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アストラエオン 炎と影  作者: 鈴木 明
第二章 王都の闇
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第二章 第十八話 閉ざされた検問所

救難信の原本が盗まれてから二日目の朝、白環治療院には新しい知らせより先に、変わらない日常が戻っていた。東門守備隊では証拠保管室の鍵や認証印、制服、入退室記録に至るまで管理方法の見直しが始まっていたものの、盗まれた一枚の行方について決定的な手掛かりはまだ見つかっていない。それでも、レンたちがその件だけを追い続ける理由はなかった。救難信が現れた方法と盗まれた方法を分けて考えると決めた以上、証拠のないところで二つを結びつけるより、今進められる別の調査を続けるべきだった。


 レン自身の朝も、前日までと大きくは変わらない。右手の五本の指は問題なく動き、軽い物であれば持つこともできるが、深く斬られた右上腕へ力を通そうとすれば、痛みと弱さがすぐに返ってくる。左前腕にも狼に噛まれた傷の影響が残り、この日の炭筆訓練も薬指と小指の感覚が鈍り始めたところで切り上げた。治療師から回数を増やす許可はまだ出ていないため、以前のように「あと少しだけ」と粘ることもなく炭筆を置き、疲労の残る左手を休ませながら、卓上へ広げられたミレナの案内図に目を落としていた。


「今朝も救難信の方は何もなし?」


 アイリが尋ねると、窓際の椅子に座っていたガリックが首を横へ振った。


「副隊長から来た伝言じゃ、今のところ新しいものは出てない。東門の連中は認証印の流れと制服の在庫を追ってるらしいが、そっちは任せとけばいい」


「じゃあ、今日はこっち?」


 アイリが指したのは、地図の南端近くに記された旧検問所だった。


「ああ。昨日頼んでた記録が一部出た」


 ガリックは椅子の横へ立て掛けた杖には触れず、膝の上に置いていた薄い書類束を持ち上げた。


「もう届いたんですか」


 エリリアが顔を向ける。


「全部じゃない。街道警備隊側に残ってた閉鎖通達と、維持費の記録が何年分かだ。貨物管理所の帳簿は、まだ倉庫を探してる最中らしい」


 レンの視線がすぐに書類へ向いた。


「閉鎖通達には何て?」


「表向きは普通だ。南側の新貨物門が完成して交通の流れが変わった。古い検問所は設備も傷んで維持費が掛かる。だから役目を終えたってことになってる」


「いつ閉じたんだ?」


「エドラス・フィンが空の荷車を調べ始めるより前だ。あいつが不自然な重量記録を集めていた三年前には、公式上とっくに使用停止になってる」


 レンは書類へ手を伸ばしかけたが、左手を休ませている途中なのを思い出し、そのまま視線だけを向けた。


「なら、ミレナが聞いた夜の荷車は、閉鎖された後にあそこを通ったってことか」


「証言が正しければな」


「そこはまだ確認されていません」


 エリリアが静かに補足する。


「ミレナが集めたのは、夜間に車輪の音を聞いたという複数の証言と、一度だけ閉鎖された道へ灯りが入っていくのを見たという話です。荷車が実際に検問所を通過したと確認されたわけではありません」


「分かってる。でも、公式には閉鎖済みなのに夜に車輪の音がしていたなら、何かに使われていた可能性はある」


「その程度であれば言えるでしょう」


 ガリックは書類束の一枚目をめくり、指先である欄を軽く叩いた。


「で、面白いのは閉鎖した後だ。建物を閉じたからって、すぐに取り壊すとは限らん。街道沿いの施設なら、崩れて人を巻き込まないよう最低限の管理はする。だから最初の一年か二年に補修費が出てること自体は不思議じゃない」


「その後も続いてる?」


 アイリが尋ねる。


「全部じゃない。ただ、妙な項目が混じってる。扉の蝶番油、屋根の応急修理、排水溝の泥上げ。この辺は使ってなくても必要になる。だが三年前の記録に、夜間灯火用の油が二度入ってる」


