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第17話 封印を解く行為

 部屋に戻り、いつも通り予定を確認する。

「今日の予定は……特になしか。丁度いい」


 さっきの感じからしてもカベッサさんがあの場所について何か知っている事は間違いない。そのカベッサさんはどういうわけか何も教える気がないらしいが、僕には他にもう一人知っていそうな人物に心当たりがある。


 ▼









 ▽


 歩を進める事、暫く。

 辿り着いた場所は言わずもがな──


「おや? また来たのかい」


 柵の奥にある謎の家。そこに住む何故か僕の姿をしている存在。この人なら何かは確実に知っている。


 だが問題は教えてくれるかどうかだ。カベッサさんとはまた違う方向性でなかなかにめんどくさいタイプな事は、前回話した感じでおおよそ分かっている。


「今日は少しサービスしよう。そこで待っていてくれ」


 機嫌でもいいのかサービスしてくれるらしい。

 待つこと一分と経たず戻ってきた。相変わらず僕の姿をして。


「それで? 聞きたいことがあるんだろう?」

「読心術の方も相変わらずか……」


 本当に心が読めるのではないかと疑いたくなる。


「ここは偶然で辿り着く場所ではない。一度ならまだしもね。つまり君は意図的にここに来たわけだ。ただそれだけの事だよ」

 あっけらかんとして言った。やはり掴みどころがないと言うか、やりづらいと言うか。


 ひとまず本題に入らなくては。


「じゃあ早速聞かせてください。ここは何ですか? どんな秘密があるんですか?」


 笑い声?

声のした方を見ると、目の前で僕の姿をした存在が笑っていた。


「アッハハハハハ! いやあまりに面白いことを言うから笑ってしまった。そりゃああんまりだろう、君。丸投げじゃないかそれじゃ」


どうやらバカにされているらしい。それでも聞かなくてはならない。


「実は近くに僕が住んでいる村があって、そこの長はどうしてもこの場所に踏み入って欲しくないらしいんです。でもどうしてこんな、ただ家があるだけの場所を隠すのか理解ができない。だから答えを知っているはずのあなたに聞くのが手っ取り早いと思ったんです」

「……なるほど」


 何か考えているのか。目の前の人物は何も言わない。


「二つ、疑問がある」

 ピースするようにして二本の指を立てた。


「一つは知ったところでどうするのか」

 一本目の指を折る。


「そしてもう一つはその質問をする意味を理解しているのか」

 続いて二本目の指を折る。


「例えばこの場所は地獄への入口で、君がここに来ることはその入口の封印を解く行為だった。それを知ったら君はどうする?」


バカバカしい例え話だが、一応真剣に答える。

「もう来ないと思います」


すると満足そうに頷き、

「そうだろうね。それが懸命だ。そして今の話は本当なんだ」

そう言って笑った。

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