表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
161/164

第54話 マサオ、覚醒す! ①


「はぁ、きよちゃん。さっさと降参したらどうだい? この二人の代わりに、私に縛られてみたらいかがかな? きっと世界が広がるよ!」


 カツヒロとマサオをキリキリと締めあげながら、ストハニゲは相変わらず、ジュンジとカノコ、きよちゃんを見下ろしていた。


「何言ってんのよ! このストーカーハゲ!!! きよちゃんにそんな変なことするのが目的だったわけ!? きよちゃんは絶対に渡さないわ!!!」


 カノコはもはや、ストハニゲに嫌悪しかなかった。


 カノコの中で、父と祖父が恥ずかしい姿で縛られていることよりも、今となっては、きよちゃんが変態に苦しめられていることの方がむしろ、心苦しい。


「ありがとう、カノコちゃん……」


 きよちゃんには、カノコの気持ちが嬉しかった。


「カノコ、あんまり挑発しない方がいいんじゃ……それに、あの人、ストーカーハゲじゃなくて、ストハニゲだから……いっ……」


 小声で弱々しく注意するジュンジに、カノコときよちゃんは鋭い視線を向ける。


「あっ、いや……その……」


 さらに小さな声で、ジュンジは目をキョロキョロさせた。


 ジュンジとしては、父と祖父がとても心配であり、なんとか穏便にかつ迅速に、事を荒立てずに解決したい。


「はっはっは……いいねぇ……お嬢ちゃんときよちゃんを二人並べて……ふっふ、ついでにジュンジもかわいいから……」


 妖しい光を目に宿しながら、それでいてぼんやりとストハニゲは三人を眺めている。


 何を想像しているのだろうか。見当がつく者など誰もない。


「はぁ、うっ……」


 カツヒロが小さく、うめく。ストハニゲが縄をキッと絞めるのだ。


 先ほどより、カツヒロの反応は小さくなっている。マサオは反応すら示さない。


「父さん……じいちゃん……」


 ジュンジは下を向き、泣いていた。


 このまま、二人とも助からないのではないか……


 ふっと、右手前方にあるトイレが目に入った。


 明かりはあるものの薄暗いトイレの前で、ノブオとサノッチはしゃがんでいる。


 そして、棒で地面をつんつんしているようだった。


 トイレ終わったなら早く帰って来いよ、とジュンジがイラついた、その時だった。


「うおおおー!!!」


 立ち上がり、両の手を天に突き上げ、雄たけびを上げるノブオが丘に向かって走って行った。


「ノ、ノブオさん!?」


 ジュンジはノブオを目で追った。その後方にサノッチがいることもわかる。


 あっという間に、ノブオとサノッチは丘を駆け上がった。


「えっ!? あっ!!!」


 間もなく、ストハニゲとマサオは激しく光りだした。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