第54話 廻る 運命の糸車 (2)
交易所での各種準備、仕事を終え、此の度もロレ城宿泊を前に女王と面会する。
「「申し訳ありませんでしたッ!!!」」
m(_ _)m m(_ _)m Σ( ° д ゜)ライン
女王ラインに面会早々に額を床に擦り付けるマレとハク。
激しい謝罪攻勢。
「此の度、ロレ国の大事な職人の皆様、ローレン殿下、リンレン殿を危険な目に合わせた事、誠にお詫びのしようもない程の不覚。何卒、何卒、お許し頂きたい。その上で、出来ます事なら、今迄通り、今迄通りにお付き合い頂けます事、深く、深く、お願い申し上げる。」
「お頼み申す!」
身を仰け反らせるラインとリンゼ。
( °ω° ;)此奴等、上級者や土下座上級者や
もの凄い勢いで国主に詫びを入れる、代表と族長子息にドン引きするローレライ。
義兄弟、土下座も一心同体!らしい。
正に熱い男の友情!かもしれない。
ン、ン、コホン と咳払い一つ。
「あ、あーマレ殿、ハク殿。報告は全て受けています。顔を挙げて頂きたい。何も問題は無い。職人の皆も当面忙しくなるが落ち着いたら、また手伝いに行っても良いと言っている。ローレン、リンレンも良い経験になったと申している。何も問題無い。」
頭を挙げろと言われても伏したままにありがとうございますと応じるマレとハク。
この状況に変化をと
「マレ殿、大事な報告があります。お二人方顔をお挙げください。リンゼ、報告を。」
「はッ。」
やっとの事で頭を挙げ居住まいを正すマレとハク
後方にて正座する狼人八人もまた身を正しリンゼの話しに耳を傾ける。
「実はですね。レキに潜入させている兵士が掴んでいる現在の情報に、北の地への大規模な侵攻があるとの事。」
やはり来たかとマレ。
ハクと八人の狼人は覚悟は決まっている。
「調べて行くうちに、どうも侵攻はまだまだ先であり、詳しい時期は不明ですが、どうも、年単位での準備期間、数万人規模での、、、レキ側が言うには狩り、北の地の森、山狩を行うと。」
ラインが、リンゼが、ローレライ、ローレンがロレ国家臣団が見た。
確かに見た。
目の前の男が頬を釣り上げ不敵に笑んだのを。
まだ、此の後に及んで狩猟、娯楽か、
おめでてーな。
やりやすくて 良い
その後のリンゼの説明。
大規模侵攻と長期準備。レキ側の動きは分かりやすくなった事。
いざ行動が起こっても、確認後の判断、退避は容易。
ロレ国側に問題は一切無いだろう、対応は充分可能と。
マレと狼人族への心配も男の表情に、付き従う狼人の眼差しに、杞憂であったかと悟るライン。
「ライン陛下、並びにロレ国の重臣、臣下の皆様のご温情に深く感謝を。我々の心配は御無用、次の戦、必ずや勝たねばなりません。幸いにして刻は稼げた様子。」
男の笑みは深まるばかり。
正に大胆不敵、万夫不当の微笑。
「戦に金は重要、人命は更に重要。時は何よりも貴重でございます。此れ古き賢人の言葉。勝機得たならば時を掛け必勝にするのみで御座います。」
来たり来る万の兵との大戦、男の笑み、男の自信、ラインはリンゼは怖気すら覚える。
もし、自分達が、ロレ国がレキ国に万の兵にて侵攻されたならばを想像すれば尚の事。
「でな、母ちゃん! マレが硝子の作り方教えちゃるいうんや。手に職ない若いもんと文官送ったってやぁ〜 あ〜うひッ♡」
夕食にしてロレ国とマレ達との会食。
宴の席。
何度目だろうか硝子作りの話しをする第一王女。
