第69話 マレの野望 革新 パワーアップキット 修正改悪パッチ付随
日々は忙しく過ぎてゆく。二月も半ば
そしてくたびれた男。
全ての男は消耗品ですたい(´⊿`)
偉い人には、それが分からんとです(´⊿`)
残業したくねえええええええええええ _卜‾|○
此の日、男が求めていたものの一つ、いや二つ。
新たな炉と窯ができあがった。
共に作業したタン、狼鍛冶師達と共に感動に打ち震え涙した程に。
一つは溶融法式の硝子窯。
そしてもう一つは炉、コークス炉。
凄まじい速さで進む技術革新。
男は知識を伝える者、渡来人。
それは、文化英雄。
狼猫鬼からすれば文化神の側面を有する男。
自宅から幾らか離れた場所に建てられた小さな小さな試作コークス炉を前にタン、鍛冶師、アイにコークス炉の説明をし自作資料(※極秘 厳重保管)を手渡す。
「高品質な石炭が必要なのが難点だな。まず!作業ででる気体、一酸化炭素に注意! 安全第一、命は一人一個!安全第一!!」
コークス炉。
一定品質の石炭を蒸し焼きにし、コークス、軽油、コールタール、一酸化炭素を得る炉である。
発生した一酸化炭素は燃焼させ炉の蒸し焼きに再利用される。
コークス、製鉄鋼生産量を上げる為の重要な燃焼材。軽油、タールを得られるのも大きい。
今日迄に多くの打ち合わせをしてきた。
保管場所、保管容器の準備。保管方法の決め事。
そしてくたびれた男衆が大量生産された。
(´⊿`)(´⊿`)(´⊿`)(´⊿`)(´⊿`)
「おーし明日は一日まるっと休むぞ!」
タンは朗らかに言った。
おおと続く狼達。
疲労困憊だが明日の休みが気力と肉体を支える。
(´⊿`)お おれも やすみ た い
「マレー、連れてきたでえ〜」
荷馬車の御者席から手を振るローレライ。
今日はロレ国硝子職人研修生受け入れ日。
ローレライの横では妹のローレンが控えめに手を振る。
研修参加者はローレライ、ローレン、文官リンレンと二人の少女。
ローマリ・コリンとローマン・トリント
二人の少女はロレ王家の分家筋で共に十五歳。
硝子の製造技術を秘匿する為、ロレ家も信頼おける縁者を寄越したのだった。
挨拶もそこそこにマレの自宅へ四人を招く。
自宅玄関で予想通りの反応をみせるコリン、トリント後背を押すロレ姉妹。
お茶をだすアーミテノール、炬燵に足をいれ研修生にパソコン動画視聴による座学を始める前に話しをする。
「兄貴ぃ〜」「兄ちゃん!」
更にはミミとミウが華の名を冠する八姉妹を連れて部屋へとやって来る。
狭い部屋が更に狭く。しかし暖かくなる。
「えーと、リンレンさんは、まあ文官としてなのは分かります。ローレンさんは?」
「はい!私もお姉様のように国の一助にと志願しました!」
笑顔で告げるローレン、マレの耳元で、分かっとるやろなと脅す姉ローレライ。
(‘A`) 人を◯リコン扱いヤメレ
この場では今後の彼女達の予定、生活の場、各種決め事、約束事などを話し合う。
彼女達五人は別宅にて寝起きする事で決まった。
「タンや硝子造りが気になる奴が見学に来るし、何なら、そのまま参加するんで、そこんところよろしく。じゃ夕飯迄座学やります。」
動画の視聴、時折動画の作業内容を説明しながらしばし炬燵で寛ぐマレ。
忙しなく紙にメモを取るリンレン。
「明日から実地で。準備はしたけど俺も初めてなんでよろしく。」
夕飯、夕食。その日はクリームシチュー。
パンと共に皆が食す中、ご飯にかけてかきこむマレ。
あ〜カレー作りて〜(´⊿`)でも気力体力たらん件
(;・`ω・´)チラッ
食卓、さも当然のように皆に混じり食事をする鬼人族族長。
「あの〜ユウ族長、本日はなにかご用で?」
「夕食作りの手伝いに、そのままご相伴に預かってますが何か?」
「いえ、何も、、、」
「マレ、おかわりはいる?」
「あ、はい」
「いっぱい食べて、今夜も励んで頂きたい。」
あッ――――(´;Д;`)――――――!!
