Voice for nurse #1
一寸「間に合わなかったか…」
村は食い荒らされていた。
生き残りは数人。
―
一寸「母様…大丈夫ですか」
母「ええ…坊やは大丈夫?」
一寸「大丈夫です!少し外を見てきます」
―
「酷い有様だろう」
一寸「薬師様…縁と名乗るものが居ませんでしたか」
「縁…聞いたことがないな」
一寸「そうですか…お隣さんは…」
「すまなんだ…あの大蛇には勝てなんだ」
一寸「僕が…僕が…あの人を連れて行かなければ…」
「過ぎてしまったことを憂いても意味がない。頼みがある」
一寸「なんですか?」
「隣町にいる女医を連れてきてくれ。教え子だ」
一寸「わかりました…。母様をよろしくお願いします」
「解毒は済んでいる。体力を取り戻すのは時間の問題だ。それより人手が足らなさすぎる…。連れてきてくれ。白衣を来ているからすぐわかるはずだ」
―
一寸「すみません…すみません!」
3日も走り続けた一寸は息を切らしていた。
倒れてはいけないない…倒れてしまっては潰されるかもしれない…。
一寸「お医者さん…」
―
一寸「はっ!お医者さん!」
「小さなお侍さん。起きましたか」
一寸「お医者さんですか!蓬莱の近くの村から来ました!ここにいる女医さんを!」
「蓬莱…随分と遠くから来ましたね。あそこには先生がいるはず…」
一寸「その先生が来てほしいと言うことです!」
「わかりました。行きましょう、少しだけお待ちください」
「サヨ!早く行って来な!」
サヨ「こちらお願いします」
「これ、忘れないでね!」
サヨ「行って参ります」白衣を着た少女は一寸を肩に乗せ、瓶を飲み干し出ていった。