「閉鎖した場所に?」


「ああ」


「見回りに使った可能性はありませんか」


 エリリアが尋ねると、ガリックは頷いた。


「俺も最初はそう思った。だが、その時期の巡回記録には旧検問所を夜間確認したって記載がない」


「巡回記録の方が抜けている可能性もある」


「ある。だから灯油だけじゃ弱い」


 レンが言うと、ガリックは僅かに満足そうな顔をした。


「そういう答えが出るようになったなら上出来だ」


「毎回試すのやめろよ」


「だが、もう一つある」


 ガリックが取り出した次の紙には、補修内容と支出額が細かく並んでいた。


「同じ頃に、荷車の轍で沈んだ石を直したって記録がある」


 レンの表情が変わる。


「荷車の轍?」


「そう書いてある。ただし、どこの轍かまでは曖昧だ。検問所の敷地内じゃなく、古い街道の一部を補修しただけかもしれん」


「それでも、閉鎖された道に荷車が入っていた可能性は上がる」


「可能性はな」


 エリリアは書類へ視線を落としたまま少し考えた。


「補修された日付を、エドラスが集めていた不自然な荷車の記録と照合できますか」


「そこが問題だ。エドラスの原本は、まだミレナから買ってない」


「昨日までに教えてもらった範囲には、具体的な日付がありませんでしたね」


「ああ。今のままじゃ照合できん」


 レンはすぐに顔を上げた。


「じゃあ、買う?」


「値段次第だって昨日も言っただろ」


「でも日付が分からないと進めにくい」


「進めにくいだけで、何も分からないわけじゃない。街道側の記録だけでも、閉鎖後に設備が完全放置されていなかったことまでは確認できた」


「保存のための維持管理だった可能性もあります」


 エリリアが言う。


「ええ。だから今は、『閉鎖後も維持管理が続いていた』まででしょう」


 聞き覚えのある声が扉の方から飛んできた。治療師が振り向くより先に二度のノックがあり、入室の許可を得てからミレナ・クロウが回復室へ入ってくる。今日は薄い茶色の外套を羽織り、銀の羽根飾りは身につけていない。髪のまとめ方も前回とは違っており、王都の通りですれ違っただけなら同じ人物だと気づかない者もいそうだった。


「何で普通に話に入ってくるんだ」


 ガリックが呆れたように言う。


「廊下まで聞こえていたもの」


「聞こえない声で話せばよかったな」


「その場合は扉の前まで近づくわ」


「もっと嫌だ」


 ミレナは気にした様子もなく椅子へ腰を下ろし、卓上の維持記録を一瞥した。


「街道警備隊の書類?」


「勝手に読むなよ」


「まだ読んでないわ。紙の形式を見ただけ」


「それも十分嫌なんだよ」


「ヴェインは今日も元気そうね」


「お前に会うと傷が痛む気がする」


「それは治療師に相談した方がいいわ」


 アイリが小さく笑い、エリリアも僅かに口元を緩めた。


「ミレナさんは、何か分かったんですか」


 アイリが尋ねると、ミレナは一度レンたちを見回した。


「少しだけ。だから来たの」


「有料?」


 レンが反射的に聞いた瞬間、ミレナの灰色の瞳が向けられた。


「金貨一枚」


「本当に取るのかよ」


「前回、次に聞いたら取ると言ったでしょう?」


「冗談だと思ってた」


「私は値段の話で冗談を言わないわ」


「じゃあ今のなし」


「もう聞いたから無理」


「副隊長に請求してくれ」


「今回はあなたにする」


「何でだよ」


 ガリックが笑いを堪える横で、エリリアが静かに話を戻した。


「何を確認できたのですか」


「旧検問所の近くで、昔働いていた人を二人見つけた。一人は倉庫街の酒場で夜番をしていた女。もう一人は荷車の車輪を修理していた職人よ」


「三年前のことを覚えていた?」


「全部を正確にはね。だから強い証言とは考えない方がいい」


 ミレナは最初から線を引いた。


「酒場の女は、深夜に古い街道側から車輪の音を何度か聞いたことを覚えていた。ただし、それが何年だったかまでは曖昧。職人の方は一度だけ、南旧検問所の近くで壊れた車輪を直したことがあると言った」


