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20.『能面検事』
『能面検事』
出版社 : 光文社
中山 七里 (著)
舞台は大阪、主人公美晴は能面検事こと不破検事の事務次官になり、8歳の女児〇害事件を担当します。
登場人物全員キャラが濃いです。
不破検事は徹底して無表情・無感情でセリフからもそれが分かるのがすごい。
そして彼の判断にある目的と理論に翻弄される周囲の反応にスッキリする。
お構いなしに隠し事を暴いて、警察に嫌われようが敵に回そうが平然としながら己を貫く姿はいっそ格好よく見える。
事件の犯人もヤバけりゃ親もヤバいです。
8年前に女の子を誘拐した息子に対して、“好奇心で連れてきたから悪いようには思えない”とか“その程度”とかあり得ない。
一家を避ける近所の気持ちもわかる。
それを自分たちは悪く思ってない所が怖い。
能面検事は単なるミステリーではなく「正義とは何か」
「人は真実をどう捉えるか」といった問いを投げかけてくる。
スピード感のある展開と静かだけれど強烈な存在感の主人公たち。
心理戦や人間ドラマを楽しみたい人におすすめです。




