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第68話 マレの野望 革新 パワーアップキット (5)



 「ローレ おつかり 受けてたな」www


     σ(#゜Д゜)=◯)`3゜)∵


閉幕後 当然の様に 殴られた


「乙女の初めてになにしてくれとんじゃ!」


二人を団員は微笑の眼差しでみる。

未だ酔い潰れ寝入る若い夫婦の隣りでは娘サチコが二人の喜劇活劇にはしゃぐ。





 初日公演終了。夕方の食事会、宴席。


「楽しませて頂いた。」

虎人族長と若衆はロレ劇団員と固い握手を交わして周っていた。

 そこに人族に対する偏見は無い。

ロレ国の故事を学び、人族にも派閥が在り、思想の違い有る事を識る。

奴隷と王女様、裸の城で端役老兵を演じた虎人の老爺はくしゃりと顔を歪ませた。


「母なる祖地をまいれただけでなく、同胞はらからたる虎氏族の若き族長殿にお会いできた事、祖の墓前に良き報告ができますじゃ」


老虎の皺深い眼尻に雫。

隣りに立つセインも無言で、しかし感慨深く眼を閉じる。

蛮地は永らくレキ領土とされていた為、軋轢をさけロレ国の者は誰も足を踏み入れなかった。

暗黙の不文律。

しかし、禁は破られた。

この地、レキ領土では無し、がロレ国、暗黙の了解となってゆく。

ロレ国と虎人族の友好。

老虎爺を前に胸に熱いものが込み上げるハルと若衆。

結果、北の大地をロレ国の荷馬車通行の安全確保が強化される。


族長子女殿(ロレ国王女殿下)、同胞の事、お頼みもうす。」

若衆と共に頭を下げるハル。

対面するローレライ。

彼等(虎人)国元の皆(虎族)も我がロレ国の一員、庇護するは王族として当然の務め虎人族族長ハル殿、ロレ国ロレ国民一同、貴方と虎人氏族との友好を切に願っております。此方こそ宜しくお願いしたい。」


王女と族長が固い握手を交わしあった。


   えええ Σ(゜Д゜;) エエエッ 

 ローレが王女様みたく会話してるうううう


此奴、まともな会話と礼儀と威厳威光在ったんだなと知ったマレだった。


「おい、馬鹿息子(狼人ハク)。」

「ああン!」

「良き大集落だな。」

「お、おう、理解ってくれりゃ、そのま、あ〜天麩羅てんぷら食おうぜ! 俺が揚げてやんよ。」


    お前等さ(´=ω=`)仲良しやろ



 ロレ地場演劇は盛況満員御礼好評にて三日間の公演の幕を下ろした。

劇団荷馬車が早朝、海浜町を出立する際は町総出での見送りとなった。

娯楽にして教養、観劇一つでも彼等彼女等にじわりと、しかし、小さくない変化をもたらしていく






「――――以上が縁屋恵比寿、公演三日間の売上げとなります。」

「ロレ国へ送る塩、保存食用の塩、鍛冶場で大量使用の炭確保の為、塩、炭の買取り強化、生産者への奨励、呼びかけをお願いします。現状、売買値上げは予定していません。」


ケイとシウによる会議での報告に礼を告げ。


「では、会議を終ろう。陶器、陶磁器の品評会とローレライ商会による値付け買取りを始める。皆、外へ。」


よっしゃーと声を挙げたのは会議を特例見学していたローレライ第一王女。

会議参加者が外で見たのは海浜町五丁目の一区画に露天に自分の作品を並べて待つ沢山の町民。

 陶器陶磁器生産で身を立てようとする者から空き時間の生産で小遣い稼ぎを考える者迄。


「おっしゃああ!バンバン買うでえええ!ヽ(°∀°)/

先生! お願いします」(*´ω`*)


「ローレライ屋 任せておくが良い」ヽ(°∀°)/

「そこはほれ そちの心付けしだいよ」ヽ(°∀°)/


  (・∀・)ニヤニヤ(・∀・)ニヤニヤ(・∀・)ニヤニヤ

   なに この 三文芝居( ゜ д ゜;)