「閉鎖された後に?」


 ガリックが尋ねる。


「本人の記憶では、閉鎖後だったはず。でも何年前かまでは自信がないそうよ」


「誰の荷車?」


「知らない。呼びに来た男も荷主も名乗らなかった」


「荷物は?」


 レンが尋ねる。


「見ていない。荷車は道の外側に止まっていて、荷台には布が掛かっていたそうよ」


「空だったかどうかも分からない」


「見ていないものは答えられない」


「そうだった」


 レンはすぐに引いた。


「ただし、職人が妙だと思って覚えていたことが一つある。車輪が壊れた場所が、検問所の正面ではなかった」


「どこだった?」


「裏側よ」


 ガリックの表情が僅かに変わった。


「裏?」


「建物の南東側。表の街道からは見えにくい位置へ案内されたらしい」


「そんなところに荷車を回せる道なんてあったか?」


「今の地図にはないわ」


 ミレナは懐から一枚の紙を取り出した。前日に置いていった案内図より少し広い範囲が描かれているものの、王都全体ではなく旧検問所と周辺の倉庫、古い街道だけを示した簡素な地図だった。


「現在残っている道はこれ。でも職人が説明した位置はここ」


 彼女の指が、検問所の裏側へ小さく印を付ける。


「建物と斜面の間?」


 アイリが覗き込む。


「今は壁と草地しかないそうよ」


「昔は別の道が通っていた可能性がありますね」


 エリリアが言う。


「可能性はね」


 ガリックは地図を見たまま黙っていた。


「どうした?」


 レンが尋ねる。


「俺が現役だった頃、旧検問所の中には何度か入ったことがある」


「閉鎖前?」


「ああ。南貨物門ができる前、東から回ってきた大型荷車を一時的に止めることがあった」


「裏側に道は?」


「覚えてない」


「ないのかよ」


「全部覚えてるわけないだろ。ただ、建物の造りが少し変だったのは覚えてる」


 エリリアが顔を上げる。


「どのように?」


「検問所にしては床が高かった。正面から入ると気づきにくいが、裏側の地面と比べるとかなり差がある。俺は斜面に合わせて基礎を盛ってるだけだと思ってた」


 ミレナの目が細くなる。


「下に空間がある可能性は?」


「分からん。普通なら倉庫か排水設備だろう」


「古い設計図は残っていませんか」


 エリリアが尋ねる。


「街道警備隊にあるかもしれんが、今日来たのは閉鎖後の維持記録だけだ」


 レンはすぐに言った。


「なら、それを調べてもらおう」


「そこは俺も同意する」


 ガリックは珍しく止めなかった。


「現地へ行く前に、まず設計図だ」


 レンは一瞬だけ拍子抜けしたような顔をした。


「今日は行くなって言わないのか」


「お前がまだ行くって言ってないからな」


「俺だって学ぶよ」


「遅いけどな」


「一言多い」


 ミレナは二人を横目で見ながら、維持記録へ視線を戻した。


「設計図を探すなら、街道警備隊だけでは足りないかもしれないわ」


「どういうことですか」


 アイリが尋ねる。


「古い道路施設は、建物そのものを警備隊が使っていても、基礎や排水設備を王都工務局が担当している場合があるの。特に斜面を削って建てた施設なら、地下構造の図面は工務局側に残っているかもしれない」