小さく叫び、耳を塞ぎ俯くマレ。
アーミテノールがシチュー熱かったですか?と心配そうに尋ねるが耳塞ぎ放心する男に声は届かない。
毎夜、毎夜の事であった。
夜勤。サービス残業。夜のお勤め。
まさにセイ務。(漢字変換出来ない大人な事情
「週いち! 週いち! お前等! 俺を殺すきかッ」
会議、激しく訴える黒衣の男。
臨時秘書官につく狼人が鬼人族長に囁く。
「ユウ族長、週六で攻めてください。そろそろ譲歩してやるか?の状況までは強気に週六。頃合いで五と下げます。週三、四で攻められたら、次回持ち越しを提案して現状維持引き延ばしです。そして再度週七、退きませんの強気態度で望み、六、五、四、次回持ち越しを繰り返してください。持ち越しの週七はあちらが絶対に飲まないでしょう。週五勝ちとれば良し。此方も譲歩は避けて通れませんので、欲はかかずに。」
長丁場の会議。
相手側譲歩週五を勝ち取ったはずのマレの表情が晴れる事は無かった。
アヒャヒャ (( ゜∀ 。)) アヒャ
黒衣の男 しばし 壊れる
「マレー、今日も時化た顔しとるな〜」
「ハイハイ、お前、理解ってて言ってるだろ」
「とーぜん」(・∀・)ニヤニヤ
「今日は会議で時間くったし座学やんぞ」
「今更け?」
二週間弱の硝子造り練習。
タンの度々の見学と話し合いにより道具も充実してきた。
あとは数をこなし肌で感じるしか無かった。
此処にきて座学を言い出すマレ。
会議で時間が取られ時間は午後。
研修生には半日休日と夕飯まで座学と動画視聴。
皆で狭い部屋、炬燵を囲む。
「で〜何に教えてくれるんや。」
「あのよう 職人の腕ではタリアに劣るよな。」
「そやな、全くやな。しゃーないわ。」
「じゃ別の方法でいけばよくね?」
「ほ〜なんや、まあマレの事やし〜今更何言いだしても驚かん。」
「はい、フラグたちました」www
σ(#゜Д゜)=◯)`3゜)∵
「げふッ」THE(‘A`)理不尽
「はよ言えや!殴るぞマレええええ。」
殴って後、切れる少女を宥める妹と親族。
文官リンレンは慣れたのか第一王女の非道を放置して硝子製造技術資料をまとめる。
「はぁ、あー無色透明に見える硝子と板状の硝子製法な。」
“えええええええ”
驚くローレン、コリン、トリント、リンレン。
無言を貫くローレライを不思議に思いマレは少女の顔を覗きこんだ。
オイ(´・ω・)ノ( ゜ д ゜)freeze
ロレ・ローレライは驚きのあまり声も出せずに硬直していた。
透明硝子を作るのに必要な材料はロレ交易所の買取で揃っていた。
板硝子を作る為の各種道具もタンと打ち合わせ用意ができた。
此の日、劣勢のなか勝ち取った週五にて久方振りの惰眠を得たマレであった。
ロレ城。
華美さは無く機能美一辺倒、無骨な山城の中腹にて硝子工房準備の為にロレ家、家臣団が作業する。作業の指揮を執るのは若き文官カイル・リンレン。
ローマリ・コリンとローマン・トリントは今もマレの別宅にて生活し交易所に送る硝子製品を作る。
家臣皆に声をかけて周る女王ラインに手に品を持ち第二王女が。
「お母様、マレ様より重要な品を預かってきました。女王陛下に直接手渡して欲しいと。」
「これは、、、?」
手渡された一本の筒。
ローレンは此方から覗いて下さいと説明する。
「!?」
「筒を前後に調整して頂ければハッキリみえるかと。」
初めて使用する望遠鏡。
正に言葉にならない。
「マレ様からの、お言葉です。硝子は軍事物資でもあり、その望遠鏡なる物一つでも戦術戦略の幅が広がる為、取り扱いと製法の秘匿に細心の注意を払って頂きたいとの事。」
「相わかった。」
初春の陽気、ロレ国交易所。
商人達が恐る恐る触れた。
「なんと滑らかな。」
タリアが輸出する窓用色付き硝子は凸凹。
色が着いていたため気にする者も少ない。
「言葉に、、、なりませんな。」
そもそも硝子とは、そういう物だとの固定観念があった。
そして今、ロレ国製、無色透明の板硝子を前にし己が持つ常識を粉々に打ち砕かれたのであった。
大国タリアには作る事が出来ない硝子製品がロレ交易所に並ぶ
窓用板硝子 透明グラス 油灯用の硝子シェード
簡易な物ばかりであったが商人達は群がった。
購入希望者が殺到し競りへと移行する。
ロレ国交易所が鉄火場と化す。
ロレ国製と偽りマレと養子が自宅にて作った数点の硝子製品も交易所に並ぶ。
交易所の活況にロレ・ローレライはニヤリニヤリと笑みを深めた。
「またマルトゥスク、バレス周ってくるわ。暫くお願いな〜。」
ローレライは交易所の従業員に告げ、商隊員と共に隣国へと向かった。
自国の安寧を得る為に二カ国の女王に貢物を贈る旅へ出る。
時代は未だ群雄割拠。
ロレ国の近隣は国民の総人口、三十万人未満の小国が乱立する。
そして、南方タリア帝国本土、西方ラハン神聖帝国。共に海を挟む大国の総人口は数千万人。