悪巧む商人少女と双子幼女に閉口するマレだった。


プラノ、アーミテノール、養子、養女と連れ立ち焼物市を周る。

片脚を欠損した睡蓮と百合には義足と松葉杖で自力で歩く。

蓮華と紫陽花には鈎付きの義手。


 ローレライとミミ、ミウが相談し品に格付をしていく。

その場にてローレライが価格交渉し縁札で支払い商会の者が荷を纏めて荷馬車へ運ぶ。


「「丁」」「「丁」」「「丙」」「「乙!」」


双子姉妹が流れる様に品に格付、マレと家族は眺めながら後を追う。

甲乙丙丁。四段階評価にて買取り値が決まる。


「丙丁だからと落ち込む必要は無いぞ。格付など所詮は外での値段を吊り上げる為のもの。この丁の茶碗、家族用、子供茶碗に良いものだ。」


男はミミミウとはまた違った価値を見出す。

アーミテノールは丁格付花柄皿一枚を手にし此れが良いなどと自分用に購入するか悩みだした。


「何処かの誰か、全く縁の無い者が使うかもしれん。君の造った焼物が使う人との見えない縁を繋ぐんだ。それはもう立派な陶芸職人というもの」


格付に髭を垂れていた猫人の若者にも笑顔が戻る。


「丙?」「んー丙?」「丁?」「んー丙?じゃ?」

初めてだろう惑いミミとミウの評価が割れた。

狼人の親子の作品。

格付が中々決まらない。

どれ、どれとマレも作品を覗いて観る。


「あ〜戯画ぎがか〜。おもろいな。悪く無い、乙な乙。悪くないな〜。」


悪く無い、乙乙と二度言葉を重ね顎を撫でる男。

ミミ、ミウは首を傾げるが目聡く金の匂いを嗅ぎ分けたベレー帽の商会主少女。


「マレ〜、戯画てなんや〜。」

「戯れ絵。ありえね〜みたいな?だからおもろいんやで。」


植物繊維を編んだ粗末な敷布の上に並ぶ皿の数々。

その一皿は灰色の毛を逆立てて四足立ちにて尻尾を天に向け立つ狼人。その口には魚を咥える。

見様によっては魚を咥え逃げる様にも、やんのか!と威嚇している様にも見える。

そもそも、此れ、狼人より猫人の方がシックリくるだろう。

だからこそマレは戯れ描き、戯画と称した。


 これも鳥獣戯画になるんか? (・_・)


「で?乙評価でええんか?戯れ絵の戯画陶器てことで。」


「微酔いで眺める、おもろい皿。目で観て楽しむ酒の肴で乙なもの。味わい深い、というやつだ。乙な乙で、乙二つ。乙の倍値、買取り六十縁!」


「よっしゃああああああああ。即金、六十縁ンンンンンン!!」

ローレライは鑑賞用ではなく、客のもてなし用酒宴皿として即金六十縁、銅貨六十枚換算の買値を支払う。

売り文句は乙な乙、使って楽しむ乙種最上級陶器であると、そして、お値段金貨十枚以上を提示する。

  後にマレ


え?あれタリア金貨三十五枚で売れたの?( 'ω ` ;)

