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月影ノ紫水晶  作者: 月影ノ紫水晶 紫水らいと
月影ノ紫水晶第一章
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2/4

誰にもきづかれなくても ACT2

陽も落ちかけて、夕闇が迫ってきてる

月影ノ紫水晶を出て、るぅの後について行き

るぅと出会った公園に辿り着いた

「るぅちゃん!ありがとう〜」

「ニャ!!」

るぅはこちらを見ながら小さく鳴いた、

「るぅちゃんも気をつけてね」

るぅの頭を撫でながら、まどかがつぶやいた。

西宮まどか15歳、来年高校受験を控えてる

色々な意味で平均的な少女

これまでは一般的な普通の家庭に育ち

学校生活も何も問題なく過ごしてきた。

それが急に変わったのは去年の冬頃

パパとママが離婚した……

日常全てが変わった…家での会話もなくなり

家にいるのが息苦しくて……

持病の喘息もヒドくなって、良い医者がいると評判のこの街に引っ越してきた。

本当は思い出があり過ぎる家を…街を離れたかったのは、私でも感じる事ができた。

来年受験がある中での引っ越し、環境の変化に私は適応できなくて…結局ひとりぼっちに、

引っ越してきた当初はパパとケンカもしていたが、

今は会話も失くなって…

お互いに顔を合わせなくなった…

パパは仕事が忙しく家に帰ってくるのも

深夜が多くて、やりとりはメッセージのみ

テーブルに必要な金額が置かれて

それが毎日のパパとの関係になっていった…

るぅと別れ、マンションに辿り着いた

自由な感じなクセに門限だけはある

午後7時、家の電話が鳴った

いつもの確認、

「もしもし」「パパ」

ガチャ!?すぐに受話器を置く、ただの確認…

夕飯は買いだめしてある冷凍食品

電子レンジに冷凍の袋に表示してある時間だけセットする。

ブゥ〜ン……電子音だけが耳につく、

まどかは冷蔵庫を空け麦茶のペットボトルをそのまま飲んだ…パパに見られたら怒られるけど、今はいないし、いいや…

これが…まどかの日常…

まどかは電子レンジを見ながら、

今日あった事を思い出していた…

「月影ノ紫水晶…るぅちゃん…」

不思議な事だらけ、、夢じゃないよね?

可愛いくラッピングしてある、

月影ノ紫水晶のクッキーがテーブルに置いてある。

みんな優しかった。

あんなふうに人って笑えるんだ…

私どうだったかな……?

