くの壁にぶつかります。


それでも自分の気持ちに正直であろうとする二人の姿には何度も胸を打たれました。


特に印象に残ったのは、アレックスの真っ直ぐで行動力のある性格です。


悩みながらも一歩踏み出す姿はとても魅力的で、私はアレックスが一番好きなキャラクターになりました。


一方のヘンリーも、王子としての責任と本当の気持ちの間で葛藤する姿がとても丁寧に描かれていて、二人を心から応援したくなります。


恋愛小説ではありますが、「自分らしく生きること」「本当の自分を受け入れること」というメッセージが込められていて、読後は温かく前向きな気持ちになれる一冊でした。



推しポイント

・アレックスが自分の気持ちを認めていく過程

 最初はヘンリーをライバルのように思っていたアレックス

 が、「これは友情ではない」と気付き、自分の恋愛感情やセ

 クシュアリティと真剣に向き合う姿には驚かされました。戸

 惑いながらも逃げずに受け止めようとする姿が印象的です。


・ヘンリーが自分を犠牲にしようとする考え方

 ヘンリーは王子としての責任を何より優先し、「自分の幸せ

 より王室を守るべきだ」と考えています。

 好きな人がいても、その想いを諦めようとするほど責任感が

 強く、その自己犠牲の精神には胸が締め付けられました。


・二人が世間に知られる覚悟を決める場面

 秘密の関係が公になれば、政治にも王室にも大きな影響を与

 えます。

 それでも自分たちらしく生きることを選び、隠れ続ける人生

 ではなく真実を受け入れる決断をした二人の勇気には驚きま

 した。


・家族の支え

 アレックスの家族は息子の幸せを第一に考え、温かく受け入

 れようとします。

 一方でヘンリーは伝統や責任に縛られ、その対比がとても印

 象的でした。

 同じ「家族」でも、環境によって考え方が大きく違うことを

 感じさせられます。


私が一番驚いたのは、ヘンリーが「自分が幸せになることは許されない」と思い込んでいたことです。

王子という立場が一人の人間の人生をここまで縛ってしまうのかと切なくなりました。

しかし、そんなヘンリーの殻を破ったのが真っ直ぐで諦めないアレックスだったからこそ、二人の恋がより感動的に感じられました。



まとめ

この作品は、アメリカ大統領の息子・アレックスとイギリス王子・ヘンリーの恋を描いたロマンス小説です。


最初は反発し合っていた二人が交流を重ねる中で惹かれ合い、自分の気持ちと向き合っていく姿に心を打たれました。

特に王子としての責任から「自分は幸せになってはいけない」と思い込むヘンリーの葛藤と、そんな彼を真っ直ぐ支え続けるアレックスの姿が印象的でした。


恋愛だけでなく、政治や王室の伝統、家族の支えなども丁寧に描かれており、「自分らしく生きる勇気」を与えてくれる作品です。




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