と呆れたのだった。

ニヤニヤ(・∀・)乙乙の買取額上げるで許してや〜


酷い詐欺師インチキ鑑定眼と、ぼったくり商人。

此奴等こそが悪代官と越後屋である。

      ボク(‘A`)ワルクナイ



ローレライが焼物市を歩けば時折り狼猫鬼女性から声が掛かる。


プリント演じるローレライ様素敵でした

私、チヨさんより断然、ローレライ様の演じるプリント派です

はぁ〜素敵な恋ですよね


恋バナ、種族問わず多くの女性が共感した。

幼い女児がカーチャンカーチャンとはしゃぎだす。

女性達に囲まれ照れと恥ずかしさに俯くローレライ。

彼女への異種族女性達の親近感が増した。

ロレ国は彼女達にとって、もう彼方では無い。

此方の国。



その後、マレの養女達の間で鳥獣戯画の模写、贋作が一時流行るのだった。

そして買い付けるローレライ商会。

「此の、兎と蛙の相撲絵の壺ええやん。特級甲種で売りに出そか。」(・∀・)ニヤニヤ

特級甲種 金貨最低 壱百枚也





 夕方。

晩飯前の一仕事とマレ自宅窯にて子供達が焼いた陶磁器を割れ防止の詰め物と()()()()()()()()に詰める作業。

荷馬車への積込み作業、セインとマレ、そしてプラノが積み込んでいく。

ローレライに、きいつけてなと言葉を添えられ渡される木箱。


「それ程に高価な品なのですか?」


プラノも箱の中身は知っている。

龍、虎、鯉、それに縁起物らしい異国の幸運の神

や女神などが画かれた大壺。

最近は菩薩、武神、闘神、厄除け神などの仏教、中華画の壺もポツポツ造り始めた。

彼女から観ても、物珍しく素晴らしいのは理解はできたが、、、子供の戯れで作られた物であるを知っている。


「ジェミニ作やで特級甲種、それ一つタリア金貨百枚やで。ほんま、きいつけてな。」


スッ


「ほい よっと!」

「言ったそばでかい!?」


金貨百枚、唖然とし両手から滑り落とした壺入り木箱。

予期していたマレがキャッチする。

守銭奴ローレライの非難の声もプラノの耳には届かず。


こ、これ、一つで、アーミテノール様と自分、十人分のか、価値!?


壺の高額さより自分達の安さ、価値の無さに心打ちひしがれるプラノ。

マレは、はぁ〜と吐息後、プラノの耳元で囁く。


「プラノ、領民に苦痛を強いて集めた貴族、王族が貯め込んだ金を俺達が清らかに使ってやろうというんだ。理解るか〜〜。」


男の囁き、プラノは首だけを回す。

黒衣の男が口の両端を吊り上げ浮かべる笑み。

それは卑しく浅ましく何よりも不快。


「プラノ、これでお前もアミも腹一杯飯が食える。俺も娘達に辛い生活をさせたくない。理解るか〜。ロレ国の民にも金が回る。海浜町を造っていくにも金がかかる。思い出せ、今日会った奴らの笑顔を」

男の、黒衣の男の笑みが頼もしくみえてきた。


なんと力強き笑み。

そうだ、そうだ、


「悪徳なる富を綺麗に使う、これは、善行、浄財、悪徳詐欺師の片棒担ぎ?違う 違う そう じゃ無いッ。理解るよな〜。」


ああ、そうか、そうなのだ


「これは義挙、義憤に立ち上がる我等は義賊。これは、まさに、天より与えられた使命。浅慮でした。申し訳ありません。我が(Yes)主君(my lord)。」


すっかり男の甘言に騙され元近衛騎士に向って笑顔でサムズアップするマレだった。



   マレワルイ(;・`ω・´)ヤッチャデ

           byローレライ




 族長会議にて正式に月一度の焼物市開催が決定した。

午前の部にてローレライ商会は多種多様なる焼物を仕入れる事になる。


多額の富の三分の一はロレ国に

三分の一は黒衣の男の懐に流れていく。


   (・∀・)ニヤニヤ (・∀・)ニヤニヤ

残り三分の一、経費、ロレ海浜間の配送委託費を引き累積していくローレライ商会内部留保。ローレライとマレ、共同経営者として時折配当金として分け合う金貨。


海浜町内の支払いは縁札。

そして蔵に貯めこまれる各国の金貨銀貨。

貯めこまれた貨幣が縁札の価値を担保する。

       


       (・∀・)ニヤニヤ

      わい 独り勝ち


人口千五百の小さな王国に不釣り合いな程の財を独り貯めこむ黒衣の男。

 男は詐欺師。

無知な獣人、亜人、子供達に端た縁札を握らせ暴利を得る。




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