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勇者パーティーから追放された異常な【賢者】のイカれた行動と【勇者】の善行  作者: 金銅才狸


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6/21

あ、1章、6生贄を捧げても良い


 

 俺が魔王の手先と言うのは間違いだ。

 でも……それ以外は……心当たりがある

 ありすぎる。

 ヤバイ。バレてたかぁ。


 特に女関係の無茶苦茶な浮気バレてた。

 めっちゃ浮気複数バレてた。

 それどころか後始末してくれてたのか。

 勇者が俺を責める声に……俺は

 何も言えね〜よ。


 反論できん。

 勇者は頭が良い。

 下手に反論すると、更に反論されて、今よりも事態が悪化する。


 それに確かに俺は好き勝手やった。

 だって……異世界の王女達とかめっちゃ可愛かったから……

 メッチャクチャモテたから


 滅びつつある世界の異性、めっちゃ刹那的というか後先考えずに生きてんだ。

 輝いてるんだ。


 死がまぢかにある人間は、大胆に精一杯生きてんだ。

 生と死の、まにまに生きている。

 ソレが魅力的で手を出さずにはいられない

 いられなかった。

 だから……



「俺悪くない。

 可愛い女達が悪い。

 そして……

 俺のこの手は戦う為のものじゃ無い。

 俺のこの手は主に人と……特に可愛い女の子の手を握る為についている。

 つまりは……

 女の子の手を握る為に、ついている俺のこの手が悪いんだ」

「だから、そんなの知るかぁぁぁ!」


 勇者が全力で吠えた、怒鳴った。


「いや、知ってくれよ。理解してくれよ。俺が悪いんじゃ無くて、俺の腰の炎が悪いんだ。腰の炎の暴走を止められなかっただけなんだ」


 俺は必死に無罪を主張し続ける。


「……どうやら全く反省して無い様だね」

「反省してるって」

「そんな寝てても言えない様な、とんでもない寝言をシラフで言える人間が反省してると?」

「いや、だってソレは……」


 だって可愛い娘に言い寄られたら……

 とりあえず、いっとくじゃん。

 据え膳食わねばなんとかじゃん。

 それが男じゃん。

 そう言い訳しようとしたけども、口に出したら、何かが終わりそうだからやめた。


 俺は『賢者』沈黙は金だと知っている。

 言わなくて良い事は言わない。


 そんな俺の行動の結果……


「僕達は、このままではいけないと思う訳。だからこそ、私達はこのままではいけないと思うよ」

「おい勇者。なんで同じ事2回言った? 俺を馬鹿にしてるのか?」

「take 賢者 out of マイパーティ〜」

「おい、ナンデ英語で言った? てか英語話せたのか? その英語あってるのか? 俺は英語苦手なんだ」


 俺が戸惑ってると


「大切な事だから、わかりやすく言ってあげたよ」

「おう!」

「パーティーから出ていけ、チ○コパス」

「オイ! さっきからチン○パスってなんだ?」 

「チン○パスはチン○パスさ」

「そんな単語がこの世界にはあるのか? サイコパスと、言い間違えただけだよなぁ?」


 思わず声量をあげ抗議する俺に、更に大きな声で勇者は………


「レベル上げを怠り、他国の王女達にまで手を出して問題をおこし……

 私を馬鹿にしたのはキミじゃない? 

 あんまなめんな!」

「ぐ……!」

「だから君をパーティーから追放した犯人は、僕と言うより……いろいろな事をやらかしレベルアップを怠った君自身だよね」

「……」


 レベル上げを怠った訳じゃない。

 努力はした。

 初めて出来た彼女、皇女を失いたく無かったから。

 全力で死にものぐるいで……

 努力してた


 でも……


 悔しいが単純に才能が足らなかった。

 俺はレベルが上がるうちに自然と『成長力超デバフスキル』を獲得してしまい成長力が超鈍化した。


 それから、どうにもならなかった。

 レベルアップ速度が十分の一まで落ちた。

 が……ソレは言いたくないし、言い訳にもならん。

 言ってもどうにもならん。


 俺が弱いのは事実なのだから。

 魔王に挑めば、俺は確実に死ぬ。

 実は切り札を使えば魔王を打ち取る自信はある。

 でも……生きて帰れる自信は全くない。


 仮に勇者パーティー4人で魔王に挑めば生者は3人、死体は2つ。

 死体はモチロン魔王と俺の死体だ。


 俺が死んでは魔王に勝てても意味が無い。

 だから俺は魔王に挑むのを避けている。

 それが勇者の我慢の限界を超えてしまった。


「そういう訳で。君はパーティーから抜けてくれないか? 抜けろ」

「でも……」

「装備やアイテム、資金はチャント分配するからさ」

「ナントカならないか?」

「あきらメロン」

「メロン? オイ、なんだそれは」

「あきらめろん」

「……」


 取り付くしまがない。

 駄目だわコレ。

 だって俺が悪い。


 強くなれなかった俺。

 それだけならまだしも……

 俺は野心がありすぎた。

 そしてちょっと……

 ちょうしにのりすぎた。


 時間を巻き戻したい。


 異世界に来て大好きな人を見つけた。

 ただそれだけで嬉しかったのに……

 幸せだったのに

 俺が好きになった人は野心があり過ぎて……俺は、その人に感化され過ぎた。

 大きな野望を持ちすぎた。


 時間を巻き戻したいです。



 好きな人が出来て、人生楽しくなった

 両想いになって世界が輝いた

 人類と自分達の野望の為に戦う人生

 まるで黄金の中にいるようだった。

 兎にも角にもキラキラしてた


 時間を巻き戻してください。


 地上に落ちた……輝く星。

 そんなものを掴んだかのような

 自身が地上に落ちた煌く星になったような

 そんな異世界人生

 勇者と並び立っていられた時間が……

 たまらなく好きだった


 どうか時間を巻き戻してください


 それが……

 恥場ちじょうで堕ちた……

 勇者パーティを追放される?


 あまりにも綺麗すぎた時間を巻き戻したい


 まるで天使が堕落して天界追放されるかのような感覚。

 今日まで、今まで全ての全力を尽くして手塩にかけていた時間。

 その全て無駄になった。

 明日から何に情熱と時間を注ぎ込めば、俺は生きていけるんだ?


 もしも時間を巻き戻せるのならば、俺は片方の金玉を生贄に捧げてしまってもいい。

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