Bowl on little boy #3
「猪口で掬い上げて…ちょっと道を開けてくださいね」
再び駆ける。
―
そして目当ての莱草を手に入れた。
「でも住み着いているって言ってたけど…何が居たんだろう?」
莱草を握りしてかけようとするが、時間が残り三日しかない。
「どうする…」
周りを見ると川が流れていることに気がつく。
「そうだ。川に乗って行こう!」
猪口を船にしようとするが針は灰色多足を攻撃した際に折れてしまい、支えにならない。
「仕方ない。時間がないから落ちている枝にしよう」
近くに落ちていた枝を2本ほど拾い、川を下る。
―
「来た!さ、手に乗って!」
「助かります!」
―
「母様は治りますか!」
「まぁ待て。今煎じている時間はある」
―
「ううん…」
「母様!」
「一寸…私の可愛い坊や…」
一寸「母様!母様!」
―
「それにしても何もいなかったと…どこかに移り住んだのか?」
一寸「わかりません。ですが、灰色多足しかいませんでした」
「小さすぎて獲物を見つけられなかった…そういうことかもしれないな」
「一寸…もう立派になりましたね」
「そうだ、一寸。仕事をしないか?」
一寸「仕事…ですか?」
「莱草を採って来る仕事だ。普通の人間では採れないからな。立派な仕事だ。やってくれぬか?」
一寸「母様…」
「一寸、もう立派な男児です。やりたいことをしなさい」
一寸「その仕事お受けいたします」
「もちろん、謝礼は弾むぞ」




