第27話 ジシャコウにてwith フレンズ(二) ①
雅親はスーパーセンターに続く外出で、とてつもなく、はしゃいでいた。
「うわー、美希果の運転以外で車乗るの初めてかも……しかもバスだろ? 緊張するわー」
「いやいや、バスって言ってもワゴン車みたいな感じだし、自車校の車に乗ってもなぁ……」
ジュンジが小さくつぶやいた。
「自車校のバスなんて、そうそう乗れるもんでもないぞ? 長い人生の中であっても、何度も乗れるわけじゃあ、ない。雅親君はラッキーボーイだ! ついてるぞ!!!」
ノブオがテンション高く言った。
「だよね、だよなぁ……わぁ、楽しみだなぁ」
ウキウキしている雅親とその他二人のもとに、右側からバスがやってきた。
昨日と同じ運転手のおじさんで、ジュンジは目が合った。
軽く手を上げたとき、バスは止まった。
「おはようございます。お願いします」
「おはよう。ご苦労さんだなぁ」
ジュンジは窓側の席に着くと、シートベルトをした。
いつの間にか小さくなったノブオは、ジュンジの肩に座っている。
雅親はジュンジの隣に座った。
昨日と同じルートで、時間合わせをして止まったりしながら、バスは学校に着いた。
やはり、今日も他には誰も乗ってこなかった。
礼を言ってバスを降りると、学校の自動ドアに入る。
入ってすぐに、三人は驚いた。
カウンター前にある長椅子が、お年寄りでいっぱいなのだ。
奥の自販機前、休憩スペースのパイプ椅子までいっぱいだ。
「すげぇな、今日は何かあるのか?」
肩にとまったノブオがジュンジに耳打ちした。
「自車校ってのは、お年寄りが多いんだな」
雅親はキョロキョロしながら言った。
ジュンジは小声でなるべく怪しまれないようにしながら、雅親に言う。
「そういうわけじゃないよ。きっとあれだ、高齢者が運転免許を更新するときに必要な講習だよ」
「あぁ、なるほど。きっとそれだな」
ノブオは、うんうんと納得している。
よくわからないという顔をする雅親だったが、それ以上に気になることがあった。
「なぁ、ジュンジ、ノブオっち。あそこのおばあちゃん、俺のこと見えてるよ」