「工務局ね」


 ガリックが嫌そうな顔をする。


「何でその顔?」


「古い書類を探してくれって頼むと、嫌な顔する連中が多いんだ」


「あなたが嫌われてるだけでは?」


「お前に言われたくない」


「私は必要な人には好かれてるわ」


「必要じゃなくなった瞬間どうなる」


「値段次第」


「ほらな」


 レンが笑い、先ほどまで少し張っていた空気が和らいだ。


 ◇


 旧検問所の古い設計資料が白環治療院へ届いたのは、その日の夕方だった。王都工務局ではなく、街道警備隊の古い保管庫から見つかったもので、完全な建築図ではなく、閉鎖前に設備補修を行った際の簡略図と工事記録が数枚だけ残されていた。紙は黄ばみ、端は擦り切れ、何度も折り畳まれてきた跡が深く刻まれている。


 副隊長自身が資料を届けに来た時にも、ミレナはまだ回復室に残っていた。


「随分早かったな」


 ガリックが驚く。


「探していた隊員が、閉鎖記録と同じ箱の底から見つけた。工務局への照会はまだ返ってきていない」


 副隊長が卓上へ広げた最初の図面には、レンたちが知っている旧検問所とほぼ同じ外形が描かれていた。正面の検査場、左右の詰所、奥の保管室、馬を一時的につないでおく細長い囲い。少なくとも地上部分には、すぐに目につくような不自然な構造は見当たらない。


「これだけ?」


 レンが尋ねる。


「次を見ろ」


 二枚目は床の補修図だった。


 ガリックがすぐに眉を寄せる。


「床下点検口?」


「ここですね」


 エリリアが小さな四角形を指す。図面の中央より少し南側、現在の案内図ではただの壁際にしか見えない位置へ、小さく「点検蓋」と記されていた。


「排水用じゃないのか」


 ガリックが言う。


「その可能性はあります。ただ、この記載はどうでしょう」


 エリリアの視線が次の工事記録へ移る。そこには正面扉補強、屋根板交換、北側排水清掃、床下石組補修といった項目が並び、その最後に、他より薄い文字で一行だけ残されていた。


