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勇者パーティーから追放された異常な【賢者】のイカれた行動と【勇者】の善行  作者: 金銅才狸


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2/21

あ、1章、2勇者達は全滅した



 俺らを除いて、『他の勇者達』は【魔王】に挑んで全滅した。



「それは俺のせいじゃ無い。先走ったアイツら『他の勇者』が悪い」

「私達が真っ先に【魔王】に挑んでいれば、勝てた。彼等は死なずに済んだ」


 【勇者】は顔を歪めていた。

 罪悪感を感じているのか?


 だが【勇者】は無茶を言ってる。

 勝てるとは限らないじゃ無いか。

 俺らも【魔王】に挑んで死んでた可能性があるのに。


「落ち着け。俺らが魔王に勝てるかなんて、誰にもわからないんだ」

「それでも、ワタシ達のせいだ」

「レベル40〜50台で挑んだ他の勇者が悪い」


 他の勇者パーティーは、無謀だった。

 魔王討伐。

 その為に『必要レベルは最低60』だと言われている。

 なのに……

 他の【勇者達】全員は焦っていた。

 だから先を争うように焦って競った。

 次々と『平均レベル60以下』なのに【魔王】に挑んで負けた。

 俺らの【勇者】以外は『全滅』だ!


「それは無理ないさ。彼等だって、『魔王討伐成功の英雄』になりたかったんだ」

「だからって無茶するのが悪い。俺のせいじゃない」

「誰のせいじゃないって? あんまなめんな!」


 【勇者】が怖い目で俺を問い詰める。

 『あんまなめんな!』 と

 そう言う【勇者】の視線が痛い!


 あぁ、コレはバレてたか?

 俺の悪事。

 俺はこの世界に『召喚』された。

 そして俺は『賢者』となり活躍する。

 それから、やりたいほうだいやった。

 悪い事もした。


 そんな俺は……

 この世界の、とある国の『皇女との恋』に落ちる。

 その皇女は、この国でトップクラスに頭がよく。

 この世界屈指に性格が凄かった。

 皇女の願いに乗る形で、俺達は『世界制覇』を誓った。


 性格のアレな皇女とのアレコレは、正直楽しかったのは認める。

 性格のアレな女との恋は麻薬に似てる。

 初恋の効果もあったのだろう。

 強烈な刺激と副作用があった。

 俺は皇女に夢中で、皇女は俺を利用する気満々だった。

 それでも俺達は幸せだった。


 ただ1つだけ。

 そんな恋する俺達に、問題が生じる。


 俺の停滞。

 俺のレベルの伸び悩み。

 世界一を狙える才能の持ち主だと言われてた『賢者』俺。

 俺の成長は、ある時を境に凄く鈍化した。


 勇者を凌ぐとさえ期待された俺。

 超新星だった俺。

 この『勇者パーティー』に入った俺。

 が……

 ある日、成長速度が凄く鈍化した。


 俺はレベルが上がるたびに、新しい『召喚術』を1つ覚える。

 しかしある時、何故か『成長力10分の1』を追加で獲得してしまった。

 その『スキル』が発動して『俺の価値』は暴落する。


 仮に【レベルアップ100】相当の経験値を得ても【レベルが10】しか上がらない『体質』になってしまった。

 つまりレベルアップ速度が、他人の『10分の1』になってしまった。

 それは事実上の、次期トップ戦力候補からの脱落を意味する。


 俺は焦り。

 その事を知った皇女。

 俺を利用して魔王を倒して、さらなる高みへ登ろうとしてた『恋人の皇女』は絶望した。


 それでも、お互いに愛してはいたらしい。

 なんだかんだと二人で対策を練った。


 焦った俺は知恵を絞り込み、数多くいた他の勇者パーティー、つまりはライバルの足を引っ張る。

 皇女には内緒で他の勇者、ライバルを排除したかった。

 俺『魔王討伐の名誉』が欲しかったから。

 その名誉は世界制覇に必要だったから。


 俺の他勇者への策謀と、その結果。

 現状、他の勇者は俺の計画通り全滅した。

 今や俺の所属する勇者パーティーしか、魔王には勝てない。

 そのはずだ。

 新たな勇者を1から育てても、もはや『俺の勇者』の驚異にはならない。


 正直計画が上手く行き過ぎた。

 俺の妨害工作で足を引っ張られた他の勇者達の成長速度は落ちた。

 まだまだ魔王に挑まないだろうと思っていたが……俺の計算はハズレた。

 無謀にも他の勇者達は次々と魔王に挑み……


 『他の勇者パーティーは全滅した』


 俺の妨害工作は、【ライバル勇者達】の成長足止め程度。

 俺と同じ『10分の1』と迄はいかずとも、成長に多少デバフ環境を与えただけだった。


 しかし実際には足止めどころか、予想外に上手く行ったわけだ。

 うまく行き過ぎたせいで『他の勇者が全滅して』、それが皇女にもバレた。

 

 俺もまさか……他の勇者が全滅するとは思わなかった。

 俺同様に成長速度を止めたかっただけなのに……

 俺達が魔王を倒す時間的猶予が欲しかっただけなのに……

 ちょっとやりすぎてビビッたよ。


 ある意味計画通りなのだが……

 コレで最後に残った勇者【俺の勇者】まで【魔王】に負ければ……


 【人類はたぶん滅亡する】

 

 そうなったら俺のせいだ。


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