るぅちゃん可愛いかったぁ〜〜

れたすちゃんも〜〜また絶対行こう〜

まどかは月影ノ紫水晶のクッキーを見ながら

思った。


紫水らいとはカウンターテーブルに置いてあるランタンを見つめていた…小さくユラユラしてる紫色の灯りを…

あの子のヒカリ……詩樹以来かな…

こんなに輝いたの…

「ニャ〜」

「るぅ~おかえり〜」

「ん?れたすは?」

ステージの横のキャンパスに絵を描きながら

虹羽がるぅに話しかけた

るぅは周りをキョロキョロして

首をかしげただけでステージの上で

顔を洗ってる

「もぅ~いつも、るぅ~はこうなんだから」

虹羽はつねにるぅに遊ばれてる

この間も画材道具をるぅに荒らされて

お店の中で追いかけっこをしていた。

「れたすは…たぶんあの子のそばにいるはず…」

らいとは少し怒ってる虹羽に話した

「らいと、あの子はまた来るかな?」

らいとは紫色に灯るランタンを見ながら

「たぶん…いや、きっと来るかな」

「月影ノ紫水晶のクッキー渡したし」

「あっ減ってた。ちゃんと給料から引いておくね」

「タダじゃないんだから」

「はいはい」

らいとは虹羽の顔をチラッと見ながら軽い感じで返事をした。

「はぁ〜い。お二人さん、ご飯出来ましたよ〜」

詩樹がエプロン姿にコック帽を被りながら

キッチンから顔を出して、呼んだ

相変わらずの不思議な感じだけど、山原詩樹は

天然で不思議過ぎる感じが、

たまに見てて面白くなる

「るぅさんもご飯ありますよ〜」

「ニャニャ〜」

るぅもおねだりするように鳴いた


秋の空ひつじ雲が空一面に広がってる土曜の昼下がり、

まどかは月影ノ紫水晶に向かっていた

今日はこの間と違ってちゃんとした時間だから

るぅちゃんとれたすちゃんと遊べるかな…

あれからまだ四日しか経ってないけど、

まどかはふとした時に月影ノ紫水晶を思い出していた。

るぅちゃんと出会った公園に行くと

「ニャ〜ニャ〜」

えっ!?「るぅちゃん?れたすちゃん?」

るぅとれたすがまるで来るのがわかってたみたいに

ベンチに並んで座ってた

ちょっとビックリしたけど、なんか嬉しくて

ちょっと泣きそうになった…

るぅちゃんと出会ったあの日…

朝のうち喘息が酷くて、学校を休んだ日だった

何気なく…ママに電話してみた…

「…もしもし…ワタシ…ママ…」

声を少し震わせながら話しかけた

「まどか?緊急の連絡以外は電話しないでって言ったよね?切るね」

素っ気なく怒りながらブツ切りされた…

スマホを切った後…ベットに仰向けになり

部屋に一人でいたくなくて…たまたま近くにあった公園のベンチに座った。

小さな子供達がブランコやスベリ台で遊び

そのそばにその子達のお母さんがいて

「危ないわよ、気をつけて、」

心配する声が聞こえた

その光景を見て…まどかの頬に

知らない間に涙がつたっていた

そんな時に出会ったのが、るぅちゃんだった

「るぅちゃん、れたすちゃん今日はおみあげにオヤツあるよ〜」

「後であげるね〜」

まどかはるぅとれたすを撫でながら話した。

この間みたいに2匹に連れられながら

月影ノ紫水晶についた

まだ陽が高くて月の紋章にも月影ノ紫水晶の看板にも灯りは灯ってない

アーチ型の木製の扉を開いた

「カランコロンカランコロン」

「…あの〜…こんにちわ…」

まどかは恐る恐る声をかけた

お店の中がこの間より少し暗くて、空気もちょっと冷たく感じて…

「ニャーオ ニャーオ」

るぅとれたすがテーブルの上に登り

響くぐらいに鳴いた

その瞬間、急にお店の中の照明に光が灯った

天井のロウソク型の照明とか

テーブルの上のランタンが全て。

「わぁぁ〜これ、るぅちゃんとれたすちゃんが?」

まどかはビックリして後ずさりしてしまった。

えっ!?本当に、普通なら信じられないけど

この月影ノ紫水晶の雰囲気ならありえる感じがして

まどかは微妙に少しだけ笑顔になった。

月影ノ紫水晶はどこか世界から隔離された

違う空間にある場所みたいで不思議な事も受け入れるような

その時奥の扉から

「はぁ〜い、少し待ってくださいね〜」

柔らかく優しい声が聞こえた。

奥の部屋から山原詩樹が出てきた

「あらぁ〜まどかちゃん〜いらっしゃい〜」

「…こんにちわ〜…詩樹さん」

「ご注文は?この間と同じでいいのかな?」

「…はい、…お願いします」

 詩樹はキッチンに向かっていった

るぅとれたすはテーブルに上がり

まどかの前に2匹座ってまどかを見ていた

「はぁ〜い、ココアとクッキーです。

ゆっくりしていってね〜」

「…ありがとうございます…」

まどかは詩樹の顔を見てお礼をした

詩樹のやわらかで優しい笑顔がまどかの緊張を少しといてくれて、

「…あっ…あの…詩樹さん!」

「なんですか〜?」

「…るぅちゃんとれたすちゃんに、オヤツ持ってきたんですけど…あげても大丈夫ですか…?」

まどかにとってはもの凄く勇気を出して言ってみた。

詩樹は猫用の市販で売られてるオヤツを見て

「これなら〜大丈夫ですよ〜きっと

るぅもれたすも喜びます〜」

「…本当ですか?…ありがとうございます…」

「何かあったら、ここのハンドベルを鳴らしてくださいね〜」

テーブルの上にハンドベルが置いてある、他のテーブルにも置いてあるのだけど…

他にお客もいなくて、それにほぼ目の前に詩樹が

座ってる…必要かな?

まどかはクスって小さく笑いながら、詩樹を見た

まどかは柔らかい〜ペースト状のオヤツを

左手でるぅに右手でれたすにあげてた

「可愛い〜るぅちゃん、れたすちゃん美味しい?」2匹ともペロペロと必死に食べてる姿を見ながらまどかは話しかけた。

「ニャ、ニャ」食べながらだから2匹とも鳴くのがいつもと違って少し変わってる

「カランコロンカランコロン」

「ただいま〜」「おかえりなさ〜い」

山原詩樹が入口を見ながら言った

「あら〜いらっしゃい、まどかちゃん」

星空虹羽がまどかを見て話しかけた

「…お邪魔してます…虹羽さん」

まどかは詩樹にもしたように丁寧に挨拶をした

虹羽も詩樹と同じような眼差しで柔らかくて優しい笑顔で私を見てくれてる

本当に月影ノ紫水晶の人達は優しい…

ここにいるだけで、なんか癒されていく

「…あの今日…らいとさんは?」

まどかは2人を交互に見ながら聞いた

「詩樹なんか知ってる?…また行方不明なの…?」

「すぐいなくなるんだから〜店長なんだけどね」

ちょっと怒りながらだけど、笑いながら言ってる

虹羽を見て、月影ノ紫水晶の人達は仲が良いのが

本当にわかった

「らいとに何か用なの?呼ぶよ?」

虹羽が荷物をキャンパスの近くに置きながら聞いた

「…このあいだのクッキーのお礼を言いたくて…」

少しモジモジしながらまどかが言った

「本当にまどかちゃんは礼儀正しいね〜

らいとに見習って欲しいよ〜まどかちゃん教えてあげて」

虹羽は笑いながら詩樹とまどかに話した

「誰が誰にだってぇ~」

カウンターの奥から声が聞こえた〜

「うぅ~みんなおはよう〜」

背伸びをしながら紫水らいとは3人を見て言った

「あっ!!らいと〜またカウンターの奥で、

そこで寝るの禁止って言ったじゃん」

「いいじゃん〜暗かったし」

「もう〜ちゃんとお客様に挨拶は?」

少し虹羽はカリカリして、足音を鳴らしながら奥の部屋に行った

「まどかちゃん、いらっしゃい」

「あっ…お邪魔してます…らいとさん」

「…あの…ありがとうございました…」

「ん?あぁ〜クッキー?美味しかった?」

「…はい…凄く美味しかったです」

良かった良かった〜らいとは言いながらまどかの席の斜め前の席に座った

「まどかちゃん、まだ時間ある?今から良いもの見れるよ〜」

らいとはまどかに優しく笑いながら話した

「今日は大丈夫です、何が見れるんですか?」

らいとはステージを指差しながら

「見ててごらん」

部屋が少し暗くなりステージに光が集まった

薄い緑色の暖かい光に包まれてゆく

山原詩樹がピアノに座り…一音一音確かめるように弾き始めた……








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