『下層搬送路 第二閉鎖扉 固定金具交換』


 誰もすぐには口を開かなかった。


「搬送路……」


 最初に反応したガリックが、記録へ顔を近づける。


「地下室とは書かれていませんね」


 エリリアが言う。


「しかも、『第二閉鎖扉』とあります」


 アイリも紙を覗き込んだ。


「第二ってことは、一つ目もあるの?」


「文字通りに読めば、そう考えたくなります。ただし、この資料だけでは第一閉鎖扉が何を指しているかまでは分かりません」


「でも、この図には地下の道なんて描いてない」


 レンが言う。


「これは建物全体の設計図じゃない。補修に必要な場所だけ抜き出した図面だ」


 副隊長が答える。


 ミレナは古い工事記録へ視線を落とした。


「この補修が行われたのはいつ?」


「検問所が正式に閉鎖される少し前だ」


「なら、閉鎖前に『下層搬送路』と呼ばれる設備が存在したこと自体は、この記録から確認できる」


「そうなるな」


「閉鎖後にどうなったかは?」


「この書類だけじゃ分からん」


 レンは卓上に並ぶ維持記録と地図を順番に見た。


「ミレナが聞いた職人は、閉鎖後に検問所の裏側で荷車を直した可能性がある。閉鎖後にも灯油と轍の補修記録が残っていて、建物の下には搬送路があった」


「レン」


 エリリアが静かに名前を呼ぶ。


「分かってる。全部が繋がったとは言ってない」


 レンは一度息を吐き、言葉を選び直した。


「ただ、別々に確認できた事実を並べても、あの検問所を詳しく調べる理由は増えたと思う」


「その言い方なら同意します」


 ガリックも頷いた。


「これだけあれば、旧検問所をもう一度確認する理由は十分だ。ただし、まずは地上側からだ。閉鎖された建物が今どうなってるか、安全に近づけるか、それすら分からん」


「守備隊を出す?」


 レンが副隊長へ尋ねる。


「明日の明るい時間に二人だけ確認へ行かせる。外観と周囲だけだ。中には入れない」


「地下は?」


「もっと後だ」


「ですよね」


 レンが思った以上に素直に引いたため、副隊長が僅かに眉を上げた。


「何だ、その顔」


「もっと揉めると思った」


「俺だって今の身体で地下へ行けるとは思ってない」


「ようやく自覚したか」


 ガリックが言う。


「ただ、調べたいとは思ってる。治るまで何もしないって意味じゃない。記録を読むこともできるし、人の話を聞くこともできる」


 ガリックは少しだけレンを見つめたあと、からかうことなく頷いた。


「それでいい」


 エリリアは工事記録の一行をもう一度見つめた。


「問題は、この『下層搬送路』がどこへ続いていたかですね」


「古い検問所の設備なら、荷物を一時的に地下へ移す倉庫へ続いていただけかもしれない」


 副隊長が言う。


「斜面の下へ抜ける短い通路という可能性もあります」


 ミレナも続けた。


「あるいは、今では埋められた別の施設と繋がっていた可能性もある」


「王都の地下?」


 アイリが尋ねる。


「そこまで広いとは言っていないわ」


 ミレナはすぐに釘を刺した。


「古い街道施設に地下の保管路や排水路があっても珍しくない。『搬送路』という名前だけで、王都全体へ続く秘密通路だと考えないことね」


 レンが苦笑する。


「俺、まだ何も言ってないけど」


「顔が言ってる」


「ガリックと同じこと言うなよ」


「分かりやすいのよ、あなた」


「そんなに?」


「かなり」


 アイリまで頷いたため、レンは諦めたように天井を見上げた。


 その日の調査は、そこで区切られた。救難信の原本が盗まれた件には新しい答えがなく、旧検問所についても、そこで空の荷車が運ばれていたと証明できたわけではない。それでも、公式には役目を終えたはずの施設へ閉鎖後も維持費が使われ、夜間灯火用の油や轍の補修記録が残り、さらに古い資料の中から「下層搬送路」という言葉まで見つかった。少なくとも、現代の簡素な地図だけでは分からない構造が、あの検問所の下に存在していたことだけは確認できた。


 レンは寝台から古びた資料を見つめた。今すぐそこへ向かうことはできない。右上腕には剣を振るだけの力が戻っておらず、左前腕も短い訓練だけで痺れが強くなる。それでも、戦えないことと何もできないことは同じではなかった。書類を読み、人の話を聞き、確認できた事実を並べ、証拠のない部分を証拠のないまま残しておく。それも今の自分にできる前進なのだと、ようやく少しずつ受け入れられるようになっていた。


 副隊長が資料を回収し、翌日の地上確認へ持ち出す原本と治療院へ残す写しを分けていく間、ミレナは自分の案内図へ新しく一つだけ印を加えた。旧検問所の正面ではなく、かつて職人が荷車の修理へ呼ばれたという南東側――現在の地図では道すら描かれていない場所だった。


「表では閉ざされた検問所だった」


 レンが言う。


「でも、その下には何かがあった」


「何かが存在したことまでは確認できました」


 エリリアは言葉を整えるように答えた。


「その構造が今も残っているのか、そしてどこへ続いていたのかは、これから確かめることです」


 公式の地図では、検問所の南東側には何もない。しかし閉鎖前の補修記録には、その床のさらに下へ続くものの名前が確かに残されていた。王都へ入る荷車を止めるために作られたはずの施設の下に存在した「搬送路」が、ただの地下倉庫へ続いていたのか、それとも今では忘れられた別の場所へ伸びていたのかは、まだ誰にも分からない。


 それでも、レンたちが次に調べるべき方向だけは、地図の上から、その下へと静かに移り始めていた。

ここまで読んでくださり、そして『アストラエオン 炎と影』を応援してくださって、本当にありがとうございます。


もし物語を楽しんでいただけましたら、ぜひブックマークと5つ星の評価で応援していただけると嬉しいです。


皆さんからの応援は、これからも物語を書き続けていくうえで大きな励みになります。


いつも本当にありがとうございます。これからも『アストラエオン 炎と影』をよろしくお願いいたします!

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