水の様に薄いワインで完全に出来上がったローレライを見て、狼人八人は、アレは飲む物では無いなと心に誓う。常在戦場の男達。
「ロレと海浜村との荷運び、確かに承った。」
ロレと海浜村、往復の定期荷馬車便の確約をライン女王より得て肩の荷を降ろすマレ。
対面のラインは暫し考え込み、
「して、孫はいつ頃みられそうですかな。まだ先になりそうなら娘でも構いませんよ。」
とても普通に、さも当然の様に尋ねる女王。
サウス三代、サンディ、リンゼ、メイ同時に麦酒を吹く。
ラミスは皆の世話をする手を停め硬直する。
リンレン、焼きたてのパンを喉に詰まらせ床をもんどり打つ。
タンノは狼人達に微笑と共にご飯のお代わりをよそい。
ハクとセインは無言で牛乳を呷った。
第二王女ローレンは頬を染め俯く。
第一王女は腹をだし酔って寝い入り聴いちゃいない。
(( ゜ω ゜|||))gkbr マレ、激シク動揺ス
大胆不敵、万夫不当の男をやり込め女王はニヤと笑った。
一矢報いたり
午前。
ハクは八人の狼人を連れセイン案内の下、ロレ城を見学する。アル峡谷要害化の為の視察である。
「此処やで、前マレがだしてくれた案、少しやけど始めとる。お針子の養成所や卒業後は仕事こっからまわして内職でやってもらう積りや。」
複数の女性が布の裁断、縫い物をする。
ロレ国では民間と連携し職業訓練が始まっていた
「早速、仕事依頼したいが大丈夫ですか?」
仕事依頼を得るのが難しいのだろう、店主兼職人の中年女性は大層な喜びぶりであった。
「ありがとうございます。」
礼を告げ。
しかし、次の男の言葉に躊躇いを見せる。
「此方は緑色味で厚手の作業服と帽子一組。大きさは三種この指定で合計六百組。此方は藍染めにて服と帽子、やはり大きさは三種、合計百八十組。布代も馬鹿にならんだろう前金で払う。王女の紹介だ信用している。」
机に置かれる服の図面。
次にはドサリと音を点てて置かれる金貨の詰まった麻袋。
「幾ら必要ですか。」
「え、あの、その、」
「急ぎじゃ無い。纏まった数が用意できたら城の方に納品して貰えればばいいのでお願いしたい。」
納期の強要なく、大口の注文に店主は狼狽する。
「マイちゃん、受けとき。変な裏はないで。生徒のお給金もだしたれる。焦って雑な仕事せんでええんや。誰も困らへん。」
仕立て屋のマイは感謝に深く頭を下げる。
「地方公演!?」
地域の集会場。地域の纏め役の初老の女は驚きに声を挙げた。
午後の遅い時間、仕事を終えた者達が集まり、お喋りを楽しむ集会場。
集まった、おばちゃん達が色めき立つ。
「いやぁ~ええ後援者が付いてな。年明け都合の良い日に泊まり掛けで複数回演劇お願いしたいんやと。それも、何と! お金払ってくれるんや!」
おおよそ移動含め半月弱、一人金貨一枚。各種経費相手持ち、現地宿泊には三食海鮮の食事付き、素人芝居に出される報酬としては破格。
「お疲れ〜ぃ、あ、若様昨日振りぃ〜」
軽い感じで集会場の皆へ挨拶する女、連れの男は子供を抱える。
「あ〜チヨちゃん!あんな〜――――――」
「あー帰ったばっかやけど、ええんちゃう?今度はジュンちゃんとサチコ連れて行かせてもらうわぁ〜。」
若い夫婦、半年の単身赴任を終えたばかりのチヨはちょっとした家族旅行とばかりに夫と娘に笑いかける。
提案は好意的に受け止められマレは頭を下げ礼を言う。
「ありがとうございます。お待ちしております」
(´・ω・`)あ〜帰ったらロレ劇団の皆様ご来訪、
熱烈歓迎の準備せな。
( ´∀`) お食事なにだしましょか!!




