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【書籍化進行中】うちの猫、めっちゃ強いんですけど~愛猫たちと異世界満喫生活~  作者: 実川えむ
アルタン帝国に行ってみよう ー帝都の外れで生活をしてみるー

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第79話 帝都散策 ーアクセサリー屋ー(4)

 メリーアンさんに、私が作ったブレスレットを見せる。

 今回、売れればいいな、と思って持ってきたのは、少し粒の大きいガラスビーズで作ったブレスレット。ゴムで結ぶ天然石のブレスレットと違い、金具のついているタイプだ。

 天然石で作ったのはヤバそうなのは、マーコたちに言われてたから、鞄からは出さない。

 基本は一本だけど、物足りなければ三本くらいにすれば、少しはゴージャスな感じになるはず。

 赤やオレンジ、ピンクといったお子様っぽい色合いが多い中、私は黒をベースにしたのを一本、それにゴールドやブルーの混ざったのを一本、白とグレーを一本、この三本をまとめて手首につけて見せる。


「どうです? こういう風に重ねてつけてもいいと思うんです」

「まぁ、まぁ、まぁ!」


 メリーアンさんが目をキラキラさせながら、私が作ったブレスレットに手を伸ばす。


「すごく華奢な感じなのね……この金具で留めるのね」


 少し苦労しながらも自分の手首につけると、腕を伸ばして、ブレスレットをしげしげと見る。メリーアンさんが着けたのは、ピンクと赤がベースになっているブレスレットだ。

 

「あら、なんだか、私の手首が細く見えるわ!」


 ウフフと笑うメリーアンさん。それに屋敷精霊ブラウニーが、彼女の手首のまわりをキラキラと輝きながら嬉しそうに飛び回ってる。


『イイネ! イイネ!』


 ――そういう効果はないと思うんだけど、まぁいいか。


 着けてる本人が嬉しそうだから、いいかな、と思っていたんだけど。


『ちょっと、屋敷精霊ブラウニー

『ナァニー』


 ユーコが不服そうに声をかける。


『あんた、余計なことするんじゃないわよ』

『ヨケイナコトー?』


 コテリと首を傾げる屋敷精霊ブラウニーは、とても可愛いんだけれど、ユーコの雰囲気は不穏そのもの。


『雅のブレスレットに、余計なことしないで。ただでさえ、雅のにはそれなりの効果があるんだから』

『エー』

「ちょ、ちょっと、ユーコ、どういうこと」


 ユーコの言葉に思わずコッソリ問いかける。


『はぁ。……こいつってば、雅のブレスレットに、「幸運」を付与したのよ』

「うん? それは、ありがたいことなんじゃないの?」


 私のブレスレットも、着けている人に幸運が訪れるなら、それはとてもありがたいのでは、と思ったのだけれど、ユーコにジロリと睨まれた。

 なんか、怖い。


『雅……天然石で作ったブレスレットは『浄化』があるって言ったじゃない』

「う、うん」

『このビーズにも、元々ちょっとだけ効果はあったの』

「え。家出る時には言わなかったじゃない」

『こいつがいると思わなかったからね。こいつの付与がなければ、そんなに目立った効果は出なかったはずなのに』

「……どういうこと」

『そいつは、ここで売っちゃダメなレベルで、「幸運」の効果を付けたってこと』

「げっ」

「ん? お嬢さん、どうかしました?」


 嬉しそうにブレスレットを撫でていたメリーアンさんが、声をかけてきた。


「あ、いや、そのぉ」


 どう言えばいいのか、困っていたら。


「ああ、そのブレスレット、屋敷精霊ブラウニーがいたずらしたみたい」

「外したほうがいいよ」

「まぁ!?」


 マーコとニーコの言葉に、メリーアンさんが驚きの声をあげる。


『イタズラナンカシテナイ!』

『ここで売れない物にしたんだ、十分、いたずらのようなもんだろ。だいたいな……』


 ユーコにこんこんと叱られ、しょぼんとなる屋敷精霊ブラウニー


「あ、そ、それは私が預かりますね。よかったら、これとか、どうですか」

「ああ、これも可愛らしいわね」


 気を取り直すようにオレンジ系のブレスレットを渡す。

 

 ――ユーコに叱られたから、もう変な付与とかしないよね?


 鬱陶しがっているユーコにへばりついて、ゴメンナサイしまくっている屋敷精霊ブラウニーの姿を視界に入れつつ、メリーアンさんとブレスレットで盛り上がる私であった。

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