第50話 似た人 ②
「それは……それは、ちゃんと雅親に復讐するために必要なことだから! あなたが変に恋愛してしまったら、雅親があなたを愛せないかもしれないじゃない。あなたを私の代わりにしたのは……美希果、あなたが私と似ていると思ったから……顔も性格も。私もちゃんと生きて、ちゃんと年を取っていたら、きっと美希果に似ていたと思うわ」
青子は寂しそうに言った。
青子は後悔しているに違いないと美希果は感じた。
青子は、本当は心根の優しい、かわいい女の子なのだと、美希果にはわかった。
「さっきね、キナキナさんが教えてくれたの。人の気持ちはその人、本人にしかわからないって。だから、その本人に直接聞いて、その言葉を信じるしかないのよって。ねぇ、青子。あなたはまだ、雅ちゃんに復讐したいの? 雅ちゃんのお兄さんをまだ、恨んでいるの? 本当はもっと、違う気持ちがあるんじゃない? 青子がつらかった気持ち、悲しかった気持ち……私は青子の言葉、全部信じるから! 話してよ!!!」
こんな言葉を青子に投げかけるなんて、美希果は自分でも驚いていた。
青子のことは憎い部分もある。だが、15歳の少女がこんなにも暗い気持ちで、ずっと一人で過ごしてきたのかと思うと、とても全力で憎むことはできなかった。
「美希果……あなた、何言ってるのよ! 私はあなたを、長い間苦しめてきたのよ! 私の言うことなんて、どうして信じられるの!!!」
混乱した青子は頭をかきむしる。
「青子! あなただって、そんな恐ろしい姿になるまで、ずっと悩んで悲しんで、恨んできたんでしょ! つらかったはずよ……私に似てかわいいはずなんだから、早く本来の姿に戻れるように、全部吐き出しなさい!!!」
美希果は自分のことのように胸が苦しくなっていた。
この少女を早く救ってやりたい、と強く思った。
「うぅ……うぁぁぁあ!!! わからない、わからないの!!! 私の本当の……気持ち? 私の気持ちって何? なんなの!? あぁぁぁあ!!!」
青子は頭を抱え、うめき、苦しんでいる。
「あっ!? なにっ!!! まぶしい!!!」
「なっ、なんだ!?」
突如、空間は裂けた。
強く明るい光が差し込んできた。




